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21話 試合を終えて


 「な?圧勝だったろ?」


 凌大は選手の待機室にまで戻っていた。帰ってきてすぐ、浅井が話しかけてきた。


 「まぁな。こんなにあっさり決着がつくなんて思わなかったよ」

 「お前が強すぎるだけだよ」


 浅井は苦笑いを浮かべた。


 「と、に、か、く、次の試合まで少し時間があるからどっか行こうぜ!凌大はどこ行きたい?」

 「そうだなぁ、先生の様子でも見に行くか?どうせサボってるだろうし」

 「それなら勝利の報告も兼ねて行くか!」


 浅井はそう言うと席を立ち、凌大と二人横に並んで歩き始めた。


 「仲がいいようで何よりだ、」


 少し離れたところで福井が腕を組み、席に座っていた。何故か上から目線で独り言をつぶやいている。

 他の人からみたらただの不審者にしか見えない。てか、知ってる人からみても不審者に見えるだろう。


 「さて、亭午が近づいてまいりました。ビッグバーガーでもいただきましょうかね」


 手元にあった鞄から紙に包まれているビッグバーガーを取り出し、紙をめくった。

 そして、ビッグバーガーを口元に近づけ、かぶりついた。

 噛んだ瞬間溢れ出る肉汁。野菜がシャキっとしており、肉との相性が抜群だ。

 こってりとした肉に、さっぱりとした野菜。美味しいという言葉以外見つからないほどに美味しい。

 特製のソースもすごく美味い。



 福井はひとくち食べ、その直後に叫んだ。


 「うめええええぇぇぇ!」


 選手の待機室にいるのは福井だけではない。他の選手たちからすればいい迷惑だ。


 福井の肩に一つの手が置かれた。


 「君、待機室は飲食禁止だぞ。そういうことは待機室から出てからしてくれ」

 「・・・・・・おっさんも食いたいのか?」

「・・・ふざけるな。職務中だ」

 

 注意に来た警備員を無視し、またビッグバーガーにかぶりつく。

 警備員に見せつけるが如く、大口でかぶりついた。


 「うめぇ。肉汁がたまらん」

 「飲食禁止だといったはずだぞ」

 「ルールを破ってるってのが最大のソースだぜ!味をより一層引き立てるのさ」

 「君、ちょっと薬物検査させてもらっていいか?」


 警備員は福井の襟を掴み、引きずるようにして無理やり連れて行った。


 「引きずられながら食べる飯もまた美味い」


 福井は懲りずに再びビッグバーガーにかぶりついた。








 「異常無し、か」


 凌大たちの担任であり、会場の警備などを任されている和澄 悔(わずみ かい)は柵にもたれかかるようにして立っていた。

 その手にはスマホが握られている。


「警備しろと言われても会場は平和。何を警備しろと言うんだ?それともサボれということか?まぁ、言われなくてもサボるけどな」


 片手でスマホを持ち、操作する。その画面には何やら文字がたくさん写っていた。何かの資料だと思われる。

 和澄はその画面を食い入るように見つめていた。そしてなにやらぶつぶつとつぶやいている。


 「消息不明。事件後、目撃情報なしか」


 眉間にしわを寄せ、悩むような仕草を見せた。


 すると、突然、背後から声をかけられた。聞き慣れた生徒の声だ。


 

 「先生!何してるんですか?」


 その声の持ち主は凌大だった。近くには浅井もいる。偶然歩いていたら俺を見つけた。そんな感じだろうか。 

 だってここは俺の警備担当の場所から大きく外れてるし、見つけようがないからな。


 「よぉ、凌大か。一回戦勝利おめでとう」

 「ありがとうございます!」


 凌大はそう言ってペコリと頭を下げた。


 「それで?なんか用か?」

 「いや、勝利したことだけ伝えようかなと思ってただけなんで、もう何も用はないですね」


 凌大は答えた。


 「そうか」

 「ところで、先生は何してるんですか?」

 「あ?」

 「いや、なんか資料みたいなやつ見てるじゃないですか」

 「あぁ、これか。別にたいした事じゃない。気にするな」

 「そう言われると気になるけどな」


 浅井が口を挟んだ。


 「・・・そろそろ次の試合始まるころじゃないか?」

 「え、まじ?」


 浅井は驚いたような表情を見せる。


 「もう待機室に戻っておいたほうがいいぞ」

 「そうですね。じゃあまた会いましょう」

 「おう」


 そう言って凌大たちは待機室へと向かった。


 「・・・ふぅ、」


 凌大たちが去ってしばらくが経ち、和澄はため息をついた。


 



 





 


 

 

 皆様、お久しぶりでございます。名前を何度も変更した「隠れ魚。」です。

 なんやかんやありまして、一年ぶりの更新となりました。その間、別の作品を色々執筆してまして、今ストックを貯めている感じです。そちらの投稿は何年後になるかはわかりませんが、目安として百話、もしくは完結まで書けたら投稿しようと思っています。二十年経っても投稿されなかったら、それはもう書くのを辞めたと思ってください。気が向いた時に執筆は続けてますので、今のところ辞める気配はありませんけどね。

 さて、別の作品の話は置いといて、本題に入ります。

 一年ほど更新していなかったこの作品。せめて完結まではしたいということで、再び投稿を再開しようと思います。今回投稿するのは二話分ですね。両方一年前ぐらいに書いて、そのまま放置されていた物です。

 一年ぶりということで、忘れている設定も多いのですが、昔書いたメモを読んで思い出して書いていきます。

 不定期更新という形になると思いますが、気ままに書いていきますので、これからも宜しくお願い致します。

 そして、これまでコメント等してくださった方々に感謝を込めて、この後書きを締め括ろうと思います。

 ありがとうございました。


                 隠れ魚。

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