第80話「藍さんの相方は不満な様です」
第80話で御座います!
記念すべき80話ですが、かなり短いです。
side 緑
陳留にて、藍の傷が完治して修練を行って早三月が経とうとしていた。
相変わらず藍は時折お馬鹿な事をしながらも、元気に過ごしている…
様に、表面上は取り繕っている。
やはり、藍にとっては過去の事実なんて無用の長物だったんだろう。
多分、藍は、自身が変えてしまったモノを見つめてしまって、それに不安を抱いたのだろう。
まあ、それに関しては、あたしがとやかく言う事でもないでしょう。
自己解決出来ない、もしくは、消化しきれなかったら、あたしに吐き出してくれれば良いんだし、しかし…ね。
あたしや焔耶、緋焔に華琳や良蓮が心配していると言うのに、バレてないつもりかしら?
バレている理由は、普通の時より顔色が若干悪いて言う昔からの癖と言うか、表情が出ているときは大抵悩み事がある時なのよね。
他の表情の時も当然、感情や考えが当てはまる位、藍の表情は大変判りやすい物なのよね。
戦闘中のポーカーフェイスだけは、かなり集中しているみたいで、その時だけ表情から思考が読み取れないから、何を考えているのか判らなかったりする。
一番腹立たしいのは、すぐに相談してくれない点だ。
あたしと藍は、夫婦なのに、藍は仕事の関係上秘密主義だったりするので、話を聞いたときには既に話が終わりかけていたり、終わっていたりする。
その度に、何時も寄りかかっている藍の為に、何かしたいと思っているあたしは腹を立ててしまう。
藍の事は元より、あたしが藍の役に立てなかった、もしくは頼られないと感じた事に関してね。
藍は、あたし達みたいな、家族には何も言わないで物事を解決しようとする人だから、頼られないとかは違うって言うのは、判ってるつもりなんだけど、あたし個人の正直な気持ちとしては、もっと頼って欲しかった。
だって…
夫婦って、寄り添い合って最後まで歩き続けるモノだって、あたしはそう信じているもの。
今、あたしの胸で顔を埋めて眠っている藍を見て、あたしは再び決意した。
あたしを救い出してくれた、藍を今度はあたしが救い出すのだと…
とりあえず、無駄だろうけど藍が起きたら説教して、悩みを吐かせてみましょう。
すやすやとあたしの胸の中で眠っている藍を見た後、考えてみる。
とりあえず、顔良をどうにかする事と、この世で暗躍している存在に関して、オーディン様に問い質してこれからの指標を立てないといけないわね。
あたしの知識が確かならば、オーディン様の義兄弟で退屈が嫌いと言えば、彼しか居ないけれどこっちに向かってちょっかいをかけてくる彼が、何故あたし達狙うのかがさっぱりなのだし、これ位は聞いてもバチと言うか、あたし達の苦労に見合った見返りな情報をくれると信じておこう。
と、藍をあたしの胸で挟みながらこれからの事を考えながら、あたしも眠りにつくのだった。
side 緑 out
如何でしたでしょうか。
とりあえずしんどいっす…
まだまだ頑張るよ~。