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8話 学生寮

 

 先生が他の先生たちに連れて行かれてから凌大、浅井、雪乃の3人は第一魔法訓練所から教室に帰ってきていた。

 教室に帰ってくると福井は縄から抜け出して机に座り、窓を眺めていた。

 滝川円とかいう人はまだ寝ていた。


二人を気にすることなくさっさと席に座った。


「あ、先生帰ってきた」


 席に座ってから20分ぐらいたった頃に先生は教室に入ってきた。いつになくめんどくさいという雰囲気を放っている。

 

 教卓の上に手をついた。


「今日の授業はこれで終了だ」

「ほとんど先生いませんでしたけどね」

「うるさいぞ」

先生がこちらを睨んできた。

 

そして視線を前に戻し、話を続ける。


「これから寮へ案内しようと思う」

 

 寮!!待ってました!

寮といえば自分だけの部屋がある。今までは自分の部屋は与えられたことなかったので、とても楽しみだ。

 和室か?洋室か?部屋の大きさは? とにかく気になって仕方がない。


「先生、授業まだ始まってすら無いだろ。なんで終わった感じになってんだよ」

 え?何言ってるんだ?

 

 不思議に思い、声がした方向に顔を向けた。そこには黒髪の女性――もとい、滝川円がいた。

 起きたのか。そりゃあ彼女の体内時計はまだ登校したばかりなのだからそう思っても不思議ではないか。


「お前が寝ている間に全ての授業は終わったぞ」

「は?笑えない冗談はやめろよ」


口調きついな!先生に話すときぐらいは敬語にしたらいいのに・・・・・・


「本当に授業は終わりましたよ」

雪乃がおそるおそる口を挟んだ。

「・・・・・・ふーん。君は冗談を言いそうな人じゃなさそうだ。信じよう」

「おい、それ遠回しに俺のこと嘘つきだと言ってるようなものじゃないか?」

「そうだよ。なにか文句あんのか?」

眉をひそめて先生を睨みつけた。

「いや、ない。君と話してると時間が勿体ないな。黙っててくれ。さて、寮を案内する。ついてこい」

 円さんはまだ何か騒いでいたが、誰も気に留めていなかった。

 教室を出ていった先生に続いて、円を除いた4人は教室を出た。円はおいて行かれている事に気づき、慌ててダッシュで追いかけた。


 寮は学校の敷地内にある。門を入って左に行けば寮。右に行けば学校となっている。なので寮と学校はそこまで遠い距離ではない。


「結構近くなんですね」

「あぁ」

 僕たちは下駄箱のところから出て、寮へ向かいながら話ていた。学校の敷地内には桜が多く、花びらがたくさん散っていた。まるで桃色のカーペットかのように。


「きれいだなぁ」

僕は思わず声を漏らす。それほど綺麗だった。

「こんなのネットでも見れるだろ」

「それは言ってはいけないことですよ。浅井くん」

雪乃がきつく言った。

 そうだよ、浅井。全然ネットと違うんだよ。


「ふーん。俺はネットと何も変わらないと思うけどなぁ」

「浅井。お前少しだまっといてくれ」

 ネットネット言われると気分が壊れるので黙らせた。浅井はしょんぼりとした顔をしながら、ネットの何がいけないんだよ。とつぶやいていた。


「お前らごちゃごちゃうるせー。もう寮に着くぞ」

「早っ!まだ歩いてからそこまでたってなくないですか」

 桜の話をしている間に結構近くまで来てたらしい。もうそろそろ寮が見えてくるのか。わくわくするな。


「ここだぞ」

 先生は立ち止まり、前方の建物に指を指した。


 そこにあるのはマンションに似ているといえる建物だ。3階建てで、小さいがベランダもある。外見は予想よりも良かった。

 

 先生に案内されながら寮に入っていった。


 中を見た感じは一階が1年、二階が2年、三階が三年生のようだ。入口から入ると、まずエントランスルームがあり、受付のようなところの隣に長い廊下が続いていた。そこから先が生徒の部屋のようだった。ちなみに受付の両側に廊下はあり、右が男子生徒、左が女子生徒と分けられている。

 

「あとは大体わかるだろ。部屋のキーを渡すからは勝手にしろ」

先生はそう言って僕たちに鍵を渡してきた。

僕の鍵には1とあった。どうやら1号室らしい。


 先生は鍵を渡したあと、さっさと寮から出ていった。仕事でもあるのだろう。

 

 凌大と浅井と福井は右側の廊下に、雪乃と円は左側の廊下に進んだ。廊下の左側の壁に部屋のドアがあり、ドアの上には部屋番号が1、2、3とふられていた。ドアは全部で5つあり、全室空きのようだった。廊下の奥の方にはトイレと大浴場→と書かれた看板があった。


 凌大はとりあえず自分の部屋に入る。


 ドアを開けるとまず玄関があり、右側に靴箱があった。

凌大は靴を脱ぎ、靴箱に入れた。そして部屋に上がる。

 

「おぉー!想像通りだな!」

 部屋にはベッド、勉強机、本棚、テレビ、クローゼットがあった。凌大はベッドに飛び込んだ。


 ボフンと音を立て、ベッドは凌大を受け止めた。

「今日は疲れたし、このまま寝るか」


 そう言って目をつむり、眠りに落ちた。





 

 



 どうでしたでしょうか。最近は短編小説を書いていたのであまり更新できませんでした。良ければ短編も読んでいただけたら嬉しいです。

 面白かったらいいねよろしく!

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