『泣く』大切さ。
『泣く』ことは得意ですか?
私は『泣く』のが苦手です。
上手に泣けません。上手にとは泣くことを恥じない、感情に任せて泣くと言うこと。
私は『泣きそうな』気持ちになると、自然にクールダウンしてしまいます。
自動的に体も心も『ストップ』を掛けるのです。
なので私の心はモヤモヤが募るだけ、デトックス出来ない、不健康な心を抱えていました。
何故こんなにも『泣く』事に心が抵抗しているのかな?と思ったところ、きっかけがそこら中にありました。
まずは幼少期の親からの『泣くな』と言う言葉。
『いつまでも泣くな』『お姉ちゃんのくせに』『お姉ちゃんやねんから』『泣くなんて恥ずかしい』などですね。
思春期になる頃には『泣くこと』は『恥ずかしい』こと。と、ノーミソと心がインプットしてしまいました。
なのでこの頃は感情が沸き上がってくると、グッと奥歯を噛み締め『泣く』事を我慢したものです。
でも同級生の女の子の中には、転けただけで、ボールがぶつかっただけで泣いてる子もいました。
中学生だった私は、不思議でした。それぐらいでなんで泣くの?
それでもこの頃は『泣く』事に対して、まだまだ健康的だったなぁ~と思います。
感情が高ぶり、『悔しい』『悲しい』『腹が立つ』という気持ちを正直に感じていたのですから。
感じてるからこそ、恥ずかしいから我慢しようと奮闘してた訳ですからね。
ちゃんと感情を認めているんです。それが大切。
そして『泣く』事に感情が動かなくなった、決定的事件は元夫の義理の父親の一言。
『汚いから泣くな』
お葬式の時に言われた言葉。
私の心は完全に殺された瞬間。
それから『泣く』ことが出来なくなりました。
何かの気持ちが沸き起こっているけど、何が沸き起こっているか分からない。
何か熱いものが込み上げて来るけど、ピークになる前にどす黒く冷たくて重いものが、心の深いところに溜まっていく感じを味わう。
たくさんたくさん積み重なった結果、私は精神が壊れてしまいました。
感情の沸き起こりを気が付かない間に、我慢していたんですね。
気付かないように、感じないように、心と体がセーブしていたのかもしれない。
私が過去を思い出して、辛くならないように、私の心と体が私を気遣ってくれていたんでと思います。
そんな心と体に、私は長い間ムリをさせていたんだと思います。
そして限界が来て、壊れてしまったんでしょう。
一番身近に、一番大切に思っていてくれたのに、私は大切にしていなかったんでしょうね。
今思うと可哀想なことをさせてきたなぁ~と申し訳なく思います。
心は沸き起こる感情を素直に感じたい。
体は心と共にその感情を味わいたかったと思います。
それこそが、心にも体にも一番いいこと。
デトックスになるんだと思います。
お肌や髪に栄養が必要なように心にも栄養が必要。
悲しければ泣き、嬉しければ喜ぶ、腹が立てば怒り、幸せなら心が暖かくなる。
スッキリさせてあげることが、一番の栄養。
感情を溜め込むのは、老廃物を溜め込むこと。
しっかりデトックスさせてあげて下さい。
さてさて、『泣き』方を忘れてしまった場合です。どうすればいいのか。
まずは『泣く』ことは、自分自身のためだと知ること。
先にも述べましたが感情を味わうことは『心の栄養』そのものです。
ここで間違えてはいけないのは、誰かに『ワガママ』を言うことではありません。
自分自身の心を知ることが大切だと言うことです。
ようは『一人』感情を味わうと言うこと。
悲しい気持ちを存分に味わう。
怒りを存分に味わう。
喜びを存分に味わう。
味わうと心が次第に動き始めるのを感じることが出来るようになってきます。
初めは難しいと思います。
感情を受け止めると拒否反応が出たり、嫌悪感が出たり、そもそも何も動くものを感じなかったり、様々だと思います。
それって『主人公』が自分じゃないから。
自分に起こった事に対して、客観的に見てる。
他人事になっているからです。
これはある種の乖離状態であると言えます。
心がストップを掛けて、自分の心を傷付かないようにしてくれているのです。
その時は、一先ず諦めましょう。
出来ない。と自分を責めるのは辞めましょう。
ストッパーが働くと言うことは、自分を守ってくれている状態、『ありがとう』と思う事をオススメします。
ストッパーが働くのは、今『安全な状態』ではないということ。
『安全な状態』だと心が認識するまで、時間が掛かります。
日々、ゆったりと過ごし、本当にリラックス出来るまで、ゆっくり待ちましょう。
『果報は寝て待て』です。
ゆっくり過ごすことに罪悪感があったりすると思います。
私は全てにおいて、『イコール』だと思っています。
苦労した分 『イコール』 幸せになる分
涙を流した分 『イコール』 笑顔になる分
辛い時間の分 『イコール』 安らぎの時間の分
体を壊したら治るまで時間が掛かるのは当たり前です。
怪我をしても同じ。
心に至っても同じ事が言えます。
安全な場所に身を置いたなら自分を苦しめていた時間分、癒されるまでの時間が必要になるのです。
それが『イコール』の関係性。
自分には関係ない、そんな甘えは許されない、ただのワガママだ。
答えは『NO‼』
他人の意見より、他人の都合より、まずは自分に優しく。
自分を労り、回復させてあげる。
その道中に『泣く』大切さが必ず出てきます。
心行くまで、止めることなく、満足行くまで、堪能して下さい。
『安全な場所』については、違う機会に。