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さ~て。 世界の欠片でも集めるか!!__京夏魔王編  作者: 結城 睦月 & まひる
第一章
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2人の人外は危機に落ちる

「動くなって言ってんだよ!」

「振り返っただけだろ?それにそのエルフを撃つと研究が出来なくなるぞ?」

「…逆手に取りやがって!」


ヤッベ。やっちまった。こういうのは犯人を怒らせない方が良いんだった。

完全に科学者の男は怒っている。と、顔を見れば分かる。こういう奴は何するか分からん。俺は警戒を強めることにした。


「うざいんだよ!!」


案の定、感情的に怒って俺に銃口を向けるや否や撃ってきた。

しかし、さっき警戒を強めたお陰で すぐに反応でき、クリエイトで長方形の障壁を出してガードした。


何十発も撃ってくるからガードしていても“マズルフラッシュ”で目を眩ませられた。

はいはい、マズルフラッシュとは銃を撃ったときに銃口から出る閃光のことだから、別に覚えなくていいや。


そして、やっと銃撃が止んだ。俺は目が痛くなりながらも、アンインストールで創り出した障壁を消した。

火薬の(にお)いが立ち込める中、刀を構えて反撃しようしたが、シルフィーと科学者の姿は何処にもなかった。

どうやら、逃げられたようだ。いったい どうやって一瞬で逃げたんだ?冒険者なら魔法を使えるからまだ分かる。しかし、科学者は魔法を嫌い、冒険者たちに対抗するために魔法を使わない、しかし魔法に似た性能をもった道具《科学兵器》などを使っている。

あの“風間”って男が背中に背負っていた機械…。あれが瞬間移動をするための科学兵器なのか。


最悪だ。何も手掛かりを残っていない。俺は悔しい気持ちと怒りの気持ちが混ざりながらも、シルフィーが科学者に捕まっていたところへ歩み寄る。少しでも手掛かりを探すために。

そして右足を踏み出した瞬間、足下で何かを踏むような感覚。まさか…!科学者が仕掛けた(トラップ)か!

俺は地雷だと思われる物を踏み、爆死した。下半身は爆発の衝撃を直で食らって、恐らく吹っ飛んだであろう。

地面に落下すると、必然的に空が目に入った。空高く昇る煙、そしてさっきの爆音で、何処かにいる科学者は計画通りなどと思っているのか…もな━━



__風間博士side

風間博士は吸血鬼に銃を乱射した後、シルフィーの襟を掴み、自分の方に引き寄せた。そして、左腕に付けている腕時計型のスイッチを押して、洞穴に(あらかじ)め設置してあったマーカーブロックのところへ転移した。

風間博士が4年かけて作り上げた科学兵器《位置転換装置》と《マーカーブロック》。これを軽く説明するならばマーカーブロックを投げたまたは設置したところへ位置転換装置を使って一瞬にして移動するという科学兵器である。難点は背中に背負っている位置転換装置が、邪魔だということ。


洞穴に着くと縄でシルフィーの手を後ろで縛って洞穴の奥の地面にテキトーに蹴り倒した。

風間博士は あの吸血鬼がそろそろ爆発してもいい頃だと見計らい洞穴の入り口から外を見ていた。

そして、空高く昇っていく黒い煙が見え、その次に爆音と衝撃波がきた。


洞穴の奥にいたとはいえ、シルフィーもそれに気付いたようだ。


「ふっ、俺の置き土産を食らったか」

「いったい何をしたの!?」

「地雷だよ、じ・ら・い」


その言葉を聞いたシルフィーは涙目になりながら(うな)って風間博士を威嚇した。

そのシルフィーの態度に風間博士は余裕があるような憎たらしい笑みをこぼした。

次回…懐かしい仲間との最悪な出会い

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