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ひまつぶしに書いた随筆  作者: 檻の熊さん
4/11

私のお気に入りは、ヴ王陛下

 当時、アニメ化した『最果てのパラディン』を視聴して書いたもの。この作品を視聴して、私は、コミック版の『風の谷のナウシカ』を思い出しました。

 『最果てのパラディン』が何となく気に入って、視聴している。

 今どき、こういう作品もなかったかなと、そんな感じ。

 ナイーブな印象の主人公が、ものすごい一生懸命生きてる感じがいい。

 この作品を視聴していて、マンガ版の『風の谷のナウシカ』を思い出しました。

 共通項は「生きる」でしょうか?


 私は、松本零士さんの座右の銘“時間は夢を裏切らない…”の意味が長い間分からないでいたクチですが、こういう作品には分かったようで分からないようで、格好良くて意味深な台詞というが

出てまいります。

 ナウシカの「いのちは闇の中のまたたく光だ!」なんて、如何にもそういう台詞の一つで、分かったようで意味が分からない。

 つまるところ、当時の読者だった私は“生きる”ってどういう事かがよく分かっていなかったらしい。

 『最果てのパラディン』がこの先どういう展開になっているのかも知らないで、好き勝手なことを書いてしまいますが…。

 主人公は、今どき流行りの異世界転生をはたし、輪廻の神に誓いを立ててその信徒になりま

す。

 前世は引きこもりで何者でもなかった、生きているのに死んでいるような、そんな人生だったと独白する主人公は、“今度こそ生きて死ぬんだ!”と神に向かって誓うのです。

 ええよね~。

 いい。

 昔は、こういう作品が多かった!

 ここで、ナウシカの台詞を思い出したのです。あの“闇”っていうのは、つまるところ人生とか世の中とか、そういう物の事だったのかなと?

 命は、その闇の中で一瞬でも光って死んでいく。

 いえ、出来たら輝き続けて欲しいものですが、“またたいている”と言うんですね。

 線香花火みたいに、ちらちらと。

 宮崎駿は天才かと思いましたよ。


 『風の谷のナウシカ』で私が一番好きな登場人物は、ヴ王陛下です。

 武王とか醜王とか、そんな意味だったのかと思いますが…まず、ビジュアルが非道い、キャラクターは傲岸不遜、見るからに我執と我欲に満ち満ちた人物です。

 その人物の前に、人間性を喪失させた“理想の人間”というのを持って来て、「そんなものを人間と呼べるか!」なんて否定させたのも、宮崎駿さんです。

 つまり、宮崎駿さんは、ヴ王陛下の様な人物をこそ“人間だ”と主張するのです。

 そして、印象の強いアクを煮詰めた様なその人物は、実は意外とまともで、最後は人間性を発露しながら死んで行くのです。

 こっちは当時の私にも理解出来ました。

 「これこそが人間の死だ」って、思いましたから。

 いいえ、今なら「どんなに汚濁にまみれ醜く見えたとしても、生きるとはこういう事なんだ」と思うでしょう。

 そんな感じで、人間、闇(人生)の中で光って見せたら、それが一瞬のことであったとしても“生きた”って言えるんだなあ…と、しみじみ思った次第です。

 人生なんてこんなハズじゃなかったことだらけ、絶望だらけの真っ暗闇で当然だと。

 しかも、ナウシカ(自分)はその中で光ってみせると…。

(最後に待っているのは闇だとも言っているけどね!)

 光り続けるのは無理だな。

 ときどき、たま~に光ろう。

 残りは、生きているのに死んでいるような人生でいい。

 ヴ王陛下万歳!

 これくらい、色々な作品の名前を挙げたりすると、まずい時はまずいのでしょうか?

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