2日目②
1000年前、つまりゲームの時はギルドに入ったばかりの初心者という設定だった。
初心者でも行けるダンジョンとして最初に行くのが【静かな湖畔の遺跡】だった。
そこの探索で不思議な力の感じるアイテムを手に入れ、鑑定して貰うと古代魔導文明の品だと分かり、それを集めていく過程で魔道王が存在することを知る。
魔物発生の原因が魔導王だと知り討伐を目指すゲームとなっていた。
各ダンジョンは前半と後半に分かれおり、
【静かな湖畔の遺跡】→【廃鉱山】→【ダークエルフの塔】→【サキオンの館】→【屍人の迷宮】
ここまでが前半。
前半のアイテムを集めた後、後半のダンジョンに行けるようになる。
メインダンジョン以外にも
【火龍の洞窟】【凍てつく渓谷】【古代文明都市アラル】【オアシス】の4つのダンジョンがある。
こっちのダンジョンはレベル上げや強力なアイテムの入手、世界観を知るための石碑などがあった。
最初に湖畔の前半のボスであるクマドリを倒してキーアイテムであるクリスタルのかけらを入手する必要があり、安定して倒すためにもレベルを30後半にする必要があることを伝えた。
今俺たちのレベルは24レベル付近。
装備が更新されたとはいえ油断ができない状況だと言うことを伝えた。
1000年前より敵の数が多く、柵の前では現れないワイルドベアがいたことを踏まえて注意が必要だった。
「昨日は昼からの探索だったから柵までしか行かなかったけど、今日は1日探索になるからクマドリまで討伐したいと思っているんだ」
「考えただけでもハードな気がするわ」
「メリッサには防御力高めの装備をしてもらったからメインタンクをお願いするよ、その間に俺とシルクで敵を倒すから、タヤはメリッサのカバーを頼む」
「任せてくれよ」
「…頑張る」
「今は言えないけど試してみたいことをあるからシルクにはいきなり要求するかもしれないけど、よろしく」
シルクは親指を立てて応える。
いつもの感じに戻ってくれてよかった。
「じゃあ回復針をもらってから探索に出かけよう」
俺たちは今日も【静かな湖畔の遺跡】に向かった。