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漫画で世界を変えようぜ!!  作者: ポル☆ボロン
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1913年の漫画事情

俺が過去の世界に.....1913年頃のドイツに転移し、アドルフ・ヒトラーと出会ってから一週間が二週間が経った頃、今の俺とアドルフはというと


「凄い.....これなら絵に命が吹き込める!!」


ウィーンのとある工房に頼んで作ってもらった木製のポージング人形をマジマジと見ていた。

まぁ、この時代での人形はあくまで子供のおもちゃやインテリアみたいなモノだったし、それにこういう感じの人形って中々無いだろうし、そんな反応になるのも無理はないよな。


「この道具があれば.....漫画の絵も何とかなりそうですね」

「な?こういう道具があるのって良いだろ?」


俺がそう言うと、コクコクと頷くアドルフ。

....こんなにも真面目な人が独裁者になるのかと思うと、本当に時代の流れって何が起こるのか分からないものなんだな。


俺がそう思っていた時、人形の方を見ていたはずのアドルフがこっちを向いたかと思えば、こんなことを呟いた。


「....でも、漫画のためだけにこんな素晴らしいものを使うのは何だか気が引けますね」

「え?そうなの?」


漫画のためだけにポージング用の人形を使うことの何が悪いんだ?

そう思いながら、アドルフの言葉を耳を傾けていた時......どこからか、脳内に聴き覚えのある声が聞こえてきた。


〈そりゃまぁ、この時代の漫画は今の漫画とは違うから仕方ないやろ〉


ゲッ!?この声は.......ビー玉か!?

何でまた俺の脳内に直接語りかけているんだよ!!

アレか!?世界の管理者特権ってやつか!?


〈ビー玉言うな!!〉


でも、事実だろ?

つーか、何でまた俺の脳内に話しかけてきたんだよ。

なんかやらかしたのか?それとも世界の管理者の役職をクビになったのか?暇なのか?


〈やかましいわ!!少しは世界の管理者が暇つぶしをしたっていいやろがい!!〉


暇つぶしで俺の脳内に語りかけているのかよ!?

それでも世界の管理者か!!


つーか、この時代の漫画が今の漫画とは違うってどういうことだよ?

ラプラス、お前何か知ってるのか?


〈フッフッフ.....ワイを誰だと思ってるんや?ワイは世界の管理者!!アンタの世界のことなら何でも知っとるで!!〉


....あ、そうだった。

コイツ、見た目はビー玉でも一応は俺達の世界の管理者だもんな。

この地球上のことを全て知ってるのなら、漫画の歴史について知っていてもおかしくは無い.....か。


〈だからビー玉って呼ぶなやぁ!!〉


相変わらず、ラプラスは元気そうで何よりだな。

そう思いながら、脳内に響くその言葉を聞く俺。

そんな俺に対し、ラプラスはやれやれという様子になりながらもこの時代の漫画事情に対して語り始めた。


〈そもそも、今の時代の漫画と違って大昔の漫画は風刺画として描かれることが多かったんや〉


え!?てことは....まだこの時代は漫画黎明期ってことなのか?

だとしたら、アドルフがああいう反応になるのも無理はないよな。


〈んで、1896年か1897年頃のアメリカで新聞連載系の漫画の走りがヒットしたことによって、大衆文化としての漫画が始まったってわけや〉


ふむふむ.....やっぱ、昔も今もアメリカは文化の発信地だったことか。

ということは、この時代の漫画はまだ雑誌云々じゃなくて新聞連載が主流だと考えた方が良いのかもしれないな。

そう考えつつ、ラプラスの話を聞く俺。


時代背景を考えれば、この時代の漫画は新聞の記事のオマケのようなもの。

つまり....日本で言うところのサザエさん、海外で言うところのスヌーピーのような漫画が増えつつあるってことだと思えば、何となくラプラスの説明が分かりやすくなるな。


〈そう!!ワイが言いたかったのはそゆことや!!〉


そういや、ストーリー漫画が本格的に発展するのは第二次世界大戦後だもんな。

この時代の漫画が新聞の片隅にあるのを前提とするのならば、読者が次の話が気になるように単純明快かつ起承転結が描かれている作品が好まれるのかもしれない。


う〜む、これは中々に......


「....難しそうだな」


〈そのチャレンジ精神は認めるけどな〉


ラプラスとの会話の末にこの時代の漫画事情を把握したからか、そうボヤく俺。

その言葉を聞いたアドルフはポカーンとした顔になった後、俺のことを心配したのかこう尋ねてきた。


「イオリ、大丈夫ですか?」

「あ、いや、ちょっと漫画のストーリーをどうするのかを考えていただけで.......」


俺がそう言うと、ホッとした顔になるアドルフ。

どうやら、ラプラスとの会話で何かを考えている俺に対して、アドルフは体調が悪いのではないか?と気にしていたらしい。

.......何か申し訳ないな。


〈にしても......あのアドルフ・ヒトラーと一緒に漫画を作るなんて、そんな世界線は今まで見たことがないから新鮮やな〉


え?そうなのか?

てっきり、アドルフの救済ルートはいくつかあるのかと思ってたわ。

てか、このラプラスの言い方だと......今までアドルフ・ヒトラーは独裁者としての結末が多かったってことなのか?


〈まぁ、そんなことやな。ただ、こういう世界線が見られてワイはワクワクドキドキしてるけどな〉


アイツ、他人事だと思いやがって......

つーか、映画鑑賞感覚でパラレルワールドを見てるのかよ!!

世界の管理者って色んな意味で凄いなオイ。


「漫画のストーリー....か。確かに漫画は小説や絵と違って物語を考えないといけないから、そこら辺は難しそうですよね」

「あぁ、だから創作仲間として一緒に考えて欲しいんだ」

「!!」


俺がそう言うと、分かりやすくビックリとした反応になるアドルフ。

あれ、何かやらかしたのか?

俺がそう思っていたその数秒後、アドルフは嬉しそうな顔になるとこう言った。


「はい!!もちろんです!!」


こうして、俺達は改めて創作仲間として協力する決意をしたのだった。


〈孤独な創作者は仲間を得たことによって、運命が変わりつつある.......か。中々に面白い展開やな〉

Wikiで調べたところ、大衆文化として漫画が認知され始めたのは1896年or1897年頃らしい。

更に言えば....1890年代は世界で最初の連載漫画が始まったり、漫画専用の雑誌の発刊などがあったらしくて、まさに漫画黎明期とも言っても過言ではない時期だったのかもしれない。


あと、最後に一言。

一年ぐらい放置してスマンヌ。

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