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第15話「先生と生徒と我が儘と」

第15話で御座います!


やっと書けました。


緑の設定があとがきにありますので興味のある方はご覧ください。




朝になり何処かの部屋で目が覚めた。


起きようとすると身体が両脇から抑えられると同時に柔らかい感触も感じた為、首を動かして周りを見渡したら、右手に焔耶、左手に緑が私にしがみついていた。


途端に昨日の事を思い出し、悲鳴が出そうになったが慌て飲み込む。


呼吸を整えていると寝ぼけ眼の緑と焔耶の2人が同時に此方を見つめて言う。


「「おはよう(ございます)藍(お姉様)。」」


そして昨日の事で、謝罪と仲直りした事を素直に言ってきた2人(捨てられる事を恐れて脅えてる子犬の様な目をした)に、許す旨を伝えて2人を同時に抱きしめたら、2人とも顔を真っ赤にしてくてっとなってしまい、慌てしまった。




所変わって朝の食堂(昨日の事を3人で謝り使わせて貰っている。)


「さてと~何処に行こうかなぁ。」


「とりあえず、調べた情報聞く?」


「いや、今日はお休み。2人共昨日暴れて疲れたでしょ?」


「うぅ…」


「お姉様意地悪です…」


「あはは、ゴメンゴメン。けどね?私って好きな子には意地悪したくなっちゃうんだ、ゴメンね?」


そう言いながら

ウィンクして舌を出す。


それを見た2人は、苦笑しながらも、席を寄せてすり寄ってくるのだった。




夕方になるまで3人で洛陽の街を見て回り宿に帰ってきた。


「はぁ、遊んだね~。」


「はい、楽しかったですね、藍お姉様。」


「あ、あの、ありがとね藍。この首飾り大事にするからね。」


「うん、そうしてくれると嬉しいな♪焔耶もね?」


「「うん(はい)。」」


そろそろ本題に入ろうかな~。


「緑?」


「先ずは洛陽の状況からで良い?」


「おねが~い。」


「洛陽の街は、今日3人で廻ったから判ると思うけど、総合的に荒れてるわ。」


「緑姉さん、総合的に荒れてるってどう言う意味なんだ?」


焔耶が首を傾げる。ちなみに、緑も私と同い年だと伝えたら焔耶が、緑もお姉さんと言い出したんだけど呼び方が違う理由は教えてくれなかった。


昨日ああいう事があったからかな?


仲直りしたって聞いたんだけどなぁ。

等と外れた事を考えていると、緑が焔耶に答える。


「焔耶、3人で色々回った時に商店や裏路地も見たでしょ?」


「ああ、裏路地は此処が本当に都かと思うくらい酷かったな。」


「うん、そうだね。2人が来るまでの間に、彼処も含めて全部回って調べた結果、生活必需品の供給量や国の民に対する対応がある種の末期を迎えつつあると判断出来るのよね。」


「す、すまん。ちょっと分かり難い。」


「ゴメン、一つずつ説明するね。」


「悪い、緑姉さん。」


「いえ、知らない事は素直に聞いた方が手っ取り早いから。」


何か昨日の晩から2人がかなり仲良くなったなぁ、張り合うのは変わらなかったけど。


「商人さん達の売る物、高いと思わなかった?」


「ああ、色々な物が高かったな。あれを買わされては民が疲弊してしまう、商人共め…」


「焔耶、確かに酷く見えるかも知れないけど、わたしの話を聞いて少し考えて見て。」


「あ、ああ。」


「商人さん達が、何故商品を高く売るのか理由は幾つか考えられるけど、もっとも多い理由があったの。


税が高い事よ。


商人さん達は、商品を仕入れて販売し利益を上げまた利益で商品を仕入れる、これが大体の流れ何だけど此処までは平気?」


「ああ、続けて欲しい。」


「流れは、さっき言った通りだけど、この流れの中に大まかに6ヶ所お金を商人さん達は使っているの、何処か判る?」



「6ヶ所もあるのか!?」


「うん、大まかに言ってだけどね、細かく言ったらもっとあるけど、話が終わらなくなるから必要な所だけだよ。」


「ううむ…」


ちらりと緑が此方を見る。

緑先生になってるなぁ。

苦笑しながら頷く、焔耶に経済学の走りを教える気だろうなぁ。


「大丈夫、一緒に考えて行きましょう。」


「え~と、先ず商人は、売る物を買ってくるから此処が一つだよな?」


「うん、一つ目だね。」


「次、次は…」


「商人さん達は、例えば食べ物をどうやって仕入れてるのかな?」


「食べ物を作ってる村からだと思う。」


「じゃあ、村に行かないといけないね。」



「そ、そうか、自分達が売る物を買いに行く為の旅費か!」


「そうそう、2つ目だね。」


「次は…」


「商人さん達が、村から帰ってきたね。何処を通って洛陽に入るんだろう。」


「村から洛陽に商品を持ち帰る…洛陽の門を通らないといけない!」


「3つ目だね、これで半分。」


「洛陽に商人達が帰ってきたんだから…」


「さあ、商品をすぐに売っちゃわないと!」


「待て、商品を売るには官吏に許可を…これが4つ目か!」


「さあ、後2つだね。」


楽しそうだなぁ、全く参加出来てないけど、なる程ね~。

経済が駄目な時点で国は崩壊の序曲を奏でるけどもう耐えきれないのね。

そりゃ暴動も起きるわ。


「商品を売らないといけないなぁ、けど、何処で売ればいいのかなぁ。」


「自分達の店で売るんだろう?」


「店の置いてる場所って?」


「置いている場所…土地、か?」


「土地って誰の物だろう?」


「国、か。土地代が必要だ。」


「最後だね。」


「商品を売る際に利益を上乗せする。」


「お疲れ様でした。」


そう言って緑が焔耶を労う。


「焔耶、今ので6つ出たけど6つのうちいくつか同じ所にお金が流れてるんだけど、何処?」


「…門と許可と土地で国?!」


「税が高いね。」


「3ヵ所から高い税を取られるから、利益を上げるために…」


「商品が高くなる。」


これを民が知る機会がない、だから民は何故商品が高いのか判らない…か。


「緑姉さんは、すごいんだな…」


「最初からあたしも知ってた訳じゃない、努力したのよ?」


「ああ、今度さっき言ってた細かい所って教えて貰っても良いか?」


「もちろん、藍はどうする?」


「構わないよ~。」


「あの、藍お姉様もさっきのは…」


「知ってたよ~。」


「そ、そうですか…」


「緑が言ってなかった?自分も初めから知ってた訳じゃないって言ってたでしょ?」


「はい…」


あらら、立ち直らないか…


「一応言っとくけど、私は知識で緑に勝てるとか思ってないよ。」


「お姉様が?」


「さっき緑が説明してた分野は、緑の得意分野だもん、逆立ちしたって勝てないよ。」


ケラケラ笑いながら言うが、焔耶は落ちこんだままだ。


「人間って完全な奴は居ないよ、焔耶だって緑に勝てる所あるはずだよ。」


「ワタシが、ですか?」


「緑、焔耶と取っ組み合いして勝てる?」


「あたしの武器、弓だよ?取っ組み合いになったら勝ち目なんてないよ。」


私がおどけてるから、緑は真面目に答える。

焔耶も賢い子だからきっと判るはず。


「藍お姉様、緑姉さん…」


「緑の助言で自分から答えを出したんだから焔耶は賢いよ、私が保証してあげる。」


「焔耶、努力を間違えなければ、人間は必ず伸びるよ。けど得手不得手は当然あるから、その時は助けを求めたりしても良いんだよ?あたしは必ず助けてあげる。」


「はい…」


あらま、悔しいって思ったんなら、この子は、まだまだ伸びるね。

桔梗様から預かった可愛い妹なんだからちゃんと教えてあげないとね。


「まあ、洛陽は経済が崩壊寸前で死に体に近い上に、民に対する政策がかなり少ないから日干し間近って事で良い?」


「ええ、せめて税が高くても仕事があれば保つんだけど、国が仕事を興さないのよね。」


「腐ってるね~、そんなに懐温めたい?」


「中級官吏や良識のある宦官がどうにかしようと動いても。」


「頭付近が喧嘩でもしてれば動ける訳ないか。」


「宦官と何進・袁家の争いが表面化してきてるしね。」


「「はぁ…」」


焔耶がポカーンとしてるけど、目的地を決めたいから進めよう。


「緑。」


「何?」


「真面目で、癖の無い有力な県令、領主、太守。」


「…公孫賛殿、場所が厳しいけど、今幽州の領主のはず。」


「おうっ、そりゃ厳しいね。北の異民族問題に、確か袁家の袁紹が西の冀州を治めるみたいな話出てたよね。」


「どうやってそれを知ったの、機密のはずよ…」


「緑だってそうでしょ?蛇の道は蛇ですよ。」


「はぁ、多分洛陽のゴタゴタが納まる頃には、冀州に居ると思うわよ。」

「ちっと急がないといけないなぁ…」


「本気で、公孫賛殿に付く気?」


「2人は此処に残っt「「付いて行くに決まってるでしょ(ます)!!」」さいですか。」


そう言うと3人で大笑いする。


私が調べた袁紹は、自身が名家と認識しておりプライドが高くその癖目立ちたがりだが、ある種純粋みたいだ。


こう言う人、かなり厄介何だけど、難しい仕事って好きなんだよね。


私達3人で何が出来るか判らないけど、公孫賛殿が真面目な人なら仕事もし易いし、今から燃えて来たな~♪


「じゃあ、明日から準備して幽州に行くよ~♪」


「うん、旅程は考えておくね。」


「任せたよ。焔耶、明日必要な物を買いに行くからついてきてね。」


「はい、藍お姉様!!」


「…」


「…緑、お土産何が良い?」


「藍が欲しい。」


「オイ。」


「冗談だよ、出来れば民間で良いから精巧な地図、記憶だけだと怖いしね。」


「うん、じゃあ頑張ろっか♪」


「「うん(はい)。」」


さあ、明日から忙しくなるなぁ。

自分の我が儘に2人を巻き込んだんだ。

2人は私が守り抜く。

今度こそ、あんな思いをしない為に…


緑の設定で御座います!


姓 満  名 寵   字 伯寧 真名 (りょく)


前世


旧姓 一条 小夜

(いちじょう さよ)

現姓 片桐 小夜

(かたぎり さよ)


前世では、若くして某大学の教授に上り詰めた才女。


厳格な家の生まれで厳しく育てられた際、表情が抜け落ちてしまった。

その為、成績や実績は優秀なのに評価が低かったが、偶然(後に過去編を入れようかと)真之介に出会い引っ張り回された為、無表情が剥がれていき、評価が正常になる。

真之介に出会った後、本人曰くノリで書いた専門である経済学の論文が良い意味で物議を醸し出し更に立て続けに2本出した論文も評価され教授に抜擢され小さいながらも研究室を持つ迄になった。

研究室が落ち着いて来たのを機会に、海外旅行へ出発。

旅行先のフィンランドのホテルがテロに遭い真之介共々帰らぬ人になった。


尚、助教授時代に派遣された場所で手伝った論文も高評価を受け嫌っていた教授の権力が高まったのは皮肉である。


専門は経済学だが、手伝いに出された世界史・文学・建築も覚えた部分は使えるようになってしまった様だ。


容姿 美綴綾子が無表情でレディーススーツを着てます。


今世(恋姫の世界)は、幼少期、表情も普通にあるが気が弱い女の子。(真之介と別れた為、出会うまで不安定だった為。)


藍と同じく、官吏になった際、藍の為に自力と父親のコネを使い独自の情報網を作り上げた。


容姿 TOD1のフィリア・フィリスそのままで武器が弓に変更されている。

戦闘服で、ファイヤーエンブレム・聖戦の系譜、第2部の弓兵、フィリア・フィリスの服の上からファバルの胸当てを装備する。


三国志11のデータを元にしたステータス


統率 84

武力 64+20

知力 82+15

政治 84+15

魅力 80-10


武器 イチイバル(弓)


力と技が上がり、自己再生のスキル「ライブ」が付いている上、カップリング次第で、第2部の持ち主ファバルのHPが上限に達する為、弓兵なのに剣士の横に居る状況を作者は作り出した。

上記カップリングだと妹の方が強いとか何かね…


スキル


ライブ(イチイバルのおかげで多少の怪我ならすぐに治る。)


前世の記憶(教授に迄上り詰めた知識が政策に生かされる。)


藍への狂愛(藍に全てを注ぐ為、知力や政治が上がるが行き過ぎて魅力が下がる。)


以上です、厨二って奴ですかね?

後悔はしていない!!

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