表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/30

10日目③ー懺悔ー

リリスが満足してチャームを解いたとき、俺は頭が混乱していた。

リリスを心から愛していた気持ちが薄れていくと比例して冷静さを取り戻していった。

体は思ったように動かせず、上体を起こすのが精一杯だった。

シルクを見ると泣きながらリリスに紐をほどかれている所だった。

解放されたシルクは駆け足で俺に寄って来て何も言わずに俺に抱き着いた。

どれくらいの時間魅了にかかり、どれだけの時間リリスを愛し、どれだけの時間シルクを泣かせたのか、思考がまとまらなかった


「この世界で僕がやりたかったことができて満足だよ、ありがとうね」


女のいる男を寝取ることがやりたかったことなのだろうか。

嫌悪感を感じた。


「もうしばらくしたら外に出るために協力してもらうから準備しておいてね」


そういって別の部屋に移動した。


「シルク…」

「…なに?」

「俺の声聞こえてるか?」

「…うん」

「そうか…ちゃんと聞こえてるならいい」


俺はゆっくり体を起こして服を着る。

シルクと一緒に隣の部屋に行く、リリスは椅子に座っていた。


「もういいのかい?」

「あぁ気にしないでくれ」

「そう、じゃあ早速だけど僕が外に出る方法を考えて欲しいんだ」

「リリアが外に出られるのはエルフだからなんだよな?」

「僕はそうだと思っているよ」

「ダークエンジェルの種族は何なんだ?」

「さあ?僕は自分のステータスが見れるわけじゃないからね、レベルは君たちよりかなり上だけってことしかわからないかな」

「じゃあ何で封印術が使えたんだ?ゲームにも無かった技だろ?」

「リリスが教えてくれたんだ、封印、チャーム、変身、飛翔、追尾、エターナルアロー、ゲームにない技はこんなところかな」


チャーム自体はあった。

俺にかけたチャームが特殊なチャームだったのだろう。

「封印とチャームと飛翔はそのままの意味かな、変身して転移ゲートを使うってのは?」

「変身は使ったことがない、というより使えないんだ使い方がわからないんだよ」

「…じゃあ追尾は?相手についていくとかじゃないのか?」

「移動系じゃなくて魔法が確実に相手に命中するみたいなんだ、自分で狙わなくてもね」

「なるほど、エターナルアローは攻撃技みたいだしな、変身が出来るように模索するべきかな」

「リリアにも魔物にも変身できなかったし、何か条件があるのかなぁ」


そういうとリリスは徐にシルクに手を翳した。

その瞬間、リリスの体は表面が割れ、中からシルクそっくりのリリスが出てきた。


「お?これは成功かな?」


俺は鑑定をした。

シルク(リリス)レベル44ウィザード


「ウィザードになってる、レベルは44だな」

「ステータスがわかるの?」


言いかけた時、シルクは立ち上がり杖を手に持ちリリスを頭をかち殴った。

俺はびっくりしたがこれを好機だと思った。

床に倒れたリリスを見て、俺は素早くナイフを取り出しリリスの首を刎ねた。

リリスの体は白く光り、元から何も無かったかのように消滅した。

そして、俺たちのレベルが上がる。


「上手くいったね、ジーク」

「シルク…お前…」

「ジークの言葉に嘘がなかったから今なら殺せるって思ったら体が動いてたの」


俺は自分とシルクを鑑定した。


ジークフリード レベル312

シルク レベル288


俺たちのレベルはとてつもなく上がっていた。

リリスのレベルは元々500を超えていた。

封印術の効果でレベルは約1/3に。

その状態でシルクに変身したことによってレベルが大幅に下がったのだろう。

シルクの判断は正解なのだろうか。

手を出した時点で俺がリリスを殺さなければシルクは確実に殺されていた。

元は敵とはいえ転生者で協力者だった。

罪悪感はある。


「私からジークを奪ったんだから当然の報いよ」


俺とシルクは今後の作戦を立てた。

いずれリリアが戻ってくるからだ。

主人であるリリスが消滅した事も知られているかもしれない。

しかしリリアに聞きたいことはたくさんある。

半刻が過ぎた時、リリアは戻ってきた。


「戻りました、リリス様」


周囲を見渡すがリリスの姿はない。


「おい人間、主人はどこだ」

「変身のスキルが上手くいって塔から出られるようになったから少し出かけてくると言って出て行った、俺たちにリリスは止められないからな」

「…そうか、では探しに行ってくる」

「戻るまでに俺たちの質問に答えてやって欲しい、それがリリスからの伝言だ」

「わかった、何が知りたい」


俺はタヤを治す方法を聞いた。

ダークエルフの使役には条件があり、そのうちの一つに魔素を送り込むと言うのがあるらしい。

魔素は自分よりレベルの低い相手にしか送り込むことができず、使役した際に溶け込んだ魔素が特別な能力に変化するらしい、ケイブドラゴンがに溶け込んだ魔素が毒となり、神経を蝕んだのではないか、それがリリアの出した結論だった。


「直す方法はあるのか?」

「わからん、私が死んでも毒は残るだろう、キュアやポイズンキュアで治らなければ治す可能性としてはエリクシールしかないだろうな」


エリクシール

それはHPMPの完全回復、状態異常を全て治す秘薬。

ゲームの時よりも性能が上がっているのかもしれない


「エリクシールか…」

「私は持っていないぞ」


前半のダンジョンでは手に入らない代物だ。

手に入れるまでかなりの時間がかかる。


「あといまある宝石と石板を持ってくれってさ、リリスは時期に戻ってくると思うぞ」

「わかった、私の部屋に置いてあるからとってこよう」


リリアは部屋を出て行き、シルクは悪い顔をしている。

リリスが死んだことはバレていない様子だった。


「なにか企んでんの?」

「もちろん、ちゃんと仕返ししなきゃね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ