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第32話「幕間・白馬の思いと壊れゆく心」

第32話で御座います!


 幕間で御座いますが、サブタイの方が活躍する話ですが、百合ですのでお嫌いな方は、回れ右をした方が宜しいかと思われます。

side 白蓮




 桃香達が来てから少しずつだが、賊が増え始めた。

 北郷が初戦の時に気分を悪くした以外は、賊討伐そのものは今の所問題無く進んでいる。

 流石に戦力になる人間を遊ばせる必要も無いからな。

 そんな感じで仕事を終わらせて今私は、藍の部屋の前に居たりする。

 あれ以来、藍と夜を過ごす事があるんだが加減無く可愛い声を出す藍が忘れられなかった。

 時々、私は藍を見ていると上せるようになってしまった位だ。

 今日は、藍と昼から一緒に遊びに行く予定を組んだので少し早く来てしまったりする。

 藍は私以外にも付き合っている女がいるが、あれだけの奴だからあまり気にならない。

 皆を愛そうと何時も自分を削ろうとしているからな。

 今日も少ない休みを私と過ごしてくれるんだから、私も藍の心を休ませてやりたいと思う。

 あれ?何かおかしい気もしたけどまあ、気にすることも無いだろう。


「藍居るか?」


「白蓮?大丈夫だよ~入って来て~。」


「ああ、邪魔するよ。」


 そう言って部屋の中に入り藍を見て息をつく。

 藍を見る度に心臓が早く打つ様になるのは、もはや何時もの事になった。

 藍は書類仕事を今終わらせた様だ。


「ああ、仕事まだあったのか?」


「ううん、明日の分を少しやってたんだ。」


 そう言って笑顔を見せる藍を見て我慢できなくなる私が居た。


「藍。ちょっとすまん。」


「はい?白r…」


 強引に藍の身体を左腕で抱きしめ、頭を右手で固定して口付けを交わす。

 最初は藍も驚いた様に目を見開いたが、すぐに目を瞑り私を受け入れ両腕を背中に回して、舌を絡ませてくる。

 まるで私が藍を襲ってるみたいだが、藍もされるがままだ。

 藍は身体が私より小さいから抱きしめやすいんだよな。


「悪いな。」


「ううん、白蓮は満足?」


「まさか、でも続きは後でな。」


「判ったよ、楽しみにしてたんだからね?」


 そう言って私の左腕に彼女の両腕が絡みついてくる。

 必然的に上目遣いになるのが反則だと思った。


「お前、卑怯だよなぁ。」


「いきなり襲ってくる白蓮よりも?」


 そう言って片目を一瞬閉じて舌出す。


「「フフっ。」」


 こいつは、焔耶と居る時はお姉さんみたいにしてるが私の時だけこうやって甘えてくる。

 どっちが本物なんだろうと考えたことがあったけど、どっちも本物だとつい最近気付いた。


 緑達と居る時は、強く見える…実際強いんだよな。

 けど、こいつは無理をしてる。

 何時もはおどけたりふざけたりしているが、不安定になってる時がある。

 藍が何時もと違う雰囲気…と言うかどう言えば良いか判らないが、目が虚ろになって悩んでるのか、苦しんでるのか判らないが表情をする時がある。

 それに藍と夜を過ごす時、ずっと受け身で何時もの感じが全くない。

 今の自分を壊して欲しいって言ってるみたいで、凄く悲しいが嬉しくもあったりする。

 だって、今までこんなに自分の触れられたくない柔らかい部分を出してくる奴が居なかったから…

 私って都合の良い女だよな、藍?

 それでも良いから、私に寄り添って来い。

 緑にお前が仕える所を聞いた時に、私を選んでくれたと聞いた。

 それだけじゃないが、お前の言葉があったから、今、私は頑張れているんだから…

 私の目の前で遅い昼食をとっている、藍を見て悲しくなってくる。


「白蓮、楽しくない?」


「いや、すまないな。旨いか?」


「タダで食事してるからね~♪」


「そうか…」


「私何かしたかな?」


「いや、何もしてないよ。気にするな。」


 そう言うと笑って見せたが、藍はあまり納得しなかった。

 言及もしてこなかったが。




 夜、私と藍は2人で藍の部屋に入っていた。

 情事の後の気だるさがあったが、藍に言っておかないといけないことがある。


「藍。」


「どうしたのぉ?」


「藍、ありがとう。」


「どうしたの?急に…」


 藍が驚いて聞いてきたが、語り続ける。


「お前や緑達、昔からの部下のおかげで私は此処に居る。」


 黙って藍は聞いている。


「だから礼を言っておきたかったんだ。」


「受け取っておくよ。」


 照れながら言ってくる藍に不意を打つ。


「藍、お前の今を壊してやる。」


「はい?白蓮?」


「無理してるのが、見え見えなんだよ。」


「白蓮!?」


「緑とは違うだろうが、私なりにお前を大切に思ってるんだぞ?」


「…」


「だからお前が気持ちをぶちまけても全部受け止めてやる。我慢するな、今だけお前の全部を私に預けてくれ。」


「ぱい、れ、ん…」


 この後すぐに初めて藍から口付けをしてきた。

 とても情熱的な口付けだったから、さっきまでの疲れも吹っ飛び、藍を壊すべく激しく交わる。

 藍、お前を守りたい。

 だから、今だけでもお前の大切な部分を預けておけ。

 明日のお前の為にな。



side 白蓮 out

 白蓮さんが男前に見えたら私の勝ちだと思ってたり…


 頑張ったつもりですが、如何でしたでしょうか。

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