リクエスト
テルトス視点
私は魔法と虚無の人智神ワー・テルトス。神とは言え、神格化したのはつい最近です
リケ
『せっかくだし、ミラーワールドから出ようよー』
私の隣に座る少女は、疾風と浄化の人智神ポイズン・リケ。私と同じく最近神格化したばかりだが、どうやら記憶が所々欠落している
テルトス
『転移系魔法が効力を無くしたんですよ。簡単に外の世界に行く方法がありません』
リケ
『師匠ならどうにかできるでしょー』
何故か私の事を師匠と呼ぶ。そんな事はどうでもいいのだが、異世界への転移方法は今のところ(ゲート)を使用するしかない。だが、(ゲート)は神や堕神の持ち物、人智神などと言う中途半端な存在が持っている訳は無い
それに、キラー様の事も気になる。キラー様は生命体では無いので探知もできず、居場所もわからない
テルトス
『無理を言わないでくださいよ。私は細かい芸等は苦手です』
リケ
『師匠は細かい事するよりあらかたふっ飛ばす方が得意だからねー』
リケも私と大してかわらないです。二人して特異な能力は殆ど無く、人としては大きな力があるだけなので
テルトス
『ところで、何でそんなに外の世界に行きたいのです?』
リケ
『私にだって事情はあるんだよー。あーあー、誰か解体しちゃおうかなー?』
テルトス
『ここに人は来ませんよ』
ここはロストワールドの塔の中、周りを本棚に囲まれた密閉空間。只でさえ滅びた世界に、それも出入り口の無い塔に誰かが来るとは思えません
リケ
『そうだよねー』
テルトス
『そういえば、リケはどうやって出入り口の無いこの塔に入って来たのですか?』
リケ
『あー、ジダイガの(四羽刺翼)があるんだったー』
幸先不安ですね・・・