-王都ポセインに入国4-
狂気さえ感じる笑いを浮かべながら、1人の世界に入っているアリス(実際の名はウィリアムだけど)を横目でずっと見ていた。そして、ようやく収まったぐらいで僕の存在に気付き、顔を赤らめていた。
いやいや遅いでしょ。と僕は思いつつも落ち着いたアリスから色々話しを聞いた。
アリスの話しを聞くには、今はこんな感じらしい。
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今はギルドというものは、あまり活動できていないらしい。その背景にはウォールホワイトとの同盟が大きく関わっている。
元々、ギルドというのは商業車の護衛やモンスターの討伐依頼。国じゃ手に負えなくなった、賞金首の討伐または確保。危険地帯での鉱石や薬草の調達などを行い、生活を養っていた。
命がかかっているものも多く、高いものだと一年間それだけあれば足りるものもある。そのため、村で働き口のなくなったの次男や力自慢、冒険をしたいと言う者、こういう方法でしかお金を稼げないもの等が集まっており、今じゃそうは見えないが人の出入りが激しかったらしい。
しかし、ウォールホワイトとの同盟が50年前ぐらいに行われた。ウォールホワイトは、その特質から同盟は一番遅くに行われた。その時の同盟時にお互いの輸出品として、ウォールホワイトは傭兵団と言うものを各地に置くと言う事で、食材等各地からの輸入品と交換する様になった。
傭兵団の力は圧倒的だった。傭兵団は一地域30人と言う人数からできているのだが、傭兵団1人に対してギルド5人でボロ負けしたことがあるらしい。まぁギルドにも末端のものもいるので、それだけではなんとも言えないが、活躍は凄まじいものだった。
まぁ一つぐらいあげると、5人の傭兵団が一つの商業車の護衛をしている際に100人程度の盗賊が襲いかかってきたらしい。まぁ100人の盗賊なんてかなり有名な盗賊団だったんだが、その盗賊団は10分程度で片付けられており、全員息の根がなかったらしい。その中でも、傭兵団の団長は凄まじく一瞬で目の前にいた20人もの盗賊の息の根を止めたらしい。まぁなんとも恐ろしい人がいる。
しかし、強いだけではなく傭兵団が使われる様になったのは、その安さにある。料金は元々輸出品として出しているため、ギルドに個別的にお金を払うよりは安い。つまり、国と国でまず指定されたものをその量に見合った分を出しているんだ。
例えば、ウォールホワイトだったら傭兵団。フォレストフォールだったら野菜とか。普通の商業とは別に行っている。だから、国自体で傭兵団を雇っており何名かを国専用の傭兵団を置き、それ以外を街に置いているわけ。国が傭兵団を雇っているため、基本料みたいなものはなく、難易度に合わせてお金をもらうと言う方式で行っている。
アリスは一回話してみたが、戦闘民族らしくて、お金は暮らせれる分だけで十分であり、あとは適度にいろんなやつと戦えればいいと言う連中らしい。
まぁそのため、今ギルドは人数が少なくなり、依頼が来るのもめずらしい。誰にも頼めなかったものとか、くだらないことなどの依頼しか来なくなったとのこと。その所為で、今はもうアリスと10人しかいないとの事。その10人は今みんな外に出ているらしくて、アリスが今受付とかをやっているとのこと。まぁ経営不振なのは、どこのギルドもそんな様子らしい。
――――――
「まぁそんなこんなで、私は情報を与えられるけど、貴方を養ってあげられる程余裕はないのよね。夜のお供はできなくもないけど。うふふ。」
僕は背中がぞくっとしたが、無視して話しを続ける。
「じゃあ僕はどうしたら良いですか。」
アリスは悩んでいたが思いついた様に、ニコニコし始めた。近づいてきて僕の肩を掴んだ。
「貴方もギルドの一員として、依頼をこなせば良いのよ。」
すっごい笑顔だ。その後も、1人でつぶやきながら僕が何かを言いだそうとしてるのも見向きもせず準備を始めた。
「じゃあまず契約と、貴方ができそうなものを探してみたわ。どれが良いか選びなさい。」
アリスは契約の書類とクエストの書類を出してきた。どうやらうんとも寸とも言わないうちに、ここでは物事が進んでいく様だ。テキスト早送りを押したら、止められなくなった気持ちだ。
そんなこんなで、ギルドに僕は入ることが決定した。