お嬢様、王子に負ける2
座学の試験を終えて、私は会場を出る。
問題を早めに解き終わった私は、混雑に巻き込まれる事なくエリアスと合流する事が出来た。
だけど、私の気持ちは暗いままだ。
「どうかされましたか?お嬢様。」
様子のおかしい私に、エリアスは心配そうに声をかけてくる。
「それがね…」
自室に戻るまでの間に、会場で起きた事をエリアスに伝える。
エリアスは何も言わず、ただ黙って私の話を聞いている。
「…という事なの。自分の記憶がおかしいのかって気になってしまってね。」
最後まで言い終えて、私はエリアスを見る。
講師を見抜けなかった事が少し恥ずかしく、私は笑って誤魔化そうとしていた。
だけど…エリアスの顔を見て驚いた。
(怒っている…?)
見たことも無い真剣な表情を浮かべ、エリアスは地面を見つめて口を開かない。
王子にも見抜けた魔法を見抜けなかった事に怒っているのかと思い、慌てて謝る。
「ごめんなさい…。
こんな事じゃ、婚約破棄した未来なんて無いわよね。」
私頑張るから…と、エリアスに詰め寄る。
しかし、エリアスは何も反応しない。
それどころか、辺りを警戒するように見渡し、私の手を引き歩き出す。
歩くスピードが速く、引っ張られる手が痛かったのだが、いつになく真剣そうなエリアスの様子に何も言い返せない。
(どうしたの?エリアス…)
引きずられるように、私はエリアスの後を追った。
(それにしても…手が痛い‼︎)
「皆様、ありがとうございます‼︎
作者に変わり、お礼を申し上げます。」
「日間ランキング、TOP100にランクインさせていただきましたわ。
全ては皆様のご協力のおかげです。
心よりの感謝をお伝えさせていただきますわ。」
「その通りです、お嬢様。
皆様から頂いた、評価ポイントやブックマークとても嬉しく思っております。」
「今後とも、お願いいたしますわ。
後は頼むわね、エリアス。」
「え?
お嬢様どうされたのですかッ‼︎」
「あんたに掴まれた事、まだ許してないのよ」
(そんな…。それとこれとは別じゃないですか…
って、本当に行ってしまわれた。)
「皆様、今後とも作者と共に私達も頑張って参ります。
ここまでお楽しみいただけましたら、評価ポイントやブックマークいただけますと喜びます。
一番の喜びは、もちろん最後までお楽しみいただける事でございます。
どうぞ、お時間ございましたらよろしくお願い致します。」