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遊園地

久しぶりです!(これ毎回書いてる気がする)

ゆっくりなスピードではありますが、投稿していきます!

このシリーズ完結させるまでは書き続けるので、よろしくお願いします。

 夏に入った直後の、地面を熱く焼くような日差しの中、俺と美咲希は2人で遊園地に来ていた。

「なんか、2人でどこか行くの久しぶりね」

「そうだなぁ。マジで久しぶりかも」

 いつもは家で過ごしているので、葉月がいる。俺は3人で過ごしている時間も好きなのだが、やはり2人きりで居られる時間の方が好きだ。なんというか、幸せである。

「じゃあまず手始めにあれ乗らない?」

「手始めにって……ここの名物ジェットコースターじゃねぇかよ」

 昔は日本で1番高かったとかどうとか。そんなものを手始めにとかこいつ正気じゃない。

「ほら、ぼさっとしてないで行くわよ」

 そう言って、美咲希は俺の腕を取り、行列へ向かっていく。

 絶叫系なんて5~6年前に乗ったときにトラウマを植え付けられてそれっきりだ。正直あまり乗りたくない。

 でも、美咲希が楽しそうなんだし、少しは我慢するか。

「あら、今日空いてるわね」

「は? この行列で空いてんの?」

「そうよ。混む時は最低1時間半待ちよ。今日30分じゃない。アニメ1話とちょっとよ。」

「そこでアニオタ発揮すんなし」

 いつも通りのやり取りに、俺の緊張は少しほぐれた。やっぱり、美咲希といると落ち着くな。

 待ち時間は、美咲希と話したり、SNSでアホどもから送られてきたメッセージ返したり、ツーショットを撮ったり、そうこうしているうちに、俺たちの番が来た。

「悠眞、先行って」

「? わかった」

 疑問に思いつつ、俺は美咲希の指示に従う。

「悠眞の左ゲット」

「そういうことか」

 美咲希は俺の左側を何故か好んでいるのだ。よくわからん。

 安全バーを下ろし、いよいよ出発という時、俺は今までで1番緊張していた。

「悠眞って絶叫系大丈夫じゃなかったの?」

「うん。無理」

「でも葉月ちゃんにアドバイスしてたわよね?」

「あれは昔親父に言われたことをそのまま言っただけだ。マジ無理」

「なるほど。じゃあ私からもアドバイスよ。落下する時になったら腕を上げてリラックスよ。力むとだめ。後、手、繋がない?」

「え? いいけど、なんで?」

 俺が返事をすると、美咲希は嬉しそうに笑い、手を繋いできた。理由は言ってくれないようだ。

 ガコン、と重い音が鳴り響いたと同時に、ジェットコースターが動き始めた。

 高度がだんだん上がっていくにつれて、俺の緊張も高まっていく。

 心臓がバクバク鳴っている。冷や汗でシャツが濡れている。俺死ぬのかな。

「悠眞」

 そう思っていた時、隣から声をかけられた。

「落ち着いて。深呼吸。結構スピード出るから、楽しんで」

 美咲希の指示通り、すぅー、と息を吸い、はぁーと息を吐く。少しは楽になったかもしれない。

 そうこうしているうちに、頂点まで来てしまった。

「下るわよ。ひゃっほー」

 ひゃっほーってなに。キャラ崩壊してるやん。って、そんなこと言ってる場合じゃなくて。

 もう下るんですけど!?

「ぎゃああああああああああ…………? いやいやいやいや楽しいぞこれ!!!」

 騙された気分で、なるべく力を抜いていたが、そうしたらとても爽快な気分になった。

 スピードが上がる度にわくわくする。どきどきする。

 あぁ……これ、意外と好きかもしれない。

 上ったり下ったり3回ほど繰り返し、ジェットコースターは最初の位置へと戻る。

「あーやべぇ。楽しかった」

「そうね。また後で乗りましょう」

「まじかよ。楽しみ」

 時刻は昼前。園内も少し混んできて、人溜まりや行列が目立つようになってきた。

「じゃあ、腹ごしらえね」

「少し早くないか?」

「お腹空いてるのに待つのはイライラするのよ。だから今のうちに食べておいて、昼アトラクションが空いた時にアトラクション乗りまくるっていう戦略。忙しくなるから覚悟してね」

「あはは……」

 美咲希が浮かべた笑が、ドSっぽくて背筋がゾクッとした。

 体力持つかなぁ……。


 ◆


 昼頃は美咲希の読み通り、ご飯を食べる人が多く、アトラクションに乗る人は少なかった。

 なので、1番最初に乗ったジェットコースター(なかなか人気らしい)に乗り、 その他にも様々な絶叫系に乗ったりした。

「走り回ったわね。少し休憩」

 そう言って、美咲希はベンチのある方へと向かっていた。もちろん、俺も一緒に。

「すごい人だな」

「そうね。休日だからかも」

「かもって言うか、絶対そうじゃん」

「……そうね。そうだわ。休日よね今日」

「忘れてたのかよ」

「ちょっとしたおふざけよ」

 こいつよくわからん。

「ちょっと、手離していい?」

 そういえば、アトラクションに乗りまくった後からずっと手を繋いでいた。なので、時間的には1時間半ぐらい前からだろうか。少し疲れたのだろうか。

「わー……手汗すごいわね……」

 ああ、手汗か。それなら俺も出てるし、気にすることないのに。

「ごめん。待たせたわ」

「待ってないけどまぁ許す」

「上から目線ね」

「うっせ。とりあえず座るぞ」

 いつも以上に和やかな雰囲気。気分がふわふわしてくる。これが幸せというものなのか。

 俺にはよくわからないが、今がとてつもなく楽しい。

「疲れたな」

「そうね」

「楽しかったな」

「うん」

「いやまだ終わってねぇわ。なんで過去形やねん」

「言ったの悠眞でしょ?」

「そうだけども」

 もう自分もよくわからん。

「ふふっ」

「突然笑いだしてどうした?」

「悠眞といると楽しいなって思っただけ」

 そう言われた瞬間、心臓が飛び出るかと思った。不意打ちはずるい。

 そう言われると普通に嬉しいけど、かなり恥ずかしい。

「なに顔赤くしてるのよ」

 そんな俺の様子を見て、美咲希はクスクスと笑っている。

 完全にからかわれた。泣きたい。

「うっせ。別に照れてねーし」

「ツンデレなのね」

 何を言ってもダメだ。というか、俺はツンデレなのだろうか。それがわからないのでなんとも言えない。

「まだ暖かいのね。もっと寒いかと思った」

「飲み物買ってこようか?」

「お願いするわ」

 美咲希はだいぶ疲れているようで、ふぅと一息ついている。

 俺はベンチから立ち上がり、ベンチからそれほど遠くない、というかむしろ近い自販機へ向かう。

 そういえば何買うか聞いてなかったな。ここは無難にコーラ2本でいいや。

 ここの自販機のコーラは150円である。普通だ。

 小銭を自販機に入れて、ボタンを押せばガシャンと音を立ててコーラが出てくる。それを2回繰り返し、美咲希の元へ向かう。

「はいこれ。コーラでよかったよな?」

「ちょうど飲みたかったの。よくわかったわね」

 わかったと言うか適当なんですけどね。

 美咲希は炭酸飲料が好きなので、そういう感じのものを買っておけば大丈夫なのだ。

 もうあと少しで楽しい時間も終わってしまう。存分に楽しまなければ。

感想、アドバイスなどあればどんどん言ってください!

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