ダンジョン暮らし 7
リトルは起きた後廃棄物を漁る、隠者に最近の出来事を話しながら防具を整える、魔物の打撃では無く斬撃での壊れ方の防具が多い気がするが誤差か、布を入れ換えるだけで使えるので助かる、防具を整え今日の散歩に出掛けるその時だった。
「りとる、こっくがよんでた」
「コックが、何か要るのか?」
何時もならこれが欲しい位の伝言だが、コックが呼んでる?とりあえず引き返しコックの部屋まで向かうと双子が入り口でそわそわして此方を見付けると駆けてくる。
「リトル!ママが!」
「コックが何かあったのか?!」
足早にコックの元へ向かい、部屋へ入ると裸のコックと思われる人が身嗜みを整えていた。
「コック?」
「リトル!何か若返っちゃった!」
「…確かに」
皺が消え、傷が無くなり、肌がハリを取り戻しもちもちとし
大きな胸は上をツンと向き、弛んだ皮は失くなりくびれがスタイルを引き立て、リトルの股間が上を向く。
「何か着てくれ」
「あ、そうね」
今までの服が緩いのかすぐにずれて胸元がチラチラと見えるが今は堪える、異常を感じたのは俺と体を重ねてから、徐々に体が若返ったらしい、一応稀にこの能力を持つゴブリンが居たらしく、たまたま俺がそうらしい。
「それでね、体が疼いて仕方無いのよ、今日帰ってきたらしない?」
「します」
「じゃあ楽しみにしてるわね」
コックに口付けられ送り出される、興奮でぽかぽかした頭のままダンジョンを彷徨う、やはり宝箱漁りは楽しい、原理は理解出来ないが何が出るか楽しみだ、隠れていた小部屋は今日は動きそうに無く、中身は指輪、指輪はサイズが合わない、腕輪の様にサイズが変わる物なら付けれそうだが。
ふと目に付く転がってる血が広がる人間の死体、タグを回収しようとした時、死体が僅かに動く生きている、赤い小瓶を取り出しとりあえず飲ませる、傷の確認をするとナイフの様な物で背中から刺されている、道具を使うのはゴブリンだが、位置が高いのと他に傷が無く、ゴブリンなら追い剥ぎする筈だがと思って居たら足音が聞こえる。
「結構逃げ足速いね、まあ出血的にそろそろ限界か?」
「…」
通路の影に潜み気配を殺す、男だが血の滴るナイフを舐め下品に笑う、うんこの人を殺したのはコイツか、殺るか?と思った矢先、男の股間を蹴り上げナイフを奪い首に突き刺し、男が倒れた、強いな。
「げほっ、死ぬかと思った、じゃなくて噂のゴブリン?」
「(何かようか?)」
「あ、本当にゴブリンだ、助かったよありがと、人間に襲われるの増えてるって聞いてたけど、自分が被害に会うとはね、お礼に何か要る?」
「(別に無い)」
「ん~使えるか分かんないけどこれあげる」
「(…これは?)」
「空気が出る袋!じゃあね~」
謎の袋を押し付けて去っていった、空気が出る袋?封を開けてみるが何も起こらない、水中で呼吸出来たりするのか?と思ったら袋から風が吹き洞窟の空気が清んだ気がする、換気に使えるのか?他の空気出るのだろうか?呼吸出来ない悪い空気とか、と思ったら息が苦しくなる風が吹く、空気!綺麗な空気!暫くして袋からは無尽蔵に空気が出るらしい。
「(死ぬかと思った)」
死んだ男にはタグが無く手荷物も軽くしか無い、どうやってダンジョンで過ごすのだろうか、ダンジョン内に拠点があるのか?地図を眺めるがほぼ探索しており、ピンと来る場所が無く、今日はリトルデーモンを二体程狩り帰る事にした。
ふにふにとした感触を感じながら体を起こす、気絶した様に眠るコックの上で寝ていた、やり過ぎたと思うが抑えが効かなかった、今まで大丈夫だったが、ゴブリンとしての本能なのかスイッチが入ると暴走している、倒れてる女性を見て襲わない自信が少し無くなっていた、コックに私に好きなだけ吐き出して良いと言われたのを思いだし血流があがる。
「全く治まらない…」
部屋の換気をしながらぬるま湯でコックを綺麗にし再度寝かせる、コックから離れぼーっとしているとやっと落ち着いて来た、興奮状態ならコックに似ている双子さえ襲ってしまいそうで動けなかったのだ、深く深呼吸しスイッチが完全に落ちたのを感じ部屋を出た。
「リトル~おはよ~」
「おはよう」
「ん~ママと喧嘩でもした?何か悩み事?」
ずいっと近くに来る双子に少しドキドキしながら平静を装う。
「ダンジョンで少しな、何か必要な物はあるか?」
「ん~少し難しいかも?」
「難しい?」
「えっとね服とか下着とか?冒険者様じゃなく普通の」
「それは確かに難しいな…」
宝箱から多少出てるが思い浮かぶのはセクシーなコックに似合いそうな…くっ雑念よ去れ!とりあえず探すか、今度リーダー達に会ったら何かと交換出来るか聞いてみるか。
「ダンジョンで手に入るか分からないが探して見る」
「「よろしく~」」
双子に見送られダンジョンへと向かう。
「パパから何か凄く良い匂いするよね」
「うん、何か甘い感じでずっと嗅いでいたくなるね」
「「む~ママだけズルいかも」」
そんなやり取りは知らずリトルはダンジョンを徘徊する、服か冒険者用の鎧っぽいのや下着は手に入ってるが何か露出が多く渡せる訳が無い、もしかしたら出るかもで宝箱を漁ろう、煩悩を振り払いダンジョン巡りを続ける、何個目だろうか
ワンピースを手に入れた、これ系なら問題無いな。
個人的に一番期待してる隠し部屋からは何かじゃらじゃらした下着…豪華そうだが下着?まあ外れと思った矢先、外が騒がしい。
リンクは内心笑うしかなかった、わりと長い期間一緒に行動していた部下三人の裏切りにあったのだ、三階へ到達し作戦の確認してる時だった、突然の眠気ふと皆を見ると口元を押さえ吸わない様にしていた、それに気付き逃げ出したがもう体が言うことを効かずしかも行き止まりだ、薄れ行く意識の中部下三人が嘲笑う姿が脳裏に焼き付く。
「全く察しが良いのだか悪いのだか」
「まあ無事確保って事で、アジトに運ぶぞ」
「日頃の恨み晴らさないんすか?!」
「お前なあ、コイツは万が一でも死んだら駄目なんだよ、もし隙を見て危害を加えようってならお前を消すぞ?」
「冗談だよ…冗談…金さえ手に入れば良いんだよ」
「うし…軽いな」
男の1人がリンクを担ぎ他の二人が先導しダンジョンを進む、後ろから追い掛けるリトルに気付かずに、ダンジョンの上り階段のある部屋の壁に溶ける様に消えた男達をリトルは見ていた、像で気分が悪くなる事は無く階段も上れそうだが今はアイツらが気になる、もしや冒険者を襲ってた奴等のアジトなのではと。
何も聞こえない、意を決してそっと壁に触れるとすり抜け中に入れた、中は松明でほんのり明るく結構広そうだ、入り口近くは倉庫か?小瓶や草が多い少し貰っておく、話し声は多少するが広場的な所に皆が集まってそうだ、隠れ聞き耳を立てる。
「冒険者ギルドの一人息子リンクを確保した!計画はまもなく最終段階に入る、もしこの計画に異義がある者、抜けたい者が居るなら今言ってくれ!」
「…」
「居ないな、居たら殺してたぞ」
広場がどっと笑いで包まれる、広場の奴等には共通点がある穴熊と呼ばれた奴等と同じ格好だ。
「これからの計画だが、男の冒険者は殺し身ぐるみを剥げ!女は全員捕獲だ!多少の楽しみは許可するが奴隷として流す重要な資金源だ、間違えても傷を付けるなよ!」
「ふおー!!」
「ダンジョンで何があろうと魔物のせいだ、リンクが此方の手にある限り!冒険者ギルドは手が出せない!俺達の天下だ!!」
「糞…野郎…」
縛られたリンクが悪態をつき、それを聞き嬉々としてしゃがみリンクに視点を合わせる肥った男。
「ジャラーお前が…」
「そうともリンク君、地面を這いずり良い姿だよ」
「地獄に落ちろ」
「何だって?」
「かっ!」
ジャラーの足がリンクの膝を踏み鈍い音が響き砕ける、それでも睨むリンクにもう片方の膝に足を乗せる。
「で、何だって?」
「くたばれ」
砕ける膝、あれは治るまでかなりかかり立てないだろう、ジャラーは後ろ手に縛られた手首を踏みつけ。
「もう答えは不要だよ」
「あっく!ああ!!」
両手首を踏み砕き暫くグリグリと遊ぶと満足したのか、
リンクの胸ぐらを掴み持ち上げ冒険者タグを力ずくでもぎ取るジャラー、ニヤニヤと笑いながら顔を舐め、リンクのお尻を撫でる、不快感にに歪む顔を見て興奮するジャラー。
「私はその気が無い男で遊ぶのが好きでねえ、君のお父さんへの報告が終わったら存分に遊んであげるその時をじっと待っててくれ、お前らくれぐれも私の玩具に手を出すなよ、良いことを教えてあげよう、このアジトは一年誰にもバレて無いのだよマヌケ」
「はい!」
三人に丁寧に運ばれるリンク、ニヤニヤしながらジャラーは
涎を拭い広場から出ていった、方向的にそのままダンジョンの外へ出ると思われる、軽くみても15人、正面からは少し厳しいか。
こそこそとアジト内を物色する、寝床が複数あり捕まってる者は女が二人と見張りが三人のリンク、女二人は遊ばれた後だろう小さく震え泣いている。
「ジャラーさんの趣味はわかんねぇなあ…女抱きてぇわ」
「お前はもう今朝抱いただろ、今は見張りだ我慢しろ」
「へいへい、はぁ~つまんねぇ」
探索を終えて考える、アジトの人数は13人、減ったのは地上に向かうジャラーの護衛だろう、檻に三人と寝てたり自由行動が10人、そのうち広場で三人が酒を飲み四人がカードで遊んでる、動くか。
個室で寝ている男の口を押さえ喉を剥ぎ取りナイフで切る、ついでに寝ているもう1人も殺る、1人でシコシコしてた男も後ろから喉を貫き殺す、先ずは広場だが拾った草がどうやら眠らせる事が出来るらしいので、全ての松明に放り込んで置いた、空気袋を口に当てて呼吸する。
寝ていて動かない者達の首にナイフを刺していく、後は檻の三人だが、檻の方へは届かなかったのか起きている、取り出し構えるは弓、貰った弓だがしっかりと飛ぶし狙った場所へ当たるのだ。
「うっ!」
「おい!大丈夫か!」
「誰が弓うごっ!」
目を射られた男を抱き起こす男、此方を警戒した男の顔に腕輪が直撃し倒れ、警戒し射られた方を見た瞬間喉元に刺さるナイフ、引き抜き腕輪が直撃した男の喉も裂いておく。
「誰だ?!」
「(リトルだって言っても伝わらないか)」
「ネームド!」
檻を開けてリンクのロープを切る、これは赤い小瓶で治すとぐちゃぐちゃに治るな…向かいの檻を開けて中に入る、縛られては無いが…。
「おい!どうする気だ!」
「(巣に持って帰る)」
「何言ってるか分からん!ゴブリンの手を借りなくてもどうにか出来た!余計な事はするな!!」
「(魔物嫌いか、ならお前は助けない)」
リトルが泣いてる女二人に触れると光に包まれそのまま消える、芋虫の様に這いずり虚空に向けて強がるリンク、這いずり檻から出るが痛みに顔を歪めすぐに息が切れる。
「階段まで行ければ他の冒険者が!くっ!」
転がる死体が邪魔とイライラするが触れた血液で少し頭が冷える、これはあのゴブリンが全員殺したのか?一匹で?!あのゴブリンは危険だ。
初めて使ってみたが触れた人位は一緒に移動出来るのか、いきなり目の前に現れた事にガトが驚く。
「りとる?オサとおなじ?」
「オサに使える様にして貰ったから同じじゃないか?」
「すこしおどろいた、おんなつかまえてきた?」
「ガト女を管理してる人の所まで運んでくれないか?」
「あのひとこわいけどわかった」
ガトが女性を抱え巣の中を進む、ゴブリン達が女の匂いに反応するが俺とガトを見ると平伏し諦める、鎖と柱が並ぶ部屋を抜けてあの女が居た。
「有り難うガト」
「ん」
少し早歩きでガトが部屋から離れ、机にだらっと座った女が立ち上がり此方に近付き額に触れる。
「説明は不要よ見るわね」
「あ、ああ」
「…成る程ね、前に私がしたのを見てこの娘達を地上に帰したいと」
「そうだ」
「対価は…くす」
「対価?」
「そう、私は魔女ベアト頼み事をするなら対価が必要、お分かり?坊や」
「何を払えば良い?」
「未来は不確定だけど…リンクを此処に連れてきなさい」
「危なくないか?」
「大丈夫、それに急がないとリンクは…ね、そしたらこの二人は地上に帰してあげない」
「分かった」
リトルは駆ける、途中でガトを抜かして駆ける、ダンジョンをとにかく走り抜けるのだ。
「げほっ」
「仲間は何処だって言ってんだよ!」
蹴りがリンクの腹へ突き刺さり広場を転がる、もう何度も蹴られている、階段へたどり着いたと思った矢先、降りてきたのはジャラーの仲間の1人だった、胸ぐらを掴まれ引き摺られアジトへ戻され惨状を見て男はキレていた。
「お前1人でやれるわけねぇだろ!仲間は何処だ!誰がやった!!」
「がっ!」
顔を蹴られ片目が見えなくなり口の中に血が滲む、痺れをきらした男はナイフを取り出しリンクの服を切り裂く。
「男のわりに綺麗な肌してるじゃねえか!お前が吐くまで遊んでやるよ!!」
「つっぁあ!」
ナイフが浅く背中を切り裂き血が流れる、何かを描くように切り裂いた男はリンクを転がし向きを変えて驚く。
「…女?!」
「僕は男だ!!」
残ってた服を剥ぎ取り胸を掴み乳首をつねりあげる男、痛みに悶え、もう片乳首を舌で転がし甘く嚙みながら吸う。
「くそ野郎!気持ち悪い!」
「雌の味しかしねぇなぁ!!それにこの反応お前経験ないだろ!!」
「や?止めろ!」
ズボンを下ろし凄く主張する男にしかない器官をリンクに見せつける、目を反らすリンクに興奮を強める男。
「男ならあるよなあ~小さすぎて毛で隠れてるのかなぁ?」
「ゲスがあ…」
「動いたら大事な所ががばがばになるぜぇ!」
太股を押さえた男のナイフがリンクの下の毛を剃っていく、暴れる事も出来ずリンクは羞恥に顔を染め涙が零れる、剃り終えた男はニヤニヤと笑みを浮かべ秘所を開き中を覗き見る。
「竿の代わりに穴しかねぇなあ?それともこの小さいのがそうなのかなぁ?!」
「やっやめろぉ!!」
突起を刺激され体が跳ねる、背中や手足が痛い筈が何故か快楽に感じ、男に見られてる穴から滴が垂れ始め。
「痛みを感じねぇだろぉ?お前の背中に刻んでやったのさ、本当は玉を潰して噴水にして遊ぶ筈だったけどよぉ、女なら入れただけで噴水よぉ!」
「あっくっんっっ!」
堪えようとする程激しくなる指使いに乱れるリンク、興奮しきった男が挿入しようとした時、視界が回る、天井床そして首の無い自分の体。
「(ギリギリ間に合ったか?!)」
リトルは男の体を蹴り転がしリンクを確認する…女…ただでさえ全力で走り興奮状態の体の血流が上がり股間が盛り上がる、興奮と羞恥で火照る体を押さえようと涙目で此方を伺うリンク。
「…ゴブリン…結局…僕は…」
「(ふん!)」
リトルは手斧で軽く自身の腕を切る、血が吹き出すがある程度抜けると赤い小瓶をぶっかけ傷を塞ぎ、リンクに触れる転移は…何か足りず出来そうに無い為、布を羽織らせソリにリンクを乗せて巣まで駆ける。
「(傷を治して良いかもわからん!とりあえず急ぐぞ!)」
「くっあっ激しっん!」
「(あ~もう少し血を抜くべきだったか?!)」
入り口でガトが心配そうに伺う。
「りとる、なにかあった?ちのにおいとめすのにおい」
「少しな、コイツをベアトの所に連れてかないと駄目なんだ」
「めすのにおいがつよい、ぼうそうするかも、まありとるならけちらせるからだいじょうぶ、きをつけて」
「ん、またな」
巣に入ると何時もなら平伏するゴブリンが股間を立たせてリンクに触れようとするが。
「寝てろ!」
「ギィ」
ゴブリン共を殺さない様に蹴散らし奥へと向かい、鎖で繋がれた女達を抜けてベアトの元へと辿り着く。
「間に合ったのね、じゃあこの娘達は地上に帰してあげるわ」
「コイツも」
「それは駄目」
「何でだ?」
「私は善意で街に帰してる訳じゃないの、対価が必要なのよ、その娘にはまだそれが足りない」
「?」
「怪我を治せる範囲ぐらいは治してあげる後はその娘次第、少し外で待ってもらえる?」
「分かった」
部屋から出て通路で待つリトル、ベアトはリンクの体に触れる、それだけで背中の傷が綺麗に治るが。
「この手足は駄目ね複雑に砕けすぎてる、間を空けて何回か必要ねぇ…面倒だわ」
「何故ゴブリンの巣に人間が?」
「元人間よ、こう見えて百は生きてるわよ」
「地上に帰せるんだろ?帰してくれ!僕は」
「黙りなさい、貴女に私の望む対価を払えるとでも?」
「金か?物か?」
「絶望よ」
「…」
ベアトが手をかざすと様々な女性の悲鳴や怨嗟がリンクの脳内に景色と共に流れ込む、がくがくと震えリンクは青ざめた顔でベアトを見る。
「人の不幸が私は楽しいの…そうねぇ、貴女が絶対に嫌だと思ってる行為、リトルを自分から淫らに誘ってその精を胎内に吐き出させなさい、安心して記憶は私が貰って地上に帰してあげる、地上に戻った貴女は覚えて無いわよ」
「…」
「ああそれと、体治したけど地上へそのまま帰ろうとしたら壊死する様に呪ったから、頑張ってね」
「なっ?!」
ベアトが指を鳴らすとリトルがふわふわと浮かびながら部屋に戻って来る、リンクの顔は青ざめているが背中の傷は治ってはいるが。
「リトル、その娘をまた寝て起きたら連れてきなさい、怪我の治療は一回では無理だわ、くれぐれも他のゴブリンに襲われない様に守ってあげてね」
「分かった、対価だが俺が払う事は可能か?」
「その場合ん~考えとくわ、今日はもう疲れたから寝るわ~」
ベアトが机に突っ伏し本当に寝始め、待っても仕方がないので震えるリンクをそっとソリに乗せてとりあえず自分の部屋に向かう、襲ってくるゴブリンは居なかった。
「ベアトこっちにリトル君来てない?!」
「…コック五月蝿いよ」
「リトル君が女を連れてきたって本当?!」
「二人は地上に帰した、一人は…コック?何かおかしくない」
だるそうに体を起こしコックを見るベアト、記憶と違い明らかに若いコックに違和感を感じ魔法で引き寄せ胸を掴む。
「このハリ、艶、感度、若返りの方法見付かったのかい!!」
「見つけたと言えば見つけたけど」
「ずるいずるいずるい!!私も凄く若返りたいの!!精気を吸い取るだけだと維持で精一杯なのぉ!!」
隠したそうなコックにじたばたして抗議するベアト。
「話す対価は?」
「見付かったら共有するって言ってた!!」
「若返りは良いけど共有するのは嫌なのよね、独占したいって言うか」
「…男?!コックに男の影が!って事はセックスしたら、若返る加護持ち…リトルでしょ!!」
「そうよ!リトルとすると若返るわよ!」
「ふ~ん、まあそのリトル君は今若い女の子としっぽりしてるよ」
「何ですって?!」
「事実だよ」
「そう…若い女としっぽり…」
落ち込み部屋を出て行くコック、リトルを自分も味わう為にはコックがガードにつくと邪魔だ、明日リトルに対価として払わそう。