最凶魔法?その名は去勢魔法
初投稿です。なんとなく去勢魔法を思いついたので書いてみました。
この世界には三種類の魔法がある。
攻撃魔法。
回復魔法。
そして——
「去勢魔法」
……いや、待ってほしい。
「なんでそれが魔法体系に入ってるんだよ!!」
俺、レオン・アークライトは学院の中庭で絶叫していた。
ここはコーウェン王国ミトマ領
ミトマ学院
目の前には成績表。
火属性:E
氷属性:E
回復:E
そして。
特殊魔法:Sランク
その名前が、問題だった。
「去勢魔法……?」
クラスメイトのミリアが紙を覗き込む。
「え、なにそれ。そんな魔法あるの?」
「俺が聞きたいよ!!」
教師が咳払いをする。
「レオン君。落ち着きなさい」
「先生、これはどういうことですか」
「君は歴史上でも珍しい特化型魔導士です」
「嫌すぎる特化なんですが!?」
「物は考えようです。ある意味一撃必殺ですよ!…相手が男だったらね…命まで取らないし、ある意味平和な魔法ですよ。」
先生は満足そうに頷く。
「レオン君。君はこの世界の治安を守る存在になれる」
「いやちょっと待ってください」
「はい」
「英雄の称号が方向性おかしいんですが」
そのとき。
学院の門の外で爆発音が響いた。
騒ぎが起こる。
「盗賊団だ!!」
学生たちがざわつく。
先生がこちらを見る。
「レオン君」
「はい」
「出番です」
「いやいやいやいや!」
「行きなさい」
「嫌です!!」
だがそのとき、盗賊団のリーダーが門を蹴破った。
「金と魔導具を出せ!」
もちろん、男ばっかりだ悪人だし誰も非難しないだろう
完全に条件一致だ。
先生が静かに言う。
「今です」
「いやああああああ!!」
俺の手が勝手に光る。
魔法陣が広がる。
「発動——!」
数秒後。
盗賊団のリーダーは地面に膝をついていた。
「な、なにをした……」
先生が頷く。
「見事です」
ミリアがぽつりと言う。
「……これ、最強魔法じゃない?」
やられる悪人をみてたら心のなかで何かがキュッとした。
俺は空を見上げた。
なんで俺だけこんな人生なんだ。
これは——
世界一、使い道が限定された英雄の物語である。




