表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/91

第6話「帰路にて」

 第6話でございます。


 10/30 修正しました。

side 白夜


 一時はどうなるかと思ったが、援軍が来るとは思わなかった。


 しかも、全員子供とは…


 いや、私に何かを言う資格など…


 確かに、危ない行為を窘めるのは、大人の勤めだが、娘に頼ってしまった私に何が言えるものか…


 そう思い、俯きそうになると、夫がふらつきながらも緑に近づいて行った。


side 白夜 out




side 藍


 賊を全滅させ、使えそうな物を剥ぎながら、横目でさっきの旅人達を見る。


 剣のお姉さんは、眉間に皺を作ってるな、苛ついてる?


 おっちゃんは、顔色悪いな…

 村の爺様と婆様に、一応伝えておくか。

 最後の女の子は、目の焦点が合ってない。

 初めて人を撃ったのかもしれないなぁ、私もつい最近同じ状態だったしな。

 ありゃ~もう少しでリバースするなぁ。

 確か近くに川があったな、案内しておくか。


 そこまで考えてた時に、おっちゃんがふらつきながらも、女の子に近づき優しく抱きしめていた。


side 藍 out




side 緑


 終わった?そう思った瞬間に身体中の力が抜け、小弓を落としてしまった。


 その後気持ちが悪くなってきた。


 ナニ?コレ、キモチワルイ…


 コレ、ワタクシガ…ワタクシガ…


 身体が震えだし、吐きそうになった時に、誰かに優しく抱きしめられた。


 父様だった。


 私は…言葉が出ずに嘔吐し、父様の服を汚していく。


 父様は何も言わずに、私を抱きしめ、頭を撫で続けてくれました。



~~~~~~~~~~~



 何刻程経ったか、定かではありませんが、気分が良くなった頃には日が陰りつつありました。


 気付きませんでしたが、父様に抱っこされていた様で慌てて謝ろうとした時に、誰かが声を掛けてきました。


「よっおっちゃん。大丈夫か?」


 声を掛けてきたのは、私と同い年位で藍色の髪を短くした女の子でした。


「はっはっはっ、おっちゃんは、酷いなぁ。これでも若いつもりなんだよ?」


「娘抱きしめて、美味しい所持って行った人に、嫌みの一言でもと思ってね~♪」

「痛い所を突くなぁ、でも君達が来なかったら、僕達は今頃酷い目に合っていただろう。村の親御さん達にも礼を言うけど、改めて言わせて貰うよ。ありがとう、君や君の友達のおかげで、命拾いしたよ。緑、お前からも礼を言いなさい」


 父様は、藍色の女の子に礼を言って私に礼を促したが、私は素直に聞けなかった。


 悔しかった、何も出来なかった、悲しかった、そして何より…怖かった。


そんな事を思い、声も出せずに俯いている私に、女の子が頭を振って断りを入れてきた。


「ん~、ま、礼は良いよ♪疲れたんだろ?ほい、さっき川で水汲んできたから飲みなよ。後、こいつで顔も拭きな」


 そう言うと彼女は水筒と手ぬぐいを押し付けて、距離をとられた。


 この距離じゃ返せない。


「何から何まですまないね。緑?」


 流石に、これ以上意地を張る訳にはいかないか。


 我が家の恥になってしまう。


「あり…がとぅ…」


 私は、今何とか出せる声を絞り出して礼を言った。


 父様の肩越しに夕日が見えていた。


side 緑 out

 投稿後編集出来ないんですね…


 あとがき修正でグッタリしました。


 何時のあとがきになるか判りませんが、藍や緑のイメージを書かせていただきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ