失ったもの
二人で協力して書いてるのでところどころ表現の仕方の違い等が目立ちますのでご了承ください
初めての作品なもので、まだまだ不完全で御座います
暖かい目でご覧下さい
「ねえ、最近さ、あの二人が一緒のとこ見ないよね?」
「え?」
私は友人の言葉に顔を上げる。
そこにはクラスメイトの少女の姿があった。確か名前は……。
「あ、うん。そうだね」
「やっぱり? でも珍しいよね、あんなにいつも仲のよかった二人が離れちゃうなんて」
「そうかも」
私たちは視線を落とす。一枚の写真が映っていた。
それは私と今話している子を含めて四人の少女が写っている写真だった。あとの一人は眼鏡をかけたおとなしそうな女の子。もう一人は活発的な印象を受けるポニーテールの女の子。二人は手を繋いで、笑顔を浮かべていた。
「まあ喧嘩とかじゃないんだろうけどさ、ちょっと気になるじゃん?」
「うん」友人の言う通り、別に彼女たちは不仲ではない。むしろ仲はすごくいいと思う。ただ少しだけ距離ができてしまっただけなのだ。その証拠に二人ともスマホを手に持っている。
「何が原因なんだろうね?」
「うーん。わからないなあ」原因がわかるわけがない。だって私にもわからなかったんだから。
私は再び目線を手元に移す。その写真には見覚えのある姿があった。
私の奥隣で微笑んでいる彼女は誰だろうか。
私には記憶がなかった。
☆★☆
「今日もいい天気だね」
「そうだね。本当にいい天気」
私と彼女の名前は相沢と茜。同じ高校に通う同級生である。
私たちが通う学校では、体育祭の準備が行われていた。そのせいか、私たち以外にも、多くの生徒がグラウンドに出てきている。
「なんか懐かしい感じがする」
「え? どうして?」
「ほら、昔はこうやって一緒によく遊んでたなって思って。だからかな?」
「確かにね。小学校の頃はこんなふうによく遊びに行ってたもんね」
私と彼女は笑い合う。確かに昔の私たちを思い出すと、今の私たちの現状は信じられないものかもしれない。けれどこれは紛れもない事実だ。私たちの日常は変わってしまったのだ。
「ねえ、そろそろ準備を始めないとまずいんじゃない?」
「あ、ほんとだね。じゃあそろそろ始めよっか」
私たちはそれぞれ自分の仕事に取りかかる。彼女の言ったように、今はそんなことをしてる場合ではないのだ。準備と言っても大したことはない。競技に使う道具を運んで、ゴールテープを切っておくだけだから。それでも結構重労働だけど。
「お疲れ様」
「うん。ありがとう」
彼女が差し出してくれたスポーツドリンクを受け取る。それを喉に流し込むと、冷たい感触が体全体に染み渡った。
「あー、美味しい!」
「ふふっ、あんまり大きな声出すとみんなに聞こえちゃうよ?」
彼女は私の口元に手を当ててクスリと笑う。「ごめん」
「大丈夫。気にしないから」
「ありがと」
私は彼女に礼を言う。それから二人でグラウンドを眺める。
「準備も終わったことだし、そろそろ戻らない?」
「そうだね」私は立ち上がる。そして歩き出そうとしたとき、何か違和感を感じた。
(あれ?)
一瞬、視界がぼやけたような気がする。立ち眩みの類なのかと思ったけど、特にそういった感覚はない。気のせいだったのかと思って目を擦ってみる。するとまた視界がぼやける。今度ははっきりとわかった。私の目は涙で覆われている。
「どうしたの?」
異変に気付いた彼女が駆け寄ってくる。心配してくれてるみたいだけど、正直今は放っといてほしい。
「なんでもない」私はそう言って走り去ろうとする。しかし足を踏み出した瞬間、私の意識は遠のいた。
☆★☆
「ねえ、知ってる?」
「何を?」
「最近さ、あの二人のこと見ないよね?」
「え?」「あ、うん。そうだね」
「やっぱり! でも珍しいよね、あんなにいつも仲のよかった二人が離れちゃうなんて」
「そうかも」
私たちは視線を落とす。そこには一枚の写真があった。
それは四人の少女が写っている写真だった。
今度こそ騙されない
どうだったでしょうか
この作品は過去を取り戻すお話です
ストーリーというよりかは、人間性を細かく描いていきます。
ほとんどシリアスです




