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第42話「国の迷走と白馬の決意と」

 第42話で御座います。

 こっからが私のターンです!!(何)




 幽州も安息を取り戻し、幾月が経ったある日、起こるべくして起こった大事が発生した。

 帝である、劉宏陛下が崩御されたのである。

 諡号を『孝霊皇帝』緑曰く、後世に『霊帝』として名を残した皇帝陛下で、色々な見方の出来る人だったそうだ。

 まあ、亡くなった人を扱き下ろすなんて、恥知らずな事をする意味が無いので話を進めよう。

 皇帝陛下が亡くなったと言うことで、粛々と次の皇帝陛下を…

 と、行かないのが今の漢王朝と言った所です。

 何進大将軍の姪、劉弁皇女と霊帝の息子である劉協皇子の跡目争いが始まったのだ。

 後継者は決めておこうよ~はっきり言って面倒くさい。

 流して良いですか?

 や、冗談ですよ、緑さん。

 は、はい、真面目にします。


 んんっ、まあ、跡目争いの結果は劉弁皇女の勝ちだった。

 何進大将軍と何太后の姉妹が居たため、劉協皇子に味方するものが少なかった。

 緑曰く、劉協皇子は権力を持たせると周りが厄介がったらしい。

 てことは、劉協皇子より劉弁皇女の方が扱いやすかったっつ~事ですねぇ。

 そうこうしているウチに、何進大将軍が権力争いに巻き込まれ宦官に殺され、その宦官を袁紹ちゃんに殺されると言う、まあ、権力争いが権力争いを呼ぶと言うかそう言う事態になり、生き残った宦官が涼州の董卓っつ~人を呼んで都の防衛に当たらせたのだった。


 ふう、こんな感じなんだけど、跡目争いや復讐(袁紹ちゃんは何進大将軍に可愛がられてたらしい。)で実質動いていた袁紹ちゃんが許すはずが無く、怒りの炎がくすぶる事数年、彼女の怒りが爆発したのか単なる妬みかは知らないけど、檄文が幽州州牧の白蓮の下に届けられたのである。


「ふう、麗羽の奴何考えてるんだ?」


「何も考えていないかと。」


 現在、主だった将軍や軍師(軍師は1人しかおらんけど)が集まり会議をしている。


「せっかく戦も収まったって言うのにねぇ。」


「全くだな。でだ、この話を受けるべきか否か、皆の意見を聞きたい。」


 この一言で全員が緑を見る。

 ウチの頭脳様が、どう動くべきか考えていない訳が無いからね。


「まず、この檄文の中身の無さでは、判断材料になり得ませんので、あたしが独自に集めた情報で考えて、最終判断を白蓮に任せたいと思いますが宜しいですか?」


「判った、情報を頼む。」


「畏まりました。」


 緑が語る話に全員が唖然とする。(良蓮だけ何時もの笑顔で小首を傾げていた。)

 まず、洛陽が荒れている事自体が嘘っぱちで董卓殿が来て以来街は活気に満ち溢れており、また董卓殿が皇帝陛下を虐げている事実すらなく、寧ろ両陛下に好かれているらしい。

 生き残った宦官達も手駒にするどころか、逆に追い詰められた為、袁紹ちゃんに身分を偽って援軍を頼んだ様だ。

 つまんないネタ話に全員頭痛いよ~的な顔で眉を寄せている。


「その話が本当だとして、何故董卓の情報が入ってこなかったんだ?」


「董卓の知恵者が何故か董卓を隠蔽していたのです、そこに袁家の細作が情報撹乱をした為に…」


「真相が見えなくなった、か。」


「そう言う事になります。」


「この知恵者どうしたんだ?」


「宦官達の対処と洛陽の不正根絶、洛陽の経済立て直しなどに動きを封殺されていた可能性があります。」


「荒れてたのは事実だからなぁ。」


「はい。」


「ふむ、この董卓討伐に動こうとしてる戦力で最も大きいのは…」


「袁紹が一番です、次点で袁術になります。それ以外はまあ、有象無象ですね。白蓮が入ると状況が変わりますが。」


「やっぱりウチも大きいんだね~。」


「当たり前でしょう?皆で幽州を強くしようと必死になったおかげなのよ?」


「全くですな。」


 緑の言葉に、黄巾の乱が落ち着いた後、正式に将になった星が頷く。

 緑も初めは星が残ると言った時に驚いていたが、星は逆にキョトンとした顔で緑を見ていた。

 残るのが当たり前だろうみたいな顔だったなぁ。

 まあ、そんな感じで星も会議で積極的に意見を出したりしてるんだけど、今回は私を含めた武官がほぼ黙っている。

 今回の決断は、色々な物が決まってしまう可能性のある事案だと皆判っているからだ。

 重苦しい沈黙を緑が打ち破る。


「白蓮様。」


「っ!?何だ緑。」


「白蓮様に一つお聞きしたい事が御座います。」


「なんだ?」


「あなたは、何を望みますか?」


「…」


 緑の一言を聞いて、白蓮が黙考し始めた。

 州牧になってから、考え事をする度に白蓮は黙考するようになった。

 自分の決断が、何を意味するか判っているからだろう。

 こう言う人だから支えてあげたいんだよね。


「緑。」


「はい、白蓮様。」


「私は幽州や他の民達の安寧を願っている。そして私利私欲で民の事を考えずに、戦をする者を私は許せない。私の言っていることが、矛盾しているのは判っているが、これを正さないで何が将なのだと私は考えている。」


「それがどの様な決断か当然判っておいでですね?」


「ああ、判っている。」


「では、手を打っておきますが、どの様な手を打っても驚かないで下さいね?」


「あ、ああ、判った…皆、私にお前達の命を預けてくれ。」


『御意!!』


 白蓮の言葉に皆で応える。

 さて、忙しくなりそうですね~♪





 白蓮さんが更に変わっていく…


 白蓮さんの最後の台詞は最初、某逆襲の名艦長である、あの方の台詞まんまだったので、少し変えました。


 あの台詞はあの人だからこそ似合うと、作者は思っております。


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