第83話「エン州から帰還したら、鬼さんが待ってた?」
第83話で御座います!
連続投稿が切れちゃいました…
side 藍
皆様、おはこんばんちわ。
現在、薊城のある人の部屋に来ていますが、冗談や比喩でなく、殺されそうになっている藍さんです。
何故か?
答えは私の首筋に向けられた剣を握る、笑顔に怒りの四つ角を付けた我が家の家長である、公孫賛こと白蓮が目の前に居ることが理由である。
「何故私がお前の首筋に剣を突きつけているか、お前は理解しているか?藍。」
お酒も飲んでいないのに、目が据わってる白蓮様が本気で怖い。
剣が首筋に…
白蓮様?首が切れちゃいますよ?
あ、あぁ、引かないで!!
剣を引いちゃイヤー!!
「判ってます!!私が全部悪かったと思いますから、剣をしまって…!?」
無様だろうが、何だろうが冗談じゃないくらい怒っている、白蓮に謝罪して怒りを収めて貰おうとしたら、急に剣をしまった白蓮の唇が、私の唇を塞いでしまった。
そのまま暫く、両者の口腔内をお互いで蹂躙しあっていると、白蓮から唇を外してきた。
…ヤバいです、白蓮ってば口付けがかなり上手くなってて、口付けだけで気をやってしまいそうになったよ。
「藍。」
「ふぁい。」
ろ、呂律が回らないくらい、まあ、気持ちよかったわけでして。
「心配したんだぞ?」
急に泣き出した白蓮は、私に抱きついたまま、暫く泣き続けていた。
その間、私は白蓮がどれだけ心配していたか、どれだけ怖かったか、どれだけ傷ついたかを思い知る羽目になった。
確かに、白蓮は今や漢王朝の大将軍様だけど、それ以前に私達の家族の一員なのだから、私の容態が心配でも、一城どころか漢王朝と言う名の国の重臣なのだからと、かなり我慢したらしい。
「二度と私達の所に帰って来れないような、状況を作るなよ?」
涙目ながらにそう言ってきた白蓮に唇で、返事の一端を返す。
じっくり時間をかけて、白蓮の目と心をとろけさせて行く。
白蓮は頑張り屋さんな上に、人に愚痴を言わないので、私に会った事で溜まっていたモノを吐き出してしまったんです。
やっぱり私は恵まれてるなぁ。
そう思いながら、白蓮を抱きしめつつエン州での出来事を語る私であった。
尚、美味しく頂かれた後で語ったのは、言うまでも無いことですね~。
朝になって、白蓮の部屋を出て自室に戻ったんだけど、びっくりしてしまう出来事があった。
「藍さん!?お帰りなさい!!」
北郷君達が、何故か私の部屋で書類仕事をしていたのだ。
しかもかなりの量が書類を私の部屋に置いていた事が、見てとれるほど、部屋が荒れている。
おいおい、誰だよ?私の部屋は資料倉庫じゃないんだけど?
朝っぱらに書類仕事は、まあ良い。
暗かったら灯りがいるし、天然の灯りがある朝一から書類仕事は当然だろう。
しかしだ、何故に一応乙女の筈である私の部屋に、野郎と三人娘がいるんだろうか、朝っぱらから頭痛いっす。
「何で私の部屋で、書類仕事なんてしてんのかね?」
「へっ!?いや、だって、音々ちゃんが、汚しても良いから此処で書類仕事をしろって言ってましたよ?」
ほぅ、音々がねぇ…
あれかね?恋を個人でエン州に呼び出した私への嫌がらせかね?
良い度胸してんなぁ…
私に対する嫌がらせなんやったら、もちっと考えんと、死ぬで?
(※注意※藍さんは、余りに怒った時のみ生まれの京都弁がでる。)
この後、冷たい目をした藍が、音々ちゃんと熱いデッドヒートを演出したのは、言うまでも無い。
side 藍 out
如何でしたでしょうか。
内容が只でさえ無いと言うのに、うすくなっちゃってもうねぇ…