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Good Smell  作者: 村田鉄則
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挙動不審な女の子

 登校初日、大学の食堂の端っこ。壁と対面して食事を取らねばならぬ設計の席がため通称“ボッチ席”と言われる場所。


 そこで俺は1人、スマホを弄りながらまずいラーメンを啜っていた。


 スマホはあくまで検索ツールとして使っているわけで。遊んでいるわけではない。現代時事について調べているのだ。

 

 登校初日でボッチ席にいる理由は簡単である。俺は友達を作ろうともサークルに入ろうとも思っていないのだ。大学にはあくまで勉強するためだけに入ったのであり、勉強に邪魔になるものは全て無駄である。

 

 スマホに夢中になっているためか、食堂のラーメンのあまりの不味さに脳が麻痺してか人の気配に気づけなかったらしい。


 「あの…隣の席…空いてますか?」

 と女の子の声が背後から突然、聞こえた。

 その声は震えていた。

 

 全学部の初登校日ということもあって食堂の席は俺の隣の席以外はほぼ満席に近い状態であった。それで聞いてきたのだろう。

 

 すぐに俺は声の方向に顔を向け

「大丈夫ですよー。俺1人なんで」

 と呑気な口調で答えた。


 すると、声の主は俺が突然、振り向いたことで緊張したのか、俺の目、鼻を見たかと思ったら次は床を見て、体が震え始めた。


 そして、

 「あの…座ります」

 そう言って時折、多分目線を合わせられないのだろう。それとも鼻フェチなのだろうか。俺の表情を鼻を中心にチラチラ見ながら、隣の席に恐る恐る慎重に座った。


 彼女のおぼんに目をやると、俺がさっきまで啜っていたものと同じ、まずいラーメン置かれていた。

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