表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の槍術士のフレムデ  作者: 灰色人生
霧の向こう側
1/7

1話プロローグ

不定期更新の予定です

 


 1 〜プロローグ〜


 ●●●


 起伏の殆どないなだらかな緑の草原。

 その左側には春の日差しが差し込む緑溢れる森。


 その近くの街道を十三騎の馬にまたがった男達が駆けていた。



 先頭を駆けるのは白銀の鎧に身を包んだ騎士の様な出で立ちの男。


 その後ろを十二騎の此方は身なりが悪く、ボロボロの革鎧を着た者や腰布だけを着て身体中に刺青を入れた無精髭の男。



 そう白銀の騎士の男を追うこの者達はこの近辺に最近やって来た盗賊団の者達だ。



「逃すな!追えぇ〜〜!!!」とこの一団の頭と思わしきモヒカン頭の男が他の面々に命じる。



 言われた盗賊団のメンバーはそれぞれの武器を構えて馬の腹を強く蹴りスピードを上げる。



 素顔は兜に覆われて伺い知る事が出来ないと騎士風の男だが忌々しそうな視線を感じる事だろう。



 騎士風の男は「はぁ、面倒くさいな」と呟き右手に持つ槍を一閃すると横に並行する様に不用意に近づいて来た盗賊の胴を切り裂く。



 切り裂かれた男は上半身と下半身を真っ二つにされ馬から落ちる。



 自らの主人を落とされた馬は疾走するのを止める。


 落ちた男の体は暫くすると光の粒子となり消えたが身につけていた装備品一式に加えて、イベントリに入れていたアイテムの半数がその場に残る。


 そうこのVRゲーム【|Wirklichkeitヴィルクリヒカイト】は倒されると装備品とイベントリの中にあるアイテムの半数がランダムでその場に残る仕様になっている。


 その為にレアなアイテムなどは町にある貸金庫に預ける事が殆どである。



 それと死んでから20秒以内に復活薬を使用すると蘇り使用しないと光の粒子となり消えて、ホームに設定している場所に2分のタイムラグ後再召喚される。



 だが復活薬は希少なアイテムの為に滅多な事では使用されない。


 なので殆どのプレイヤーは死に戻りだ。


 使用するのは極一部の上級プレイヤーか課金プレイヤーのみだろう。


 因みにこのゲーム本当に強力なアイテムは課金では購入出来なく。


 唯一購入出来るのがこの復活薬だ。


 因みに数も一月に一本しか購入する事が出来なくストックも購入では10本までだ。


 購入ではなくゲーム内で購入(課金ではなく)したり製作だと持てる数に制限は無い。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆


 その後追ってくる盗賊団の数を半数の六騎までに減らした騎士風の男は前を見て溜息を吐く。



 何と街道の先にはこの盗賊団の別働隊いや本隊の三十騎に徒歩50名が待ち構えていた。



 後ろから最初に追って来た盗賊団の頭と思ってた人物は別働隊の隊長の様だ。


 その男が後ろから声をかける


「ハッハッハッー!!ここまでだな。……よくも仲間を6人もやってくれたな!バラバラに切り刻んでやる!!」と息巻いている。



 騎士風の男はやれやれと肩を竦めて愛馬の首筋をひと撫でし街道を外れて森の中へと駆け出して行く。



 これには流石に盗賊団も予想外だったのか暫く呆けていたが本隊にいる本物の頭が一歩前に進み出て「テメェら何してる!!!早く追わねぇかっ!!!」と喝を入れると慌てて騎士風の男の後を追いに森の中へ駆け出して行く。



 だがやはり森の中だけあり木や枝にぶつかり何名か落馬する者が出て来る。


 それでもよっぽど頭が怖いのか盗賊団のメンバーは必死に騎士風の男の後を追いかける。


 騎士風の男は森の中だと言うのに一向に速度を落とさず木や枝の隙間をスイスイと駆け抜けて行く。




 暫く走り十分に盗賊達を引き離して駆ける速度を緩めて進むと目の前に濃霧が立ち込めて来た。



 騎士風の男は「はて?このエリアで濃霧なんか出たか?それとも前に告知していたアップデートの影響か?」と呟くも疑問は拭えない。



 そうして立ち往生していると後ろから盗賊団の者達の足音と怒号が聞こえて来た。


 しょうがないので騎士風の男ーーアレス・ヘルトーーは濃霧の中を突き進む事にした。



 暫く進むと頭痛がして目眩も起こし体調不良に陥る。



 こんな事このゲームをプレイして初めての経験だ。


 そうなれば強制ログアウトか?と思いながら男の意識は闇の中へと落ちた。




 ◆◆◆◆◆◆



 ペロペロと何かが顔を舐めている。


 目を開けて見るとそこには愛馬の牝馬であるパールが居た。




 彼女は【|Wirklichkeitヴィルクリヒカイト】特有の化物(モンスター)でスレイプニルとヒッポカムポスの交配から産まれた希少なハーフであるランプロスホースである。



 つまりゲーム内で最高の馬だ。



 ◆◆◆◆◆◆


 どのくらいの時間意識を失って居たのだろうか?立ち上がりパールの首筋を撫でながら辺りを見渡すといつの間にか森の外へと出て居た様だ。


 太陽の位置から推察するに気を失って居た時間は1、2時間程度だろう。



 装備などを確認するに何も盗られて居ない。


 森の方を見ると盗賊達の気配もしない。



 どうやら諦めた様でホッと安堵の息を洩らす。


 どうやら最悪の結末(盗賊達に追いつかれて身包みを全て剥がれた上に愛馬のパールを奪われて命を奪われていた状態)にはならなかった様だ。


 安心するとふと気づいたことがあった。


 それはやけに空気がリアルに感じるのだ。それに地面の感触もいつもと違う。


 アレスはしゃがみ込もうとして自身の体もいつもと違う事に気が付いた。


 それはゲーム内で見慣れた手ではなく現実の手と同じだ。


 全く同じではなく鍛え上げられた腕に剣だこや槍だこが出来ている。



 顔を触ると造形がゲームのそれから現実の顔にと戻って居た。



 慌ててイベントリから手鏡を出し確認すると長髪だった金髪の髪が現実と同じぐらいの目にかかるかどうかの長さに、碧眼が黒眼へと変わって居た。




 いや、どうやらゲームで使用して居たキャラと現実を合わせたハーフ見たいな顔だちに変わって居た。


 現実の世界では日本人であった為に髪は黒髪の筈だが髪型だけが元の世界と同じに戻ったのか疑問はあるが置いて置き他に差異がかいか確認する。



 どうやら身体能力や筋力などはゲーム内でのアレスに身体の見た目などは現実でのアレスへと酷使した姿へと変わっている様だ。


 取り敢えず此処では名前はゲーム時のキャラ名である。アレス・ヘルトと名乗り現実でも天城(あまぎ) 宗司そうじの名前は暫く封印しとこう。




 その後、一通り身体を動かしたが違和感はなくまるで昔からこの体だったかの様な馴染みがある。



 それにアレスがあまり混乱しなかった理由に自らの装備品が挙げられる。


 この白銀に輝く鎧甲冑は【|Wirklichkeitヴィルクリヒカイト】の最高峰に位置する霊峰の登頂に君臨する最強種ドラゴンの最上位に数えられるエルダープラチナムドラゴンロードの鱗から作られたこの世に二つと無い逸品だ。


 槍も同じ素材から出来ている。


 他にもふんだんに伝説級の素材を使ったアイテムを装備あるいはイベントリに仕舞ってある。




 アレスはパールを呼び寄せて騎乗して森の方へと戻る。


 もしかしたら元の世界へと戻れるかも知れないと一縷の望みを持って………。



 しかし森へと戻り中を隈なく探索したが濃霧は見つからず更にはこの森、いやこの周辺の地形が変わっている事に気が付いた。



 前はなかった道が森の中に出来て居たり森の大きさが変化して居た。




 ◆◆◆◆◆◆


 一通り探索し終えこれからどうするか途方に暮れているとマップに光点が浮かぶ。



 このマップ機能は最初からあるのではなく。課金アイテムの〈レンジャーの素質〉かある村に住む狩人の依頼で時間内に指定された薬草を10集めて渡すとその狩人に教えて貰える。


 どうやら人が近づいて来る様だ。


 光点は光る種類が3つある。


 敵対者(モンスター)・赤色


 味方・青色


 どちらでもない・灰色


 ーとなる。




 マップに浮かぶ光点の色は灰色で数は全部で49ある。


 その速度から推察するに馬にでも乗っているのだろう。


 そしてこの光点は2つの集団に分かれている。



 1つが16名の集団ともう1つが33名の集団だ。



 少ない人数の方が前を走り多い人数の方が追いかけている感じなので追いかけているのは盗賊か何かだろう。



 その証拠に前を走っている光点が1つ、また1つと消えていく。




 これからどうするか途方に暮れて居たので追われている者達を助けて恩を売って置いた方が良いだろうと判断してアレスはパールに指示を出し光点が光る場所へと駆け出した。







 To be continued......






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ