3.数日後、勇者パーティー。
ここまでがオープニング。
次回から第1章ですかね? 応援よろしくです!!
――数日後、勇者パーティー。
「そ、そんな! この程度の魔物に手こずるなんて、ありえない!!」
アクロを追い出したかつての仲間は、そう声を上げた。
何故なら、今まで苦労もしなかった魔物相手に苦戦しているから。新しく迎えた勇者は間違いなく前線向きで、アクロとは違った。
そのはずなのに、どうしてここまで――。
「馬鹿な、そんなことあり得ない……!」
いいや、理由は分かっていた。
しかし信じられない。
「有象無象の魔物ごときが、どうしてこのように……!?」
今までの魔物との違い。
それは、明らかに統率の取れた動きだった。
とかく勇者パーティーの穴と思しき個所を攻め立ててくる。さらには、各個攻撃ではなく全体攻撃、例えるなら波のような一体感で。
その勢いに彼らは完全に押されていた。
「あり得ない、あり得ない……!!」
同じ言葉を繰り返すしかない。
どうしてこうなったのか、その理由が分からなかったから。
役立たずは追放したはずだった。
神託によって選ばれた、より優れた勇者も手にしたはずだった。
自分たちに落ち度などない。そう、もし落ち度があるのだとすれば――。
「このような役立たずばかりを寄越しやがって……!」
――そう、きっと。
神託を受けた神官か、あるいは神そのものに違いない。
「一時撤退だ! くそっ!」
声を張り上げる。
そして、勇者パーティーは無様にも王都へ逃げかえるのだった。
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