転生前の出来事。
気がつけば見知らぬ場所で目を覚ます。
「ここは?確か私は死んだ筈では。」
確か明日が高校入学の日だったか、高校入学の前日が俺の誕生日であって、入学祝い兼誕生日祝いでパーティーをする為、同じ高校に入学した親友を迎えに行き、その帰りに親友と一緒にトラックの衝突に巻き込まれて死んだと記憶しているのだが。
「どこだここは!」
「ん?いたのか**。」
どうやら親友も一緒にいるようだ。
「ん?○○も一緒に来ていたのか、ここがどこだかわかるか?」
やはり親友も現状を理解していないようだ。
だが、私達が今いる場所には見渡す限り真っ白な空間が広がっている。
「わからない、私達が死んだ瞬間にここに居たんだ、案外死後の世界かもな。」
私達は確かに死んだのだ、少なくとも現世では無い筈だと思う。
「こんな何もない空間がか?」
確かに何も無い空間に私と親友が何故か二人きりだというのも疑問だが、それ以外だと、ネット小説やアニメなどの転生の間のような場所だろうか?
【転生の準備が整いました、ステータスを開示します。】
「「うお!」」
突如謎の機械音の様な声がした。親友も同じ様なことが起こっている様だ。
すると目の前に突然ゲームなどでよく見るステータス画面が現れる。
※ステータス情報
「名前 」ルイン・アンセル・グリード
「性別」男
「レベル」 1
「種族」 絶滅の魔王(覚醒)
「攻撃」1000 「防御」900 「俊敏」600
「魔法攻撃」1500 「魔法防御」1300
「魔力」4200 「幸運」2000(確定)
「スキル」
消滅魔法 契約魔法 死の胞子 悪魔王
神聖魔法 死霊魔法 魔剣創造 眷属化
召喚魔法 空間魔法 精霊魔法 魔剣ノ王
始原魔法 魔龍化 龍闘気 悪意ノ焔
固有世界顕現「煉獄」
「称号」
転生者 覚醒者 魔族ノ王 魔神
消滅の魔王 煉獄ノ王 魔剣ノ王
根源の意思のお気に入り 根源到達者
#%*$]*|$}%
………………………ナニコレ。
まず、名前が変わっている、それになんだこれは!絶滅の魔王⁉︎いつそんなのになったんだよ!
それに称号の一部………
「絶対根源の意思とやらの仕業だろ。」
そういえば、親友はどうなっているんだ?
「キタコレ!」
なんか喜んでいる、取り敢えず情報の交換をしておこう。
「お前はどうだった?ステータス。」
「ふっふっふっ……始祖吸血鬼だ!」
「そ、そうなのか、私の種族は絶滅の魔王と表示されてるけど。」
「マジ⁉︎めっちゃ強そうじゃん!!」
「そ、そうだな。」
「それとなんか名前が変わってるんだよな。」
「私はルイン・アンセル・グリードだ。」
「俺はエンリル・アルド・ベルブブだ。」
じゃあこれからは前世の名前を名乗らずにこっちの名前を使うとするか。
「ではこれからはルインと呼んでくれ。」
「ん?そうか、わかった。」
「じゃあ俺の事をエンリルと呼んでくれ。」
「そうする事にするよ。」
どうやら、互いに名前の一部に七つの大罪に関した名前があるが、何か法則性があるのか、はたまた運命か。
それはそうと、ステータスが表示されたのはいいが、これからどうすればいいんだ?
【ステータスの閲覧が完了した為、2分後に転生の開始に入ります、それまでに転生先情報の閲覧をして下さい。】
また謎の声だ、まあ、転生先情報がある様だし、○○、いやエンリルと話し合いながら転生しよう。
そして、エンリルと話し合いながらまとめた転生先情報の内容をまとめよう。
・転生先は、魔大陸の国とやらの王子として転生するらしい。
・現魔王は最上位悪魔で、その妃が吸血女王と言う種族らしい。
・私とエンリルは双子として生まれるらしく、私が兄、エンリルが弟らしい。
・名前は、ファーストネームは親が決めるそうだが、それ以外はランダムらしく、生まれた後に親がステータスを確認して名前が判明するらしい。
・人間や亜人などもいる様だが、意外と友好的に接しているらしい。
・最近人間の国のフ・ミューダイ王国とやらが何か怪しい動きをしているらしい。
・魔族は実力主義の傾向が強いらしい、先代魔王の息子は、頭はいいが実力が足りない為、現魔王の側近として働いている。
・ブロット聖王国と言う宗教国家が存在するが、別に魔王と敵対する様な国では無いらしい。
だいたいこれぐらいだろうか、まあエンリルは信頼できるし、何かあったら二人で行動できる。
フ・ミューダイ王国とやらが不安のタネだけどただ平和を過ごすだけと言うのもつまらない、折角転生する機会があるんだ、次の世界を全力で楽しもう。
(こうして、ルインは新たな人生の第一歩を踏み出したのであった)
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