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彼女は添い寝を最大限に活用する

テレーズが見た怪物のイメージは某ピザ屋のぬいぐるみさん達。可愛いけどすごい怖い。

「ひえっ!」


テレーズはこの日、悪夢を見て目を覚ました。というか飛び起きた。なんてことない、怪物に追いかけられる割とよくある夢だが怖いものは怖い。


「んん……テレーズ、どうした?」


テレーズの異変にボーモンも起き上がる。テレーズは勢いよくボーモンに抱きついた。


「ボーモン様ぁ!」


「……本当にどうした?」


眠気より心配が勝ったボーモンも完全に目が覚めた。しかしテレーズの言葉に肩の力が一気に抜ける。


「怖い夢を見ました……」


「……あー。なるほど?」


とりあえず何事もなくて何よりだと、ボーモンは胸の中のテレーズの頭を優しく撫でてやる。


「まあ、ほら。せっかく添い寝してるんだから、私に抱きついて寝れば怖くないんじゃないか?」


「ボーモン様天才!」


テレーズはパッと笑顔になるが、その後しゅんとした。


「でも、ボーモン様が眠れないかも」


「むしろ君の高い体温のおかげでよく眠れそうなものなのだが」


というか寝れる。テレーズの子供体温は心地よい。


「……本当にいいんですか?」


「もちろんだ」


「ボーモン様大好きですー!」


「私も君が大好きだ」


再び抱きついてくるテレーズを軽々と受け止めて、ボーモンはその額にキスを落とす。


「悪夢を祓うおまじないだ。これできっと、いい夢が見られる」


「ありがとうございます、ボーモン様!ボーモン様にもして差し上げますね!」


「ありがとう」


ボーモンの額にキスを落とすテレーズを、ボーモンは可愛く思う。その感情を完全に家族愛だと思っているのが実に惜しい。


「じゃあ、寝るか」


「はい、ボーモン様!」


テレーズはボーモンに抱きついて眠る態勢に入る。ボーモンの胸に耳を押しつけて、心地よい鼓動にホッとする。そんなテレーズを愛おしげに見つめるボーモンは、テレーズが眠れるようにその背中をとんとんと優しく叩いてやる。


やがて心地よい眠気に誘われて、テレーズは目を閉じる。その寝息を聞いて安心したボーモンは、それでもしばらくその背中をとんとんと叩いてやっていた。


翌朝、仲良く抱きしめあって眠るテレーズとボーモンの姿に起こしに来た使用人たちは微笑みあって癒されていたが、テレーズとボーモンは知る由もない。

某ピザ屋のバイト実況見るの大好きです。自分じゃ絶対クリアできない…!

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