彼女はシェフからも祝われる
シリルはシリルの得意分野でお祝いの気持ちを込めます
テレーズはボーモンにエスコートされ、食堂に行く。するとそこには、ハンバーグやナポリタン、グラタンやフライドポテト、ナゲットなどなど、テレーズの好物ばかりが並んでいた。
「わあ……!すごい……!ボーモン様、ありがとうございます!」
「君のためならお安い御用だ」
テレーズはボーモンにお礼を言うと、そっと控えていたシリルの元へ行く。
「シリルさん、作ってくれたんですよね?ありがとう!」
「いえ。俺にはプレゼントを買ったりは出来ませんから、せめて料理で喜んでいただければ幸いです」
「すっごく嬉しいです!ありがとう!じゃあ、早速いただきます!」
テレーズはシリルの元から離れて料理に向かう。どれも美味しそうで迷うが、とりあえず目についたものを片っ端から皿に盛りボーモンと一緒に食べる。
「美味しいか?テレーズ」
「すっごく美味しいです!」
「それは良かった」
ボーモンはテレーズの頬についたミートソースを拭ってやる。そのままぺろりとその指を舐める。その仲睦まじい様子に使用人たちはほっこりした。
「ボーモン様、私、こうしてお誕生日にボーモン様と一緒にいられてすごく幸せです」
「それは良かった。来年からはパーティーも開こう。もちろん私はその時だって常に隣にいる」
「楽しみです!」
テレーズはまだ見ぬお誕生日パーティーに妄想を膨らませている。やっぱりお誕生日パーティーをやってやれればよかったかもしれないとボーモンは少し落ち込むが、美味しい美味しいと食べるテレーズは確かに幸せそうなのでまあいいかと思い直す。
「テレーズ様、お誕生日おめでとうございます!」
「奥様、お誕生日おめでとうございます!」
シリルの他の使用人たちも口々にテレーズにお祝いの言葉をかける。テレーズは照れながらも満更ではない様子だ。
お腹いっぱい食べたテレーズ。好物ばかりがたくさん用意されていただけあって結構食べたが、まだたくさん残っている。勿体ないなぁと凝視するテレーズにボーモンは言った。
「テレーズ。その残りは希望する使用人たちに分け与えるから、無駄にはならない。安心しろ」
「!ボーモン様、ありがとうございます!」
またもニッコニコになるテレーズ。彼女は感情を隠さないので、わかりやすく可愛らしい。ボーモンはそんな彼女の頭を撫でた後、その手を引いて広間へ向かった。テレーズはそんなボーモンになんの疑問も持たずにただついて行く。広間へ到着して、テレーズは目を丸くすることとなった。
ところで焼うどんが美味しい季節ですね!食べたいです!美味しい焼うどんの冷凍食品とかコンビニにないかな!?