29:再び深淵をのぞく
アリシアの蹴りがリリスに当たる、その寸前――足元から何十もの柱が生えてきてアリシアを取り囲んだ。
「これ、は――」
蹴り足を出したままの姿勢で固定され、アリシアは身動きが取れずにいる。
いくら蹴ってコンクリートを壊せたとしても、あんな姿勢で――しかも足元が浮いている――状態で拘束されては力も入らないし、コンクリートを壊すだけの勢いをつけることが出来ない。
「んふふぅ、いい格好ねぇ」
安全を確保したリリスがリリスの顎を指でなぞる。
ちょっとエロい。
アリシアが足を高く上げた状態で拘束されている姿もエロさに拍車をかけている。
なお、残念なことにこちらからは死角になっているせいでスカートの中は見えない。
まぁ見えてもドロワーズなので肌は全く見えないんだけど。
でも、それでも!
やはりスカートの中というのは見たくなってしまう。
待っているのがガッカリ感だとしても、求めずにはいられない。
それがスカートの中。
だからと言って今から移動して自主的に見に行くのはなんか違う。
それはまぁ、わざわざそんなことをするのが恥ずかしいというのも理由としてはあるんだけど、それとは別で見に行くのはなにか違うのだ。
スカートの中は覗くものではない。
見えてしまうものだから、だろうか。
そういうのもあるかもしれない。
もしくは自分の手でそのシチュエーションを作り出すことに意義があるからだろうか。
スカートめくりなんかはこれに該当すると思う。
まぁこれもあるかもしれない。
真剣に戦ってた横でそんな邪なことを考えてしまう負い目もあるかもしれない。
ただこれは背徳感や幸運を感じることもあるから、これは違うかもしれない。
なんだろう、上手く言葉に出来ない。
酷くもどかしい。
伝わって欲しい、この気持ち。
誰に伝えるんだって話だけれど。
それはさておき、おそらく決着である。
アリシアは拘束され、身動きが取れない。
ここから先はリリスの胸先三寸。どうにでもして、だ。
「さぁて、さっきの言葉を取り消して謝るなら、許してあげるわよぉ?」
頬をなぞっていた指が首筋を通る。
「んっ」
リリスがくすぐったそうに身をよじった。
なんて光景をみせてくれやがるんだ!
いいぞ、もっとやれ!
「ほぅら、ごめんなさいはぁ? 早くしないとぉ、貴女のご主人様の前で恥ずかしい思いいちゃうわよぉ?」
な、なんだってー!
けしからん、なんてけしからんのだ!
ところで撮影班は何処だ! 録画! 録画!
「ほぅら、見てるわよぉ」
リリスがチラリとこちらに視線を向けた。
い、いや、見てない、見てないよ!
紳士だしね! チラッチラチラッ
「え、御主人様が?」
しかし嬉しそうに頬を染めるアリシア。
「って、貴女には脅しにならないわね……」
まぁ、病室ではむしろ見せてこようとしてたしね。
「痛くする……のは私の好みじゃないしぃ、どうしましょぉ。うぅん」
悩ましい声を上げて考え込むリリス。
止めて、そんな声聞いたらモヤモヤすゆ!
「はんっ、これで勝ったつもりですか?」
リリスが鼻で笑う。
「どういうことぉ?」
リリスが怪訝な顔でアリシアを見る。
「こういう、ことですよ!」
やっぱり1話あたり短すぎるますかね?
もっと長くしたほうがいいでしょうか?




