住んでいるところ
峯崎ミドリは東京都内で一人暮らしをしている。
やや郊外にある、住宅街。
職場からは電車を乗り継いで40分程度である。
最寄り駅から住んでいるアパートまで歩いて5分。
駅前には安いスーパーがあって、野菜や果物類が充実していてミドリは気に入っている。
峰崎ミドリはややこげ茶のセミロングの髪を頭の後ろで一つに束ねている。
身長は160センチ、中肉中背。色は白い方。平凡な顔立ち。
仕事は中規模の会社で経理の仕事をしている。
そこまで給与が良いわけではないが、一人で暮らしていくのに充分な金額である。
スーパーで今日はパパイヤを買った。
黄色いパパイヤを黄色いエコバックにいれる。
エコバックはロジスティック会社が配っていたものだ。
そのパステルイエローの色がパパイヤと同じ色をしている。
スーパーから住んでいるアパートまでぼんやりと行きかう人を眺めながらゆっくり歩く。
今日は6月も末で少し蒸し暑いが、半袖では少し寒い。
薄手の夏物のライトグレーのジャケットに、小さな花柄のブラウス、ベージュのストレッチパンツ。
無印良品で購入した紺色のビジネスバック。
ビジネスバッグにはコーポレートファイナンスの本が入っているので、少し重い。
大通りから、少しうす暗い道に入ってすぐにミドリの住むアパートがある。
ブルーグレーの外壁の2階建てのアパート。
2階の一番端の部屋に住んでいる。
一番端なので、邪魔にならない大きさのプランターを置いていて、ハーブを植えている。
ミント、レモングラス、ローズマリー、タイム。
どれも害虫に強いし、何より料理に使えて便利なのだ。
ミドリは家に帰ってきたとき、鞄から鍵を取り出して、鍵を開けて家に入るまでの少しの時間に、
プランターに青々と繁っているハーブが漂わせている香を味わうのが好きだ。
自分の部屋に帰ってきたな、という気持ちになる。
玄関には作り付けの下駄箱はないが、小さな4段の靴箱を置いている。
一番上に革靴、2番目にハンターの黒いバレーシューズ、3番目にはピンクのトレッキングシューズを置いている。靴箱の隣には、クロックスで買ったパステルピンクの長靴。
無印良品で買ったベージュの傘を並べておいている。
入ってすぐ右手に冷蔵庫、流し台、ガスレンジ。
左手にはユニットバスがある。
買って来たパパイヤを冷蔵庫に入れる。
部屋はベージュピンクを基調とした色合いにしており、派手過ぎず、簡素過ぎずといった色合い。
部屋は6畳の1DK。1畳程度のクローゼットがついている。
やや幅の狭いシングルベット、折りたたみ椅子、折りたたみの机は無印良品のものをリサイクルショップで探して安く購入したものだ。中古品だけれど2年使っても問題なく使えている。
フローリングの床にはアフタヌーンティで買った花柄のキルトを敷いている。
窓にはニトリで買ったカーテンを掛けている。
ミドリはクローゼットを開けて、着ていたジャケットを脱いでハンガーに掛けると、
ビジネスバッグをクローゼットの中に仕舞う。
「晩御飯作ろうかな」
ミドリは独り言を言って、部屋着に着替える。
今日の晩御飯は何にしようか。
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