花畑の激闘
むしろ、悪い笑みをこぼしていたようで、クスクスとした笑い声に流石のシルフィーも若干 引き気味だったかもしれない。
「ねぇ…、どうして笑ってるの?もしかして、アンインストールでさっきの花を消したとか?」
「勘がいいな、シルフィー。その通り、あの花を消したのさ」
「そんな事したら、追い掛けて来ちゃうかもだよ?」
「そうなるだろうな。その時こそ遊び相手になってもらうつもりだ。と言っても遊ぶことも出来ないと思うけどな」
それには納得した表情をするシルフィー。
俺が不死身でありながら物を何でも創り出せるという魔法を使えることを知っているから、納得できるんだ。俺のことを何一つ分かっていない、ここらで見ない顔の冒険者などと思っているあいつらを『ギャフン』と言わせてやる!
噂をすれば何とやらというやつで、後ろから2人の足音が近付いてきた。
既に手には武器を持っていた。
いや、さっきからずっと持っていたのか?走って追い掛けて来る時くらいしまっておけよ、っとツッコミたくなるが止めておこう。
「消えたあの花は、自分たちが遠くへ逃げるための作戦だと予想していたが、そうじゃなかったようだな」
「怒らせるためか?」
「暇潰しだよっ」
「調子に乗るなよ?」
「乗ってんじゃねぇぞ?」
この2人、もしかして兄弟とかかもしれない。さっきから行動や言動がほぼ同じだ。
俺から向かって右にいるやつが持っている武器は西洋剣。刃が両方に付いた剣だ。逆に左側のやつは自動小銃を持っていた。
「「ぶっ殺してやる!」」
「言葉に気を付けな」
「そんなこと言ってる場合じゃないよ。逃げようよ、京夏」
「シルフィーは後ろに下がっていてくれ」
2人の冒険者は自分の持っていたそれぞれの武器を構えた。
シルフィーを後ろに下げると、俺もクリエイトで刀を出して構えた。
剣を持ったやつが雄叫びを揚げながら走ってきた。銃を持っているやつは味方に当たらないように、上手く撃ってきた。何の合図もしていない割にはタイミングがぴったりだ。
一先ず、俺に飛んでくる弾丸を防ぐのが先だな。
「クリエイト」
障壁を出して銃撃を防ぐと、次の瞬間には剣のやつが真横にいた。
「死ねー!!」
「やっべっ!」
間一髪で自分の刀で防ぐと、そこからは激しい剣の打ち合いが始まった。
その大きな剣を振り回す腕力とパワーがありながら、剣筋は素人並みだ。パターンに統一性が見られる。魔物には一撃必殺のパワーかもしれないが、対人戦では防がれておしまいだ。
…って、なんだこれ、俺はこいつに剣術を教えているつもりか?馬鹿馬鹿しい。一気に方をつけてやる!
「白雷!」
俺が手を伸ばし相手の冒険者に触れると、感電したかのように倒れた。
この魔法、かなり強いな。今回は科学者に使った時とは違って、触れただけで気絶してしまった。あの時は初めて使ったとはいえ、これが本来の力なら、科学者はかなり強かったと言えるな。敵ながら天晴れだったな。
「ふぅ〜、まずは1人」
「テメェ…。」
もう1人いたなと、その口の悪いやつに振り返ると、銃口は俺ではなくシルフィーの方を向いていた。
「卑怯な…!」
次回…真実の花




