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三粒と三片

皆さま この暑さの中、いかがお過ごしですか?

涼しい地域にお住まいの方がいらっしゃいましたら、心底うらやましいです。

雪柳はいささか夏バテ気味で、胃が、胃が、痛いです…皆さまも御自愛ください。


さて、サヤ対宰相のガチンコ喧嘩が勃発しました。

朝日がカーテン越しに柔らかく差し込み、小鳥がチチチチと鳴く声がする。

大通の方向からは早起きの行商人たちが挨拶を交わす声や荷物を運ぶ音が

してくる。


外の活気とは裏腹に家の中は静寂に包まれていた。

鎮痛剤と鎮静剤が効いて、(ようや)く眠りにいついたシイを見つめながら、

サヤは安堵した。


シイを取り戻した。シイが傍にいる!

けれども、同時に込み上げる怒りに自分を持て余す。


シイを(なぶ)ったリウ副宰相。

ヤツを葬るのはサヤの中で決定事項だ。

当然ながら、安らかで速やかな死など与えるつもりはない。

絶望と恐怖をじりじり味あわせた後、地獄送りにしてやる。


そしてもう一人。

「あんのクソ宰相…」

直接命じたわけではないかもしれないが、副宰相の変態行為を(そそのか)し…

もしくは黙認したのは確かだ。

仮にもエルミヤの(みやこ)代理でありながら、エルミヤ市民への虐待行為を

許すとは。


辺境伯代理であり、二十歳(はたち)のうら若き乙女である娘の口にはおよそ

似つかわしくない悪態がブツブツと低い声で紡がれ続ける。

眠っているシイに配慮して、かなり音量(ボリューム)を落としているにだが、

傍らにいる者たちには丸聞こえだ。

地獄の底から響くような呪いのようなそれに、ナナツもブワンもエリゼも

抗議したりしない。


それどころか、ナナツはサヤの抹殺指令一つで、子分ども

…げふん、げふん…配下の者たちを動かす気満々であった。

ブワンとエリゼは交代でシイの看病にあたりながら、地下室の隠し棚を

点検していた。

地下室には酢漬けキャベツや塩漬け豚肉、ラッキョウ漬などの樽や瓶の

他に各種薬剤もおいてあるのだ。

例えば、一口含むだけで眠るように死する毒から、長く悶絶の末に死に

至る毒、死体から薬物反応の検出が難しい毒、身体の内側からジワジワと

腐らせる毒などなど。


女主人の特別注文に応えて何でも調合してみせるぜ!という意気込みの

ブワン・エリゼ夫妻である。

今でこそ都でちょっとは名の知れたエルミヤ郷土料理店の料理人(シェフ)だが、

故郷に居る頃は山野草の研究家でもあった二人だ。別に専門高等教育を

受けたわけではなく、山中で食べられるものと薬になるものを探し

歩いた末の職業選択であった。


「ちょっと宰相家へ行ってくるわ。シイをお願い」

悶々としているだけでは埒が明かぬと、サヤは覚悟を決めて立ち上がった。

「殴り込みですかい、お嬢」

シイが痛めつけられ、怒りで本性が半ば露わになったナナツが尋ねる。

「まさか。ちょっと叙爵の段取りを執事に確認しに行くだけよ。

 宰相さまは王宮に連日泊まり込みで滅多に邸に戻らないと聞くもの。

 まず会うことはないわね」

いささか凶悪な笑みでサヤが答える。嘘は言っていない。

北方辺境伯として正式承認されるまであと1週間。

非公式の音楽会とは訳が違う。

メンドクサイ手続きも作法も儀典も全て完璧にしなければならない。

そのためには宰相家の執事に教えを乞うのが一番の早道だ。


もっとも、そのついでに、宰相の居所と今後の予定を聞いて、あわよくば

闇討ち…は無理でも、ひと泡吹かせてやりたい。


シイの看病をブワン・エリゼ夫妻に、領主仕事をナナツに任せ、サヤは

一人で宰相邸へ向かった。


それはもう心の中で「冷静、冷静、落ち着け私」と繰り返しながら。


ところが。


案に相違して、宰相は半休をとって邸に戻ってきていた。

取次に出たのが執事やメイド長であればもっと上手な対応ができたで

あろうが、裏口からするりと入ってきたサヤに最初に出くわしてしまった

のは未だ若いメイドであった。宰相の行方を尋ねられ、正直に王宮から

戻られて書斎に居る旨を伝えてしまった。


「朝早くからもうお仕事?さすが宰相さまね」

そう言い捨てて、サヤはスタスタと書斎に向かった。宰相家の執事に

会って情勢を探れれば(おん)の字と思っていたが、憎っくき「あの男」が

在宅しているなら話が早い。


「さ、サヤ様?」

反対側から歩いてきた執事と廊下で鉢合わせになる。

そう何度も顔を合わせた間柄ではないので、彼の人となりをよく知って

いるとは言い難いが、これまでは温和で丁寧な対応をしてくれていた。

いかにも、初老の紳士、専門(プロ)の執事という印象の人物だったのだが…

今朝に限ってサヤを見るなり、何やら酷く狼狽している。


「朝早くに申し訳ないけれど、閣下がお戻りなのでしょう?

 会わせていただくわ」

そのまま執事の返答を待たず、サヤは書斎に向かって歩を進める。

事前の予約(アポ)なしといえど、ここは会わせてもらう。

会って一言、いや一言と言わず、溢れんばかりの怒りをぶちまけたい。


「さ、サヤ様、ただ今、閣下はお仕事中ですので…」

我に返った執事が慌ててサヤを追いかけてきた。

「こちらも仕事の話よ。長くお時間を取らせたりしないから」

「いえ…あの、ただ今、取り込み中でして」

「取り込み中?」


そうこうしている内に二人は書斎の前まで来てしまった。

運悪く…風通しを良くするためか、書斎の扉は半開きになっていた。


まず聞こえたのは荒い息遣い。それから発情した猫のような鳴き声。

次に見えたのは半分露わになった女の人の白い背中。

その人は机の上に腰かけていて。その上に覆いかぶさる男がいる。


「だ、旦那様っ!」

執事が焦った声を上げるのを、サヤは呆然と聞いていた。


何ナノ、コノ人タチ…?


「なんだ、朝食はもう少し後で良いと言っただろう?

 お愉しみの最中なんだ。邪魔をするな」

後ろ姿しか見えないが、女が肩を上下させるほど呼吸を乱している。

それに対して、男は息も乱さず、何でもないことのように執事と

言葉を交わす。


そう、この男にとって、これは「何でもないこと」なんだろう。


「ん…サヤ?来ていたのか」

宰相が身を起こしたため、その右手が女の腰に、その左手が女の胸に

置かれているのが見えてしまう。いえ、見たくないんですけど!


「…名残惜しいけど。私はそろそろ失礼いたしますわ。

 またお呼びくださいまし」

「ああ。またいずれ」

女が紅い唇を宰相に寄せ、宰相もそれを拒まなかった。

上半身のドレスを直しながら、女はサヤの方に向き直り、妖艶に笑った。

「お邪魔いたしましたわ。宰相のお嬢様」

まだ興奮さめやらぬような薔薇色の肌。化粧によるものではない紅い唇。

乱れて波打った長い黒髪。少し伸びてしまったドレスの胸元部分。


どんなに鈍い者でも、つい先ほどまで書斎で何が行われていたか

察することができるだろう。


しかも、サヤは女に見覚えがあった。

言葉は交わしていなくとも昨日会ったばかりだ。雰囲気は随分異なる

けれど、朝日の中、これほど至近距離で見てしまえば嫌でも分かる。

「女王さまの所の女官長だと思うのですが…」

「そうだな」

宰相は着衣の微かな乱れを一振りで改め、書斎の椅子に自ら腰掛けた。

罪悪感の一片もなく、さらにとのたまう相手にサヤは驚くより怒るより

先に呆れてしまう。


シイが副宰相に痛めつけられ苦しんでいる時に、この男は休みを取り、

自邸で女王さまの女官長と仲良く楽しく過ごしていた、と。


「最低…」

思わず洩れた言葉に宰相はのんびり反論する。

「まあそう言うな。こちらもあちらも伴侶をなくして5年。

 寂しい者同士、ときどき慰めあうだけだ」

「だって、宰相閣下は女王さまの“恋人”なのでしょう?

 それを…こんな風に影で裏切って」

「裏切ってはいないぞ?女王陛下を誰よりも大切に守っているのは

 私だ。女官長とて女王にとって代わろうなどとは思っておらん」

「女王さまがこの事を知ったら?」

「知ったら?お前の言う事を女王が信じるか?

 仮にそうかもしれないと疑ったところで、陛下は真実の追求よりも

 自分の眼と耳を塞ぐ方を選ぶだろうよ」

その言葉で分かってしまった。

この男は女王を愛してなどいない、と。

“優しい女王さま”の“恋人”を国民の前で演じているだけで、

真心を捧げてなどいない。


何ダ、女王サマモ結局、コノ男ニ愛サレテイナインダ。


それは気持ち悪い感覚だった。


サヤの母親は政略によって、宰相と結婚し、サヤを生んだ。

けれども夫の愛しているのはずっと“優しい女王さま”だけだった。

しかし、本当のところ、宰相は“優しい女王さま”を愛してはおらず、

自分の権力掌握のために利用しているにすぎなかった。

そうして、好きな時に適当な女と楽しんでいるのだ。


女王さまもお気の毒に。女王さま、ざまーみろ。


自分の中に醜い感情が溢れて、サヤは次第に息苦しくなった。


どうして、こんな最低の男が自分の父親なのだろう。

どうして、血の繋がりを断つことはできないのだろう。


「で、こんな朝早くに何の用だ?」

俺のお楽しみを邪魔しおってと、言外に聞こえて来そうだ。


「なぜ副宰相の暴挙を許したのです?

 宰相であり、エルミヤ都代理たる貴方が」

「…ああ、シイのことか。お前、王女に泣きついて夜中に釈放して

 もらったそうじゃないか。駄犬一匹のためにご苦労なことだ」

さすが宰相と言うべきか、情報が早い。

サヤが勅印を使って王宮に入り、世継ぎ王女の大権を利用して

シイを解放したことは既に耳に入っているらしい。


不意に宰相の手が伸びて、サヤのこめかみに触れた。

王女の振るった扇の金具で傷ついた箇所だ。

意外なほど優しい仕草に、逆に気持ち悪くなって、サヤは後ろに

飛び退いた。

その同じ手で、この男は先刻まで女官長の胸や腰に触れていたのだ。


「顔に傷を付けるな。商品価値が下がるぞ。

 駄犬を甘やかすのも大概にしろ」

「シイは犬じゃない!エルミヤの優秀な秘書官です」

「…そうだな、あいつは本来、“犬”ではない。獰猛な獣だ。

 正しい使い方をすれば千人の兵力にも匹敵するものを。

 主人が悪いせいか、ところ構わず吠え、相手構わず牙を剥く」

「いい加減にしてくださいっ!」

頭に血が上って、宰相に言われていることの半分も理解できぬまま、

サヤは叫ぶ。

理解はできないけれど、馬鹿にされているのは分かる…シイも自分も。

「言っておくが、副宰相には"殺すな"と命じておいてやったのだぞ?

 それに適当な所で人をやり、地下牢から引き上げさせてもやった。

 シイはどうだ?命に別状ないだろうが。

 後遺症もないはずだ…副宰相は拷問の専門家(プロ)だからな」

「宰相閣下のお力を持ってすれば、拷問を止めることもできたはず」

「なぜ止める必要がある?シイが軽はずみな行いをしたせいで、

 お前の 立場が危うくなったのだぞ?

 副宰相が女王陛下に厳重抗議すれば、辺境伯叙爵が延期となった

 かもしれない状況だった」

腹の立つことに宰相の指摘は事実だった。

副宰相がサヤとサヤの亡くなった母を侮辱したことが発端だったが、

それを証明するものはない。暴力行為に及んだ部下の監督不行届を

責められれば、叙爵が延期になることも十分ありえた。


「まあ、副宰相もこれ以上、文句は言ってこないだろう。

 王女に自分の変態行為がバレて、今頃蒼白な顔をしているはずだ。

 …結果的にお前に損はないな」

“結果的に”シイを人身御供にし、王女を利用して副宰相を黙らせ、

自分の地位を守った。

何だか自分が一番サイテーな人間に思えてきてサヤは情けなかった。

そんな娘の感情の起伏を無表情に眺めながら、宰相は机の上に

片手だけで頬づえをつき、問いかけた。

「お前は本当に北方辺境伯になる気があるのか?」

「どういう意味です?」

「エルミヤでどれだけチヤホヤされているのか知らんが、仮にも

 一地方を治めようという者にしては自覚がなさすぎる。甘すぎる。

 己の感情に左右されすぎる。

 音楽会でお前が求められた役割は何だ?田舎娘として大人しくして

 おれば良いものを、王女に対抗してエルミヤを歌うわ、女王の

 温情に反して“信頼の証”を断ろうとするわ、いくら“非公式”の

 会といえども、非常識極まりない」


もちろんサヤにも反論したいことは沢山あった。

故郷でチヤホヤされてなどいないし、北方辺境伯としての責任は

自覚しているつもりだ。音楽会でもずっと忍耐に忍耐を重ねてきた。

“王宮我慢大会”なるものがあれば優勝する自信がある。

けれど、宰相の叱責が、幾らか…真実を含んでいることも事実で。


「“貴方の帰る場所に 貴方を待つ者がいる”か」

サヤが音楽会で歌った一節を宰相が反芻した。次の瞬間、それまでの

無表情が一転して憎々しげに怒鳴りつけられる。

「私の前で二度とその歌を歌うな!苛々するっ!」

「この歌は(かあ)さまが…!」

エルミヤ地方に伝わる古い調べにサヤの母とその仲間たちが額を寄せ

あって歌詞をつけたものだ。凍てついた冬の寒い晩に一つの暖炉を囲み

ながら、数人の大人たちがあーでもないこーでもないと頭を捻りながら

悩む様子を当時6歳のサヤは覚えていた。


もちろんその場に父親の影はない。


「私の前であれの話をするな!お前が母親を美化するのは勝手だが、

 あれは腹黒で嘘つきで高慢な女だった。計算高く、強欲で、我儘な…」

「母さまの悪口を言わないでっ!」

バチっと両者の怒りが真正面からぶつかり火花を散らす。


政略結婚なのは分かっていた。

宰相が“妻”に一片の愛情も抱いていないことも。

生まれた娘には無関心、良くて“家”の“道具”と思っていることも。

けれどもこれほど亡き母への罵倒を聞かされるとは想像していなかった。

まだまだ甘かったということか。


「これ以上、お話しても無駄のようですね」

昨晩一睡もしていない上に、宰相邸において最初に見たくもなかった

情事の場に居合わせ、次いで実に不毛な大喧嘩をしてしまった。

自分で押しかけたわけなので、自業自得とも言えたが、精神疲労が大きい。


本格的に殺意を抱く前に撤退しよう。うん、そうしよう。


最後にサヤはポケットから無造作に金の毛糸玉を取り出した。

「おいっ、国宝級の品だぞ、乱暴に扱うな!」

それは“優しい女王さま”から下賜された“金雲海”。極細の純金を編み

上げた総レースのようなネックレスだ。

値の付けようのない、間違いなく当代最高芸術作品の一つなのだが、

サヤには無用の長物、できるものならシイが“貸して”くれた髪飾りを

取り戻したいくらいだ。


「こちらの邸で預かっておいていただけると有り難いわ」

言うなりサヤはそのお宝をクシャクシャに丸めたまま宰相に投げつけた。

すると宰相は、意外なことに…その固まりを両手で丁寧に受けとめた。


「これはもともと私が…贈ったものだ」

“優しい女王さま”へ“恋人”が国宝級の贈り物をする。

宰相といえども、財力だけでは難しかったはずだ。

余所に遊ぶ女がいても、女王さまはやはり特別ということなのか。

またも胸がむかつき、今度は胃まで痛くなってきたサヤであった。


贈り物の数や価値と愛情は必ずしも比例するものではないだろうが、

女王さまには国宝級のネックレス。母さまには…?


「そういえば、お前の母に贈った婚姻指輪をどうした?」

宰相も同じ考えに至ったようであった。


指輪を贈ったことは覚えていたのか。

どんな指輪だったか覚えているのか。


「一緒に埋葬したのか?」

「…するわけないじゃないっ!」

馬鹿じゃないの、と叫びたくて叫ばなかったのは、叫べなかったから。

こみ上げる涙に喉が痛んだからだ。けれども絶対に“この男”に涙は

見せたくなかった。


母さまの指輪。白金(プラチナ)ではなく(シルバー)

毎日磨かないとくすんでしまう。

歪な形をしていて、裏面には愛の言葉も夫婦の名前も刻まれておらず、

引っ掻いたような傷がついているだけ。

はっきり言って粗悪品、

古道具屋に幾らでも転がっている中古品のようだ。


それを母さまは死ぬまで片時も離さず身につけていたなんて。

貞節を誓う価値など全くない不実で最低な男のために!


永眠した母の手からサヤは指輪をそっと抜きとった。

すっかり痩せ細ってしまった指からは簡単に抜きとれた。


(良かったね、母さま。やっと“あの男”から自由になれたよ。

 安らかに眠って…もう誰も母さまを苦しめたりしないから)

母の死に顔にそう呟いたのを今でもはっきり覚えている。


「指輪を持っているなら寄越せ。それはお前のものではない」

宰相の冷酷な追いうちに、サヤは首に通していた指輪を外して

片手に握った。

母さまと一緒に埋葬するなどとんでもなかった。

一方で母さまがずっと身につけていた品だから捨てることも

できなかった。

けれど、もういい。

持ち主に返して…遠からず、縁を切る。そうサヤは決心する。


「これは私のものじゃない。丁重にお返ししましょう」

言葉とは裏腹にサヤは指輪を開け放した窓から中庭に向かって

投げ捨てた。自分で自分の行動が意味不明なのだが、万が一にも

その指輪を他の女が身につけることになるのが嫌だったからだ。


「お邪魔いたしました、宰相閣下」

相手の顔色を確かめる余裕もなく、サヤはズタズタに傷ついた

心で宰相邸を後にした。


だから、彼女は知らなかった。

その後、宰相が雨の降り出した中庭を不自由な足を引きずって

指輪を探し回ったことに。

木々の間、草むらの中に、そのくすんで歪な銀を再び見出すまで

彼がけっして諦めなかったことを。


宰相閣下はやはり最低な男でした。

けれどもその心の底にあるのは…?


次回、四粒目に入りますが、サヤとシイの関係に微妙な変化が?

イオも自分に隠された秘密をぽつりぽつりとサヤに語り始めます。

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