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転生したら楽をしたい ~召喚術師マリーの英雄伝~  作者: 風来坊 章
第一章 王女は楽な人生を送りたい
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第21話 円卓の騎士団の召喚魔法

 私は、ニュートピアという世界に転生した、元は日本で高校2年生をしていた高山真理。


 転生後の名前は、マリー・ロンディニウム・ジーク・ローズ・ヴィクトリー。


 長いよね、自分でも舌噛みそうだから、私は自分の事をマリーと言う。


 私はネアポリからシシリー島に向かう船の中で、勇者から様々な事を学んでいる。


 船にはヴィトーが住民に手渡した株券の山と、買収資金である私が賭博で稼いだ、金銀財宝の山。


 勇者の名前は知らないが、彼いわく、超がつくほど有名との事。


 私が唯一知ってるのは、転生前は極悪組という暴力団に所属してた、ヤクザの清水という苗字くらい。


 彼の本来のステータスは、ぶっちゃけ天界の天使がドン引きするようなチート化物勇者だけど、今は私が召喚したことで本来の実力の、10分の1程度しか発揮できない状況になってる。


 私が習ってるのは、戦闘技術、交渉術、人心掌握術などなど。


 全ては私がこの世界を救済し、楽な人生を送るためである。


「いいかい? 人を導くにはぶっちゃけ頭の良さなんてどうでもいいのよ。大事なのは、気力、体力、そして己の力を見せつけて、人を引っ張る、リーダーシップだ。俺についてこい、俺についていったらいい思いができるぞってのを、示さなきゃあならねえ。わかるかな?」


 うん、それはわかる。


 政治家とかが、選挙公約とか掲げて、当選を目指す感じ。


 あと歴史上の英雄も、仲間を集めて偉大な国家や偉業を成し遂げたという話も、私は知ってる。


 ただし、言うのとやるのとでは全然違う。

 そのためにどうするのか? 勇者は道を示してくれる。


 彼は、私の父親のように、私をこの世界で教え導いてくれる存在。


 イケメンで、時に厳しい時もあれば、とても優しい時もあるけど、時折ヤクザの片鱗を見せる時があって、ヤバイけど、いい人って言うのが彼の印象だ。


「はい、わかります。そのためには実行力というのが必要なのかなって」


「そう、それよ。てめえから言った事を守れねえようじゃあ、周りから下に見られる。例えば、くそ野郎をぶっ飛ばすって言ったら、マジでぶっ飛ばす! 相手を殺すって言ったら、名指しした野郎を絶対にぶっ殺さねえと、極道の世界じゃなめられちまう。だから、てめえが言った事は、基本的には有言実行。まずはこれを心がけようか?」


「はい」


 そして、この人が言う事は、世間一般の常識とはかけ離れすぎてる。


 そう、私が思っていた正義の勇者とは、存在そのものが、かけ離れているのだ。


 一般的な正義の勇者とかヒーローって、優れた人格者で、困った人たちを助けて悪に立ち向かう、社会的な正義の味方が大前提。


 確かにこの人も、”弱きを助け、強きを挫く”を信条として行動する、ある意味で正義の味方の勇者だ。


 けど、彼がとる手段や陰謀は、正義の味方とはかなりずれている。


 いわば、アンチヒーローとかダークヒーローと言った方がいいかもしれない。


 彼は人並み以上に人情味もあるし、他人に対する優しさを持ってるし、面倒見もいいけども、行動様式に人格者とは考え難いような、口汚く、不良がそのまま大人になってしまったような、ガラの悪さがある。


 自分自身の目的を達成するためには、手段を選ばない狡猾さに加え、自分の正義を成すために、凶悪な暴力や、殺人、死体遺棄、脅迫、誘拐、拉致監禁、拷問、なんでもアリのヤクザな人。


 まさしく、悪漢(ピカロ)そのものだ。


「そして、マリーに何よりも大事にしてほしいのが、人間としての義理と人情と道理だ。恩をかけられたら、義理が生じる。義理が出来たら情がわく。そして情が出来た相手を守るのが、人間としての道理だ。人を愛し、筋道を通し、深い情けを以て、人と人とが助け合う事を、仁義という。古代中国の儒教から来てる思想で、日本の江戸時代でこれを発展させたのが、お侍さんの目指す武士道、そして極道が目指す任侠道よ」


 そうなんだ。


 この人学校に行ってないって言ったけど、かなり物知り。


 私の日記や、ペクチャから習ったこの世界の文字も理解し始め、この世界の歴史とか文化の本も取り寄せ、私を指導する合間に、本を読んで勉強している。


 まさしく”趣味は読書です”を地で言ってるのがこの人。


 学校に行ってなくて、社会から馬鹿にされるのが嫌だったから、必死で勉強したって言ってた。


「懲悪勧善。古之良典! 悪をこらしめて善をすすめるのは、古くからのよいしきたりである。飛鳥時代の憲法17条で、聖徳太子さんが言ってる通り、これは古来から日本人が持ってる正しい道理よ。マリーは、俺の悪い部分を真似る必要ねえが、自分にとって必要だと思った事を俺から吸収するんだ」


 私は勇者の言葉にうなずき、船は予定よりも早くシシリー島へ到着した。

 

 何が起きるかわからないと、勇者から言われて、ヴィクトリー兵士の軍服に身を包み、フードを被ったまま、胸に鎖帷子とプレイトメイルを装備して。


 勇者も、シャツとズボンの姿に背にはクロスクレイモアを装備して、それを隠すように黒のフードを羽織っている。

 

 この島は、地球で言うシチリア島のような島で、気候は年中温暖。


 エリス火山がそびえ立ち、海は奇麗なエメラルドグリーン。


 石造りの家々や、町の道路は玉砂利を敷き詰めたようなに舗装された、美しい島だった。


 船から降りた私たちの目の前に、派手な帽子を被った、全身赤揃えの、黒髪の若き領主が駆け寄ってくる。


「ようこそ、おいで下さいましたマリー殿下、私が領主のアラゴス・デ・エヌマーレ・シシリー大公でございます。話は、ヴィトー陛下から……」


 言い終わる前に、勇者がむんずと彼の口を右手で掴む。


「うるせえよてめえ、臭えから喋るな。フランソワから金と兵隊集めて、この島独立させる気だろ? なめやがってクズ野郎め。マリー、船に戻ってろ! ちょっとコイツとお話してくるわ」


 ああ、この勇者は冥界魔法で人の心が読めるんだった。


 けど、何をする気なんだろう……。

 私は船に戻るフリをして、そっと習いたての感覚強化の魔法で、港の方を見る。


「てめえ、俺達をはした金でフランソワに売ろうとか、絵図描きやがって! ぶち殺すぞゴラァ!!」


「ぎゃあああああああああああああ」


 うわ、うつ伏せになったシシリー大公に、勇者が土魔法の鎖作って鞭のように振り下ろしてる。


 あ、今度は足に鎖を巻きつけて……何する気だろう?


「しかし奇麗な海だなあ? 俺の兄弟分によ、先祖がシチリア人、こっちの世界で言うシシリー出身の、ロバートって、同じ勇者稼業してる気の合う野郎がいてな。この島と海見たら兄弟の野郎、喜ぶだろうぜ。まあいいや、おめえ喉乾かねえか?」


 3分後、勇者は鎖をぐるぐる巻きにしたシシリー大公を海から引き揚げ、回復魔法をかけていた。


 この勇者、たまに本当に世界を救う勇者なのか疑わしい事をする。


「あっぶねえ、あぶねえ。こいつ死んじまったら利用価値がなくなるからな。おう、起きろコラ」


 勇者は平手打ちしながら、縛ったシシリー大公を起こし、手のひらサイズの水晶玉を、腰のポーチから取り出した。


「もしもーし、兄弟か? 俺だけどよう。このシシリーって野郎、おめえ裏切ってこの島フランソワの力で独立させて、王を名乗ろうとしてやがったぞ?」


「だろうと思ったさー兄貴。なーんか、うちらロマーノ主導の投資に賛同しないから、おかしいと思ったさー。ヴィクトリーの商船襲わせてた上りを、過少報告してたのも本当だったみたいねー」


 あ、多分ヴィトーと水晶玉で連絡とり合ってる。


 しかも、シシリー大公に聞こえるように、この世界の共通語のラテーノでわざと聞こえるように話して。


「どうするこの馬鹿? この俺が始末しちまってもいいんだけどよー、いっそさ」


「兄貴が手を汚すまでもないさー、どうせこいつはフランソワから殺されるー。フランソワのアンリって男は、筋道を大事にする男で、主君への裏切りは絶対に容赦しない男だからねー」


 あ、シシリー大公海水で冷え切ったにしては、ぶるぶる小刻みに震え出してる。


「だってよ、てめえどうすんだ? 俺につくかフランソワにつくか選べ。ヴィトーは優しいから、てめえから手を下さねえようだが、俺は優しくねえぞ? テメーの靴をコンクリに変えてやって、釣り餌用のミミズを体中に塗ったくって、生きたまま海に投げて、魚の餌にしてやってもいいんだぞ! おう!?」 


「……すいません、あなたにつきます」


 怖い、ヤクザなだけあって脅迫がガチで怖い。

 私が震えながら見ていると、勇者から声がかかる。


「おーい! このシシリーって野郎が島を案内してくれるようだぜ!」


 私たちはずぶ濡れになった、シシリー大公の案内で島内を徒歩で移動する。


 大きな町のはずの、港町パノルモスには、人気(ひとけ)がなく、民家からは私たちを覗くような視線を感じて、居心地が悪い感じがした。


「お待ちしておりました、シシリー公。我がフランソワ精霊騎士団、お帰りをお待ちしておりましたぞ」


 うわ、緑の生地に金の細工したマントをした、趣味が悪そうな騎士たちが現れた。


 勇者は、無表情で成り行きを見守ってる。


「最近原住民たちが、ますます反抗的になりまして、幾人かまた吊るしたところです。このような見せしめもしなければまとまならぬ、あなたの指導力不足には、本国も頭を悩ませておりますぞ?」


 え……吊るす? 何をしたんだろうこの騎士団。


 シシリー公は青い顔をして、勇者は無表情を装ってたが、こめかみに血管が浮かび上がってる。


「見てください、あそこのオリーブの木を、性懲りもなく駐屯地に投石してきた輩共をこの手で」 


「見るなマリー!」


 勇者は、私の視界を手で制そうとしたが、私は精霊騎士団の男が指さした方向を見てしまった。


 私が見たのは、少し離れたオリーブの木に、男達や女性が首を吊るされた姿。


 そして、家族らしき幼い子供が木の根元で泣いている光景。


 私はそれを見て、気を失いそうなほどショックを受ける。


 どうして、どうしてこんな非道が同じ人間が人間に……。


「いやあ、こうすれば反乱の芽が潰れると言うものです。アンリ殿下は、原住民に甘い顔をするなとお達しでしたので、はい」


 人間じゃない……この人達は人間を人間とみていない。


 まるで、自分達を邪魔する害虫のように、この島の人達を見てるんだ。


「堪えろ……こんなものを見て怒らねえ奴らは、人間じゃねえ。だから、堪えるんだ。こいつらの手から人々を救済する段取りを作るまで、堪えろ」


 勇者は、日本語を使って小声で私に声をかけてきた。


 握りこぶしからは、血がにじんで……勇者もこの非道に怒ってる。


 そして、この非道を命じたのは、アンリ・シャルル・ド・フランソワ。


 私も感じがいい人と思った、フランソワの第一王子。


「どうぞ、シシリー公、我らが植民公社はこの先です」


 私たちはパノルモス市街地を抜け、ヤシの木が生い茂る、ノーマン宮殿に足を運ぶ。


 ここが、シシリーの植民公社。


 私たちの荷物が、ネアポリ町民に偽装したヨーク騎士団によって宮殿に運ばれる。


 この公社を買収するための資金を運んで。


「待ちかねたぞ、シシリー大公。そしてマリー王女殿下!」


 え……なんでこの人が。

 

 190を超える長身に、青髪を短く刈り、野性味のあるハンサムな甘いマスクに、青い顎髭を蓄え、腰に長剣を差し、フランソワ軍の将校服に身を包んだ男が現れた。


「この、アンリ・シャルル・ド・フランソワは、あなたに会える日をどれだけ待ちわびた事か」


 勇者は表情を崩さず、じっとアンリを観察し、私も下っ腹に力を込めた。


「私も、再びあなたにお会いできて光栄です、アンリ殿下」


 私は片膝を下げて礼をし、勇者もそれに倣う。

 この人を……私は見誤っていた。


 他者にこれほど残酷なことが出来る人とは、思っても見なかった。


「マリーよ、情報が漏れたんだろう。これでわかったが、あのアンリって野郎とアヴドゥルは、繋がってる。奴は、この情報をアンリに漏らしたんだ。奴は奴で何らかの絵図を描いてやがる。だが、これで世界各国の繋がりは、だいぶ見えてきやがったな」


 勇者は、日本語の小声で私に囁く。


「この地の原住民の扱いが手ぬるく、見せしめと思い私も命令したが、心苦しい事をしたと思ってる。だが、この見せしめが植民公社の事業を円滑に進め、これ以上の人死にが出ないことを祈ってる」


 この人は、貴族や王族以外の人間を人間として見ていないんだ。


 だから、こんな非道ができる。

 人間にも、亜人国家にも。


「なるほど、よくわかりました。ところで、この植民公社の株式は世界各国から募っているようですが、事実でしょうか?」


「無論だ、マリー姫も出資してくれるとありがたい。なぜならばこれは、マリー姫の手にヴィクトリー王国を取り戻す戦争の……」


 私は、ヨーク騎士団に合図をし、金銀財宝を運ばせた。


 そして、ヴィトーから大量にせしめた株券の山や、エリス火山の所有権、パノルモスの港湾事業の植民公社の権利書など、第三者名義から譲渡と言う形で集めたこれらの証書を、私は床にばらまいた。


「なるほど、かしこまりました。ならばその植民地公社、私が買収します」


 勇者から習った知識、TOBやM&Aと言われる、敵対的買収手法。


 企業の物的資産を始めとする資源を手に入れたり、買収した企業の株主価値を、潤沢な資金力とマネジメント力で、一気に手中に収める手法。


「マリーよお、俺が企業舎弟を作った手法の一つでな、あからさまにヤクザの看板を掲げてやると、日本じゃ違法だ。だがな、自分をヤクザと気づかせずに、海外の第三者を介してやる手法は、いくらでもあるのよ。その手法、おめえさんに教えてやる」


 経済関係に強い、この勇者が教えてくれた、敵対者を買収する手法。


 それはフランソワに、私と気づかせず、賭場によく遊びに来る第三者のネアポリの幾人かの有力者を、私の協力者に仕立て上げ、株や権利書を買わせて、それを私が裏で対価を支払い、譲渡という形で得た手法だった。


 そしてバブイール王国の介入は、あくまでも買収を盤石にするための保険で、バブイールの介入がなくても、達成できる作戦を、私は整えた。


 勇者の言う、絵図とやらで。


「マリー姫、あなたは何を考え……」


「アンリ・シャルル・ド・フランソワ! あんたなんて大っ嫌い! 罪なき人々を戦費捻出とやらで苦しめ、こんな酷いことを島でしてるなんて。私は、あなたを見損ないました! 私の前から消えてください、一刻も早く!!」


 私が宣言すると、アンリの白い肌が、見る見る真っ赤に染まる。


「マリー姫、君はあの英雄と名乗る男からたぶらかされてるんだ! このアンリは男としてあなたに……」


 アンリが言い終わる前に、フードを脱ぎ捨てた勇者がアンリの前に立つ。


「何が男だこの野郎ぉ! この島の奴らをこんな目に遭わせやがって! でけえ図体を人様の役に立たせず、女子供を手にかけやがって! てめえは男じゃねえ!!」


 勇者の迫力に気圧されながらも、アンリは右フックで、勇者を殴り飛ばそうとしたが、逆にクロスカウンターを受けて、アンリは吹き飛ばされた。


 横たわったアンリを、勇者は無慈悲に蹴り続ける。


「てめえ、人間を何だと思ってんだ! 許せねえ! てめえは最低の野郎だ! この俺が、本当の男を見せてやる。立て外道! てめえの男とやらを見せろクズ野郎! この俺に意地を見せて見ろ!!」


 すると、アンリを庇うように精霊騎士団が大挙して私達を取り囲む。


「マリー! 召喚術だ!! 一対一ならともかくこの人数、分が悪い。俺が任侠道を教え込み、真の騎士道精神にあふれる、円卓の騎士団を召喚しろ!」


 私は右手の親指にはめた、指輪に魔力を込める。


「出でよ円卓の騎士団! 私に力を貸して!」


 HPとMPが消費され、真っ赤な兜と銀の鎧、または漆黒の鎧に身を包み、赤や黒い剣を持った、騎士の集団が私達の前に姿を現した。


「我ら円卓の騎士団、異世界の非道を正すため、騎士道精神に則り、我らが太陽の勇者の、か弱き人々の剣と盾とならん!」


 この騎士団、相手の騎士団と纏うオーラが違う……私にもわかるくらい、この騎士団は剣と魔法の達人集団。


 そして町人に偽装した、オーウェン卿率いるヨーク騎士団もこの場に姿を現した。


「何だこの騎士たちは……者ども! アンリ殿下をお守りするのだ! 栄えあるフランソワ王国の精霊騎士団、名もなき騎士団に対し、主君の盾と剣となる!」


 私が召喚した騎士団が、アンリ達フランソワの騎士団と対峙する。


「貴様がマリー姫を……英雄だかなんだかは知らんが、俺の剣の錆にしてくれる!」


 アンリは鞘から、刀身が波打つような長剣を抜き、勇者と対峙した。

 大きい、全長は1メートル半を超えてる。

 私の背丈と同じくらいの剣を、両手で軽々構えてる。


「勇者様、教王様から授けられた、あなた様の武器でございます」


 騎士団が勇者に差し出したのは、白鞘の鍔のない刀に、同じく鍔のない短刀。


「へっへっへ、これだよこれ。極道の道具って言えばコイツだよ……愛用の長ドスだ!」


 白鞘から、勇者は鍔のない日本刀を抜き、アンリに構えた。


 まるで、ヤクザが西洋騎士と一騎打ちしてるような、映画やアニメのような感じだ。


「いくぜ外道! てめえの騎士団と、俺が手塩にかけて育てた騎士団、どっちが強いか勝負と行こうぜ? 賭け金は俺の命だ。いくぞ、てめえら! こいつらに騎士道の何たるかを教えてやれ! 喧嘩するぞおらぁ!」


 勇者のスキル、意地の輝きと博徒の美学が発動し、シシリー島ノーマン宮殿で決戦の火ぶたが落とされた。

次回から連続で戦闘回

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