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彼女は寝起きの娘が可愛い

テレーズ、疑問を聞く

「パパ、ママ、おはようなのじゃー!」


朝、元気な声で目が覚めたテレーズ。楽しそうな顔でテレーズを覗き込むのは愛娘ユゲット。


「朝日が昇ったのじゃ、起きる時間なのじゃ!」


「おはようございます、ユゲット」


「おはようユゲット」


ボーモンも上半身を起こす。ベッドの上で、親子がじゃれ合う。


「パパとママは良い夢は見られたかの?妾は大きなショートケーキの山を食べ尽くす夢を見たのじゃ!」


「朝から娘が可愛すぎる……」


「パパ?」


「パパはテレーズとユゲットと手を繋いで湖の周辺を散策する夢を見たよ。楽しかった」


「それなら、いつか正夢にするのじゃ!」


キラキラ目を輝かせるユゲットに、ボーモンは微笑んで言った。


「ああ、約束だ」


そんなボーモンを微笑ましく思うテレーズ。


「ママはなんの夢を見たのじゃ?」


「ママはユゲットの婚約者選びが難航する夢を見てしまいまして……ユゲットが可愛すぎて貴公子が殺到したんですよね……現実になりそうで怖い……」


「間違いなく現実になるな…貴公子が殺到するとか逆に他のご令嬢方からの嫉妬も怖いな」


「ユゲットはママが守ってあげますからね!」


「ならそんなママは私が守ろう」


朝から何とも楽しそうだが、テレーズは昨日の疑問を思い出す。


「そういえばユゲット。どうしてユゲットはこのタイミングで現れたのですか?」


「それは、テレーズが聖龍の愛し子として覚醒したのが最近だからじゃ」


「というと」


テレーズが説明を求めればユゲットは口を開く。


「聖龍の愛し子はのぉ、前世の記憶を思い出す他にもいくつか共通点があっての?まず、魔封じの網を作るのが異様に上手い。次に、常人ではなし得ない魔力吸収が可能。そして、徳を積むような行動を短期間で何度も行う。それらの条件を満たしたから聖龍の愛し子に覚醒するのか、聖龍の愛し子だからそれらの条件を満たしてしまうのか。どちらなのかは我らにもよく分からんが、そういうものなのじゃ」


テレーズは納得したように頷いた。


「なるほど。ありがとうございます、ユゲット」


「ママは我が愛し子だからのぅ。疑問があればいくらでも答えるぞぃ」


可愛いユゲットが胸を張ってそう言うので、テレーズはユゲットを思い切り抱きしめた。ユゲットは嬉しそうに受け止める。


その後、マルカ達使用人が来て朝の身支度をそれぞれ整え朝食を食べに食堂へ向かう。親子三人で朝食を済ませ、ボーモンは執務室へ向かいテレーズはユゲットとのんびり過ごす。


ボーモンは、執務室でユゲットに付ける家庭教師を吟味していた。

ボーモンは家庭教師は賢者クラスにお願いしたいと考えています

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