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さ~て。 世界の欠片でも集めるか!!__京夏魔王編  作者: 結城 睦月 & まひる
第二章
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報酬と御褒美

今夜泊まるところは決まって、疲れを取るためにゆっくりしたいところだけど、報酬を受け取りに行かないと。


「シルフィー、俺は冒険者の宿に報酬を受け取りに行ってくるわ」

「私も行くっ」

「いいって別に。すぐ終わる事だから。シルフィーはゆっくり休んでろ」

「…じゃあ、お言葉に甘えてそうするね」


すぐに戻ると伝えて俺は宿屋を後にした。辺りはすっかり日も暮れて、街灯の光がこの街を照らしていて、とても明るい。この時間帯になるとほとんどの店は閉まっているが、居酒屋や夜のあっち系の店はやってる。


そして、冒険者の宿は日が暮れても開いていた。と言っても片付けをしていてもうすぐ閉める直前だったようだ。


「すみません、この“宿屋の裏庭の掃除”という依頼を達成したので、報酬を受け取りに来ました」

「お疲れ様です。こちらの依頼の報酬金は40マインになります」

「ありがと」

「次からはもう少し早めに来てくださいね」


最後に冒険者の宿の人から忠告を受けながら、報酬金を受け取った。今回の報酬金は40マイン。なかなか美味しい案件だったな。85マインまで残り45マインか。早く宿屋に戻ろうかな。


自分の宿泊する部屋の戸を開けると、既に夜ご飯が並んでいた。この土地の特産物である超高級な牛《白角牛(はくかくぎゅう)》が豪華にも様々な形であった。


「おかえり〜」

「ただいま。先に食べていれば良かったのに」

「ご飯はみんなで食べるもの、だよ?」


俺は「なるほどな」と思って席に座った。ふと、シルフィーを見ると目をキラキラと輝かせヨダレが滝のように流れてしまっている。


「シルフィー、口 くち!」

「っ!!」


シルフィーは俺の言葉に気付いて慌ててヨダレを拭くも、またすぐに滝のように流れ落ちてしまっている。コレはダメだ。可愛い美少女が台無しじゃんか。


「…食べるか」

「食べるっ!!」

「「いただきます」」


肉を一口 口に入れると、口の中で溶け出していく。脂も丁度いい具合に付いていてこれもまた美味しい。やはり高級牛と言うだけはある。何度食べても最高だな。たしか、稲葉(いなば) (ゆい)たちと4年前に旅をしていた時にも《白角牛》を食べたことがあったな。今思えば、どこに高級牛を買うお金があったんだ?


シルフィーは頬っぺたが(とろ)け落ちそうな、(もう落ちているかもしれないような)幸せそうな顔をしている。見ている俺も幸せになるほど満面の笑顔だ。


メインの料理は食べ終わりデザートのフローズンチーズケーキまで食べた。最終的な事を言えばシルフィーはおかわりもして 俺の1.5倍の量を食べている。ホントその細い身体の何処に入ったのさ。


「美味しかった〜♪ごちそうさまでした」

「だな。ごちそうさま」

「ここの温泉は何処かなぁ?」

「さっき見たぞ。たしか、2階だった」

「ありがと。先に入ってこようかな」

「あぁ 行ってらっしゃい」

「…覗かないでね」

「覗かねぇよ」

「むぅ、なんかそれはそれでちょっと傷付くんだけど」

「何だよ、覗いてほしかったのか?」

「なんでよ。」


シルフィーは少しむくれたまま、部屋を出て行った。さてと、あの表情は『何で覗こうとしないのよ!』ってことなのか?どうするべきか。男としては覗きというイベントを起こすべきなんだろうけど…

考えろ 俺。覗くか覗かないか。あの表情は何だったのか。



__シルフィーside

私の胸が小さいから覗くほどの魅力が無いって言うの?所詮は大きさなの?やっぱり大切なのは大きさや見た目よりも形や触り心地だと思うの。

でも ちょっと、好きな人に覗かれるのは恥ずかしいかもだけど…

やばいやばい、照れてきちゃった…

次回…覗き見作戦

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