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白い蛇と黒い蛇

作者: 植木天洋

 白い蛇は思いました。山のみっつ向こうに住む仲良しの黒い蛇はどうしているだろうか?

 白い蛇は手紙を書いて、猪にそれを預けました。

「山のみっつ向こうに住む黒い蛇に届けておくれ」

 猪は素直にそれを受け取って、一日でみっつの山を越え、黒い蛇に手紙を渡しました。

 黒い蛇は手紙を受け取ると、あっと言う間にむしゃむしゃと食べてしまいました。

 すっかり手紙を食べてしまってから、白い蛇が何を知らせたかったのか知りたくて、手紙を猪へその手紙を託しました。

 猪は、またみっつの山を越えて手紙を運びました。

 白い蛇は、あっと言う間に手紙をむしゃむしゃと食べてしまいました。

 白い蛇は途中ではっと気づいて、猪に謝りました。それから黒い蛇へ手紙を書きました。

 猪は疲れていましたが、白い蛇の手紙をもって、またみっつの山を越えました。

 黒い蛇のもとへたどりつくと、黒い蛇は猪がとめる間もなく手紙をむしゃむしゃと食べてしまいました。

 猪はがっかりしてしまいました。

 黒い蛇はまた、白い蛇に手紙を書きました。

 猪はとても疲れていたのですが、それを預かり、やはりみっつの山を越えて白い蛇に届けました。

 白い蛇に手紙をわたした猪は、そのまま地面に倒れてしましました。

 何度も山を往復したせいでとても疲れており、喉も乾いて、おなかもすいていたからでした。

 そして、猪はそのまま死んでしまいました。

 白い蛇も黒い蛇も、手紙の内容を知らないまま過ごしました。

  

 おしまい

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