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詩集〔心を謳う〕

長詩〔空のレンガ〕

作者: 文月

〔空のレンガ〕

彼女はどこかに居るだろう

別れたあの日から

あうことは無かったけど

どこかで幸せに

生きていて


古い写真なんかなくて

デジタルカメラの中に

色鮮やかに写る君よ


夏の日

始めて触れた

君の頬は冷たくて

それでも守りたい

今は消えた気持ち


空に城は建たない

当たり前なんだけど

それでももし建つなら

その城を登って

君にあいにいくよ


謝りたい

謝らせてよ

もっと愛したかった

今更で

でも今だから

分かったんだ

愛してるんだ


彼女は空に消えたんだ

はぐれたあの日から

あえなかったけれど

どこかで幸せに

いてほしいよ


色彩豊かなんだけど

それでもどこかがやはり

色褪せてしまってるんだ


暗い日

二人寄り添い

君の熱を知ったんだ

それさえ失せてさ

今は分からない


空に塔を建ててよ

誰も出来るはずはない

それでももし建つなら

その塔を登って

君にまた会いたい


愛したい

愛させてよ

もっと居たかったよ

今更で

でも今だから

分かったんだ

この気持ち


ああ

空を超えて逝かないで

もっとそばにいて

僕を置いていかないで

笑っていてよ

消えそうな熱も

歪む顔も

見たくない

感じたくない

空よ閉じろ


今更で

でも今だから

分かったんだ 

君との別れを


さようなら 

もうさようなら

もっと一緒に

今更で

でも今だから

思い乗せて

レンガを積むよ


君にも見えるように




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