執事、奮闘中2
冷蔵庫から、牛肉などのメインとなる食材を取り出す。
「それにしても、大きな冷蔵庫ですね…。
中の食材の質もかなり高い。」
こういった部分からも殿下の性格が、よくわかります。
(生徒会を私有化し、学園内でも贅沢三昧。
殿下お一人ではなく、ご学友も含めてではありますが…お嬢様が知ったら間違いなくお怒りになるでしょうね。)
お怒りどころか激昂され、お食事をお召し上がりにすらならないでしょうから、この事をお伝えするわけには行きませんね。
良くも悪くも、お嬢様は正義感に溢れるお方なので、ご自身が過度な贅沢をする事を嫌います。
「民からもらったお金を無駄にはしたくない‼︎」が口癖ですから。
またまた、話が逸れてしまいました。
急ぎ、メインとなる食材に魔法をかけます。
後は、パンに卵黄をつけオーブンに入れるだけです。
隠していたパンに使用人から受け取った卵黄を塗り、オーブンに入れます。
(これで、ひとまず完了ですね
…)
フゥっと息を吐きます。
「さて、後1つ仕事を片付けましょうか。」
私は、もう一つ料理を完成させるため小麦粉を捏ねるのでした。
卵とハム、そしてお嬢様の好きなきゅうりを用意して。