表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さ~て。 世界の欠片でも集めるか!!__京夏魔王編  作者: 結城 睦月 & まひる
第一章
9/41

去年の友は今日の敵

「何でって俺が言いたいな。どうせあの科学者に雇われたんだろ。けど、今はお前は敵だから容赦はしない」

「俺もですよ、京夏さん」

「昔 悪魔を倒したからって、俺をそれと一緒だと思うなよ?」

「もちろんですよ。共に戦ってるんですから」


…ん?俺は1年前のこともしっかりと覚えているけど、菊葉と共に戦った覚えはないぞ?まさか、ちょっとノーゼアクト王国の騎士団長と廊下で戦った(すれ違った)時のことか?あれを共に戦ったとは思ってなかった。

そんなことはどうでもいい。こいつもどうでいい。俺はシルフィーを早く助けに行かないといけないんだ。


狙撃者(スナイパー)は姿を隠してこそ、本当の力を発揮する」


と菊葉は眼を閉じながら言うと、決意をしたようにゆっくりと眼を開け 一発狙撃してきた。勿論さっきまで喋っていた場所から撃ってきているので、クリエイトで障壁を創って防いだ。

しかし、ただの銃弾ではなく、閃光弾だった。さすがに閃光弾を直で撃ってくるとは思わないわけで、意表を突かれた。至近距離で食らったため、両目ともやられた。また慣れるまでに時間が掛かるな。その間ずっと 両目が見えないまま戦わないといけないとは。ハンデということにしておこう。もっともこんな状況でも俺は勝つがな。


まず障壁をアンインストールで消して、クリエイトで日本刀を出した。


「チェックメイトだ」

「は?眼が見えない状態で何が出来るよ?」


菊葉の声はさっき撃ったところとは違う方向から聞こえた。状態変化ノ魔法ですぐに移動したのだろう。

眼が見えないからって戦えないわけではない。むしろ狙撃者(スナイパー)は見えない敵と認識しているから別に苦に思わない。


ならば、どうやって戦うか。超音波探知(ソニックソナー)で感知しながらでもいいのだが、魔力が勿体ない。

五感に頼るのが一番いい。眼の次に頼れるのは耳だ。(わず)かな音でも聴き逃さなければ反撃できる。俺は集中して音を聞き分けた。


俺の左で草が何で揺れる音がした。これはウサギだろう。その直後に右後ろで土が踏まれるような音がした。これが菊葉だ。


案の定、右後ろから撃ってきた。しかし、そこに意識を集中しているからすぐに振り返り、銃弾を刀で切った。…つもりだったが左胸に直撃した。やっぱり振り替えってすぐは切れなかったか。


超加速(アクセルギア)!」


もう菊葉の居場所は知っているから超加速(アクセルギア)を使って、うつ伏せのなっている菊葉の背中を踏み、「じゃあな」と一言 言ってから刀で刺した。


詳しく言うまでもなく、死んだ。その後、昔のよしみがあるから墓は作っておいた。


昔の仲間でも俺の邪魔をするならば殺す。今シルフィーを一刻も早く助けに行かなければいけないと、何度も言っている。


俺は翼を出して、上空に飛んでから超加速(アクセルギア)を使い、10km先の洞穴に全速力で向かった。空からショートカットする方が障害物がない分 より早く移動できる。

もう少し待っていろ、シルフィー


◆ ◇ ◆ ◇


全速力の超加速(アクセルギア)を使って移動すること2分掛かった。あの科学者め…かなり遠くまで逃げたな。


で、洞穴に到着した。洞穴の入り口には大きな岩があった。道を塞ぐかのように傾いていたが、別に気にすることなく中に入った。


中は予想以上に広かった。例えるなら学校の教室の2倍はあるだろう。しかし、教室がどれくらい広かったか覚えていないけどな。何せ、96年前の話だからな。

次回…風間博士との激闘

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ