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25・そして、捕まった。
羽の鱗粉を散らしながらコキラは懸命に逃げていた。
何度か路地を曲がった時、飛ぶスピードが緩んだ。
「捕まえた」
その隙を逃すはずはなく、コキラは捕らえられてしまった。
「これで『捕まえた』だって? どっちが『捕まる』のかよく見てごらんよ」
そう言うと息を吸い、抑揚のない声で叫んだ。
「た~す~け~て~」
「そんな声じゃ、助けは来ないぞぉ」
「はたしてそうかな」
コキラは悪者の手の中で、笑みを浮かべているだけであった。
羽の鱗粉を散らしながらコキラは懸命に逃げていた。
何度か路地を曲がった時、飛ぶスピードが緩んだ。
「捕まえた」
その隙を逃すはずはなく、コキラは捕らえられてしまった。
「これで『捕まえた』だって? どっちが『捕まる』のかよく見てごらんよ」
そう言うと息を吸い、抑揚のない声で叫んだ。
「た~す~け~て~」
「そんな声じゃ、助けは来ないぞぉ」
「はたしてそうかな」
コキラは悪者の手の中で、笑みを浮かべているだけであった。
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