プロローグ 世界に飽きた最強。
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プロローグ 世界に飽きた2人の最強。
ダンダンダンッ
乾いた銃の発砲音が場内に響く
「おぉっ」
いつもと変わらない、心に響きもしない
歓声が聴こえる。
冬弥 「はぁ、張合いがねぇ」
試合中にも関わらず思わずため息が出てしまった。まぁ、仕方ないよな張合いがないのはほんとだし…。
審判『勝者!山遠 冬弥!』
「わぁぁぁぁぁぁ!」
観客から大きな歓声が上がる。世界選手権でもこのレベルか…帰ろ…。
翠「冬弥!そっちどんな感じだった?」
隣の会場で大会をしていた幼なじみの翠が俺を見つけ走ってくる。一応俺の初恋の相手なんだが、こいつには気づいているそぶりも見せない。悲しきかな…。
冬弥「いや、ダメだな。世界戦つっても張合いが無さすぎる。弱すぎだ」
いつも通りの調子で俺は、翠と会話する。早く気づいてくれないかねぇ。
翠「そっかぁー、こっちもダメだったよ冬弥がハンドガンから居なくなったせいで楽しみがない」
冬弥「だってお前とふたりでやってるなら世界まで来る意味ないしな、地元でできる。」
そう、俺は昔までハンドガン部門で翠とほぼ1対1のような状況で戦ってきた。
戦績は500勝500敗見事に引き分けだ。
だが、それにも飽き始め、今の環境にある。
そんなことを考えていると、翠が
翠「冬弥!あぶない!」
そう言って俺にぶつかってくる。
冬弥「どーした?!」
そう言って振り返るとナイフを持った男が宙を舞っていた。
どんと鈍い音の後に翠は満面の笑みで
翠「大丈夫?怪我ない?」
と、俺を心配したように手を差し伸べる。
冬弥「ああ、大丈夫だっ…て、翠!」
先程翠が投げた男が壁にあたりその上にあった鉄骨が翠目がけて落下してきていた。俺は、迷わずに飛び込んだ。
冬弥「ってー、ん?ここどこだ?」
気づけば俺はどこか分からない四方が真っ白の空間にいた。
鉄骨に潰されたと思ったが、体に目立った外傷はなく、少し服に土ぼこりがついているくらいだ。
翠「ん…冬弥?ここ、どこ?」