プロローグ
皆さまはじめまして、灰瀬モノと申します。
現在、学生でございます。理系の学校へ行っているので、国語力は拙いと思われますが
昔から文字遊びが好きだったのと、自分の見る夢の内容が面白いということで
今回、書こうと思った作品は私が最近夢で見た内容です。
起きてすぐに、ワードにあらすじを書き込み、そこから文字を起こしました。
思った以上に、書けそうだったので長編に手をつけてみたいと思います。
どうぞ、これからよろしくお願いいたします。
凍てつく風を素肌に感じ私は意識を戻した。が、すぐに二度寝をしたいがために目は決して開かない。
あくまで、今私は寝ているのだ。
1月下旬なのに、窓を開けて寝たっけか。
小さい時から寝相が悪い私は、いつもの様に寝ている間に布団を足元に蹴ったのだと思い、身体をくの字に曲げて下にあるであろう、布団を左手で弄る。
布団の上ではありえない感触を手に感じ、驚いて”ソレ”を掴み引っ張る。
ブチッ!と音を立てて、何かを引っこ抜いた。手の中にあるソレを私は鼻の近くへ持っていく。
鼻の穴を盛大に広げ思い切り吸い込むと、少し湿った土の匂いと草の匂いが鼻腔の奥を掠めた。
夢にしてはよくできているなと感心し、自身の右側の確認もする。
確かこっちには、昔から一緒に寝ている犬のぬいぐるみがあるはず。私は、期待を込めて右腕を動かす。だが、そこにあるのは硬くて冷たいものだった。掌の体温を”ソレ”に吸われる。
ギョッとして私は、目を開けた。
そこには、いつもの見慣れた自分の部屋の天井ではなく、宝石をばらまいたかのような星空が広がっていた。緑の星に青の星、しかもどれも星粒が大きかった。カラットダイヤを見ているような気分になる。あり得ないことに淡い群青色の空に、月よりはるか近くにある淡い色の衛星のようなものが、2,3個チラッを見えたのは私の見間違いであろう。
「…?」
なんで私、眼鏡もつけてないのにこんな綺麗にみえるんだ?
眼鏡がないと何も見えないはずなのに。
起き上がって、周りを確認してみる。そこには、木と焚き火をした跡とレンガが敷かれた道があるのみだった。鳥目の私には、想像がつかないほど鮮明に周りの状況を把握できた。
へぇ、目が良い人ってこうゆう風に見えるんだ。
そんな流暢なことを考えて、私の頭の中では整理が始まった。さっきまで確かに私は自宅のベッドで寝ていた。時間も覚えている、AM01:34にはベッドに入っていた。
ため息をつき、額に手を当てる。
…これは、アレか。異世界へ来てしまった、というやつか。
異世界の存在が半信半疑だった私は、自身がまさか当事者になるとは思っていないわけで。
けれど、”もし異世界に行ってしまったら”と眠れない夜に考えていた時よりも、私は冷静だった。取り乱して叫ぶ事も無く、自身の状況の飲み込みも早かった。私の想像では、そもそもこんな道端で寝ているとは思っていなかった。
召喚の儀に、招かれるとか。実は私は、この世界を救う勇者だったとか。
そうゆう時は、大体王宮や神殿に召喚されるだろう。
なんで、こんな人通りの少ないレンガ道の隣にいるのよ。
とりあえず、もう1回寝るか。起きたら元の世界に戻っているかもしれないし。
異世界に来るんだったら、もっと丁重に手厚くこんな寒い所じゃない所で召喚されたかったな。
思い通りにいかないのがこの世の常。知っています。
あぁ、神様。起きたら元の世界に戻れていますように。
いるかいないかもわからない神を祈り、私は意識を手放した。
この時私は知るよしもなかった。
自身がこれから波乱万丈な異世界生活を送ることになるという事を ––––––––
お読みいただきありがとうございます。
誤字脱字がありましたら、私の確認不足です。
大変申し訳ございません。