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彼女は専属メイドからもお祝いされる

テレーズが大好きなマルカです

「テレーズ様、おはようございます!」


「おはようございます、マルカさん!」


ボーモンが一日一緒に居てくれると決まり、素敵な誕生日になりそうだとご機嫌なテレーズ。そんな彼女の様子に気付き微笑ましく思うマルカが、朝の支度をしてくれる。


「とりあえず、この花束は花瓶に活けますね」


「あ、一輪だけ栞にして欲しくて」


「わかりました。一輪使いますね」


マルカはさくっと押し花の栞を作る。出来上がった栞をテレーズに差し出せば、テレーズはさらにご機嫌になり、笑顔を見せる。


「マルカさん、ありがとう。最高の誕生日になりそうです」


「テレーズ様が喜んでくださって良かったです!旦那様はここ数日ずっと、どの花を花束にしようか、誕生日プレゼントは何がいいかと悩んでいらしたそうですよ」


「ボーモン様が?」


テレーズは頬を緩める。


「えへへ……嬉しいな」


マルカは、そんなテレーズの様子を見て早く旦那様と進展しないかなぁとむずむずとした心地になった。だが、余計な水はささない。


「テレーズ様、その……不遜かもしれないのですが、私もテレーズ様にプレゼントがあって」


「え、なんでしょうか?」


「開けてみてください」


テレーズは小さな箱をマルカから受け取り、そっと包装を解いて中身を取り出せばそこには。


「ブローチ型のアミュレット……!」


「はい!魔力のコントロールをサポートしてくれるものです!」


「マルカさん、ありがとう!嬉しい!」


喜んだテレーズにマルカも嬉しくなる。


「僭越ながら、早速アミュレットをお付けしてもよろしいでしょうか?」


「もちろんです!」


今日はお誕生日だからとマルカチョイスの特別似合う清楚で可憐なドレスを着せられたテレーズの胸元に、ブローチ型のアミュレットが飾られる。マルカにとっては高い出費だったはずだ。テレーズは宝物に触れるようにアミュレットを撫でる。


「ずっと大切にしますね!」


「ありがとうございます、テレーズ様!」


そして朝の身支度が終わったテレーズは部屋を出て待っていたボーモンと合流して食堂に向かう。すっかりとテレーズのエスコートに慣れたボーモン。それを当たり前に享受するテレーズ。これで、お互いに自覚してくだされば完璧なのにとマルカは少し残念にも思った。だがそれ以上に、仲睦まじい二人が可愛らしい。癒されているのもまた事実だ。

ボーモンもマルカに負けていられません

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