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第75話「藍さんは暢気かもしれない」

 第75話で御座います。


 会話文が殆どなかったりします…



side 藍


 馬に咥えられたまま、エラいスピードで走られてます。

 そろそろ首締まって死にそうです。

 あ、藍さんそろそろ逝けそうですよ~。

 おっと、オーディンさんお久しぶりですね~、え?なんて?こっち来んな?

 いや~そっち気持ちよさそうだし~…

 判りましたよ~っとに、私が戻らないと皆困るもんね~。


「くべっ!?」


 ツッコミが誰もいない為、馬さんが私を地面に叩き落とした。

 滅っ茶苦茶痛いです…

 あまりの痛さに涙が零れ落ちそうになりながら、辺りを見渡すと目の前には綺麗で結構大きな泉があり、泉の部分だけ光が射していた。

 周りを見ると泉以外は森で、更に深くなっているようだ。


「君は、私を此処に連れてきたって事かな?」


 意味があるか判らないけど、馬さんに聞いてみる。

 一応嘶いてくれたので、肯定と取っておこう。

 さて、馬さんが連れてきたこの泉、ふらつきながらも立ち上がって、頭上が開けている泉に近づいて、太陽の位置を確認する。

 距離と方角から考えたら…

 仕込みはオーディンさんかしら?

 多分、異常にキラキラ光を放っていた場所は、此処になると思う。

 地図がなぁ、今手元に何も無いんですよね~。


 とりあえず、泉を探してみる事にした。

 服?水の中に入るんですけど?


 何時間経ったか判らないけど、結構綺麗な泉だったので、いつの間にか泳いでる藍さんです。


「あぁ~気持ちいいなぁ~。」


 デッカい独り言を言ってみたが、当然返事なんて返って来ないと思ったら、嘶かれた。

 さっきの拉致馬さんは、すぐそこで座ってる。

 水場だけど寛ぎ過ぎじゃないのかに~。

 まあ、私の言えた義理じゃないか。

 結構泳いでいて判った事だけど、この泉、中央付近が結構深いみたいだ。

 な・の・で、今現在中央付近を潜って、見に行こうとしている。

 う~ん、やっぱり、泉に光が当たって、乱反射しただけかな?

 探し物が形状不明な点も問題だと思う私は、間違ってるんだろうか?


 息継ぎに浮上したり潜ったりを繰り返していたけど、次をラストアタックにしないと体力的に間違いなく死ねる気がした為、次を最後にもう一度潜ってみた。

 探し物しに来て水死体になりましたとか、死んでももう一回叩き起こされて、全員からもう一度殺される自信が私にはあるよ。


 …やっぱり一度オーディンさんに、形状位は聞いた方が良さそうだね。

 そう思って浮上しようとした時、底の方で何かが光っているのが見えた。

 マジか~噂も馬鹿に出来ないね~。

 火の無いところに~って奴だね。

 其処に沈んでいた物は、小さくて古めかしい指輪の様だった。

 とりあえず、浮上しようかなと思い、浮上して服と馬さんが居る所まで辿り着いた所で流石に厳しくなった。

 やっべー、このまま寝たら眠り姫にナチャーウヨー!!

 誰でも良いから助けてー!!

 てな感じで、私は意識を失った。


 近頃こんなんばっかりや~。


side 藍 out




side 焔耶


 お姉様が、薄暗かったので最初は判らなかったが、黒い巨馬に浚われて唖然としたが、すぐに正気を取り戻して追いかけたが、森の中だというのに凄まじい速さで走り去ってしまった。


「お、お姉様…何時も冗談ばっかり言うから馬に浚われたんだろうか?」


「焔耶姉ちゃん、結構酷いね。」


 季衣にツッコミを入れられつつ、季衣に道案内を頼んでいたが、季衣が急に先に進むのを止めた。


「焔耶姉ちゃん、ここから先は迷いやすいから行かない方が良いよ。」


「うぐっ、しかし…っ!?」


 藍お姉様が心配だから、それでも先に進もうとした時に、藍お姉様から教えてもらった話を思い出した。


『焔耶~その道の達人って人が、何かした方が良いって言ったら従うんだよ?専門家じゃない人が自分の判断で動いたって、ロクな結果にならないからね~。生兵法はなんとやらって奴だよ、そういう時はその人に他の手段を考えてもらった方が良いよ~。』


 確かにそうだ、焦っても仕方ないか、幸い馬にお姉様が食われるとかあり得ないし、寧ろお姉様なら料理の材料にしそうだしな…

 無理だ!!

 藍お姉様は武器をワタシに預けて浚われてるじゃないか!?

 一瞬にして血の気が引いた。

 藍お姉様には時々キツい物言いをしてしまうが、ワタシはお姉様のモノであると自認している。

 そのお姉様に何かあったら、ワタシは何をするか判らない程だ。

 最初は判らなかったが、今なら藍お姉様は、多少いい加減な所があるが、決めるときには決めるし、物事も自分の得意な所なら何でも教えてくれるし、ワタシを優しくしてくれるし…


 ごほっごほっ、とにかく大切な人だから、回り道になっても構わないから、安全に探すべきだな。


「季衣、頼みた…」


 季衣に頼み事として、次の藍お姉様探索の手段を考えて貰おうとした時に、あの巨馬が現れた。

 身構えようとした時に、季衣が服の首元を藍お姉様の様に噛まれて、上に放り投げられたと思ったら巨馬の背に見事に乗せられたら様だった。

 それを見て油断したワタシは、巨馬に藍お姉様と同じ体勢で首元を口で掴まれて、馬が走り出してしまった。


 藍お姉様の居る場所を探すために、暴れずにいたが、意識が朦朧としてきてかなり自分が危険になって来た時に、開けた場所に着いた。

 大きな泉のある場所だ。


 其処に全裸で仰向けになって倒れている藍お姉様を発見するのだった。


side 焔耶 out

 如何でしたでしょうか。


 藍さんは、基本ベースがギャグな人なのかもしれませんね。



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