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漫画で世界を変えようぜ!!  作者: ポル☆ボロン
3/3

若き日の独裁者

アドルフ・ヒトラー。

それは、世界最悪の独裁者であり、ナチスという組織を率いたでもある存在で、歴史オタクではない人間でも、その名を知らない者はいないと言って良いほどに、悪い意味で有名な人間だ。

そんな人物が.......いや、その独裁者の若き日の姿がこれかよ!?

どうりで見覚えがあると思ったわ!!

というか、めっちゃイケメンだなオイ!!


「ど、どうかしました?」

「あ、いや、何でもない」


そういえば.....アドルフ・ヒトラーって、昔、画家を目指していたんだっけ?

なら、美大を目指してもおかしくはない....か。

ん?ちょっと待てよ。

ひょっとして...........俺、独裁者(ヒトラー)の運命を変えちゃったのか!?

あのビー玉は問題ないと言っていたとはいえ、いざやらかすと、めっちゃ焦るわ!!


「それじゃあ、アドルフって呼んでも良いか?」

「はい!!」


まさか、こんなところでヒトラーに出会えるとは.....人生、何が起こるか分からないもんだな。


「ところで....イオリの家ってどこですかね?」

「ゔっ!?」


やっべ!?タイムスリップしてきたから、泊まるところがない!?


「じ、実は.....泊まるところを探してて.......」


申し訳なさそうに、俺がそう言うと.....アドルフはしばらく考えた後、こう言った。


「だったら、僕の下宿先に行きませんか?」

「え?」


それは、思っていない提案だった。


「それは助かるけど......大丈夫、なのか?」


心配そうに、俺がそう言うと......アドルフは、ニコッと笑った後、こう言った。


「大丈夫ですよ。下宿先の人はとても優しいんです。それに、その人は賑やかなのが好きな人なんです。ですから、大丈夫ですよ」


アドルフがそこまで言うのなら、良い人なのか?


「.......じゃあ、行ってみるか」


そう言った後、俺はアドルフと共に下宿先に向かったのだった。


☆☆☆


「あら〜!!いらっしゃい!!」


橋のところから移動した後、今現在の俺は、下宿先の人こと、オリビアさんに歓迎されていた。

確かに、この人は良い人そうだな。


「初めまして、イオリと言います。どうぞよろしくお願いします」

「イオリ.....素敵な響きの名前ね!!ようこそ!!私の家へ!!と言っても、私とアドルフくんしか居ないけど.....とにかく、私のことはお母さんと思ってくれればいいわ」


......うん、この人を敵に回すと厄介なことになりそうだ。


「じゃあ、イオリくんの部屋を案内するわね」


そう言った後、案内されたのは.....ベッド・机・クローゼット、それから、本棚のある質素な部屋だった。

あ、そっか。

まだこの時代には、テレビが無かったな。


「どう?いいでしょう?」

「はい!!ありがとうございます!!」

「フフッ、おだてても何も出ないわよ」


そう言った後、部屋から出るオリビアさん。


「こういう部屋に、アドルフが住んでいるのか.......」


俺がそう言うと、アドルフは苦笑しながら、こう言った。


「僕の部屋は、画材やスケッチだらけだから、汚いと思いますよ」

「え、見たい」


結局、下宿先の内見がてら、俺はアドルフの部屋に行ったんだけど......


「おぉ.....」


その部屋は、アドルフの言っていた通り、画材や絵だらけになっていた。


「美大の受験生って感じの部屋だな」

「そうですかね?」


少しだけ照れながら、そう呟くアドルフ。


「それで......その、僕的には、漫画を描くのはいいんですけど...........どんな漫画を描くんですか?」

「そうだな.....とりあえずは、日常漫画でも描こうとは思うけど」

「....けど?」

「ぶっちゃけ言えば、絵はアドルフの方が上だから、俺はストーリー担当になるわ」


俺がそう言うと、アドルフは呆然とした後


「え....えぇ!?」


と、驚いていた。

.....そんなに驚くか?


「てことは....イオリさんが物語を考えて、僕は絵を描く..........てことですか!?」

「うん、そうだよ」

「いやいやいや!!無理ですって!!」


首を横にブンブンと振りながら、そう言うアドルフ。

本当に謙虚だな〜。


「さっきも言った通り、僕は人物デッサンが苦手なんです!!だから」

「だから、漫画のキャラが描けない.....ということですか?」


俺がそう尋ねると、アドルフはコクリと頷いた。

う〜む.....だったら


「どこかの工房に、ポージング用の人形の製作を依頼して、完成するまでの間に、ストーリーを考える......ていうのはどうだ?」


これで無理だったら、別の方法を考えるしかないな。

そう思っていたら、アドルフはしばらく考えた後......こう言った。


「.......それなら、何とかなりそうですね」


それならイケるのかよ!!


「よし、それじゃあ決まりだな」

 

太ももをパンと叩きながら、そう言う俺。

ちょうどその時、オリビアさんの声が聞こえた。


「アドルフくん、イオリくん、ご飯が出来たわよ〜」


どうやら、夕食が出来たことを伝えたかったらしい。


「分かりました!!」

「すぐ行きます!!」


そんなこんなで、1907年のドイツでの一日を終える、俺のだった。

ちなみに....今日の夕食は、グヤージュという煮込み料理とザワークラウト、それから、パンで、味はとても美味しかった。

白米......いつかは食べられるかな?

グヤージュ

ドイツの料理の一つで、いわゆる、煮込み料理の一つ。

例えるなら、シチュー的な食べ物らしい。

主に、牛肉とタマネギ、それからパプリカが入ってるとか。

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