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冒険の世界へ 5

 やいちとレニアスは村の方へと戻ると、少し騒がしかった。

 

 というのも、村の近くに魔物が出現したことを知り、今は村に騎士がいるため問題にはならないが、騎士が都に帰ってしまったら、今後どうするか。と多くの村人の中で話し合っているらしい。


 この村の中で権力を持っているのは村長と、この村唯一の医者。そして多少の戦闘が可能な狩人たちのようだ。


 何やら冒険者を雇うだのなんだの話しているが、やいちには自分に関係が無い事だと思い、レニアスと分かれ、自分の病室へと帰り、疲れたので昼寝でもするかと思っていると


 「おおっ!どこへ行っていたのだ!?」


 そこには、昨日めちゃくちゃ早口でしゃべってきたあの研究者がいるではないか。


 「えっと……あなたは確か」


 「私の名前はイードルだ!魔法研究を仕事としている。勇者と呼ばれるあなたの肉体を研究したいのだ!といってもこんな器具も何もない所で出来る研究というのは、やることが限られている。今から研究内容を話したい。その後、私の研究に付き合ってくれるかを改めて聞きたいのだが、どうかね?」


 またもや早口でべらべらとすごい長い文をしゃべっていく。



 「あ、ああ。ちなみに研究に付き合ったら、何か謝礼的な何かは…?」


 「もちろん出るとも!もちろん、君の考えはよおく分かる!未知の知らない場所に急に迷い込み、知り合いもなく、金もない!寝る場所もなければ、何もない!安心したまえ!私の家は広い!研究費を国から多く貰っている私からしてみれば君のことを養えないわけではない!君の生活が安定し、独立するまで、面倒を見よう!」


 「わかった、謝礼だけ聞けばめちゃくちゃその話に乗りたい。でも、まずは内容を知らないといけない。ということでイードル博士、研究内容を教えてくれ」


 「良いだろう!まず、君には魔力を使えるようにしてもらわないといけない。そのために妖精と一時的に契約してもらう」


 「ん?俺はこの世界における魔法の常識を知らないけど、魔法って妖精と契約する必要があるのか?」


 「そうだ、この世界の人間には魔法器官が体内にはないからな。エルフのような奴らにはあるが……基本人間にはない。まぁ、他世界から来た君にはもしかしたらあるかもしれん。そこら辺も調べてみよう。安心したまえ、君の体を引き裂いて調べるわけではない、体内に器官があるかどうかを調べられる薬がある。それを使おう。さて、少し話が逸れそうだな、妖精の所まで話したかな。私の師匠が妖精と契約して魔法を使える。その妖精と一時的に契約すれば問題ないだろう、師匠である彼女も研究のためなら許可してくれるだろう。あとは、魔力の込められた物を持たせたり、磁魔石じませきという特殊な魔力を発生させる石を持たせたりする。ちなみにこの石は一般人が持てばなんともないが、魔法が使える者は石の魔力と拒絶反応を起こし、怪我をしてしまう。といってもその負傷は石の大きさで変わり、君が持つのは粉砕したほんの一粒だ。この程度であれば紙で指が切れた程度の負傷だ。まぁ、多少の負傷は我慢してくれ。こういう実験を一日三時間してもらう。実験以外の時間は君の自由にしてくれればいい。実験場所は私と師匠の共同研究室、それはこの国の都にある。つまり、ここでの治療が終わり次第、私と一緒に都に来てほしい。とりあえず、言っておかないといけないことは言い終わったと思う。どうかな?」


 「うーん、話を聞く限り、多少怪我をしたりするかもしれないけど、骨折したり、右腕が無くなる!みたいな内容ではないみたいだし、別に良いよ」


 まぁ、頼れる相手もいなし、この話の乗らないという選択以外はないのだが。


 「ありがとう!では、今日の所はここで帰るとしよう!ではまた!」


 そういってイードル博士は嬉しそうに病室から出ていく。


 その瞬間、戦いの後であり、夜寝れなかったということで、急な眠気に襲われ、そのまま寝ることにした。

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