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準備

今回は色々やばいですほんとに。

どうぞ暖かい目で見て言ってください!


 それから数日、11月最初の日曜日。

 美咲希のサプライズ誕生日会当日。

 俺は朝の7:00に送られてきたLINEで目を覚ます。

『今日、凛花に買い物に付き合ってほしいって言われているんだけど、行っていいかしら?』

 確認するのか。まぁそこも含めて美咲希だもんな。

『構わないぞ。楽しんでな』

 そう送ると、俺はもう1時間だけ寝ようと思い、再び寝ようとベットに潜ると、俺は誕生日のことを思い出す。

 準備開始まであと50分しかない。

 着替えて朝ごはん食べて歯磨いて音ゲーやったらすぐじゃねーか。やばい。

 そう思って、俺はクローゼットから適当な服を取り出す。

 無造作に服を脱ぎ捨てると、1回へ降りる。

 軽くパンを焼き、ハムを乗せて食べる。

 そして、歯を磨く。次に音ゲー。終わった瞬間にインターホンが鳴る。一応人物確認。

 大悟だった。

「時間ぴったりとはやるな」

「まぁな。じゃ、始めようか」

 そして、俺らは準備を始めた。


「悠眞終わったぞ」

 大悟が自分の担当場所を終わらせて、俺にそう言った。

「おっけ。じゃあ次葉月の隣やってくれ」

「了解」

 俺らが今やってるのは、飾り付けだ。

 飾りは一応放課後に折り紙で作っていたのだが、圧倒的に足りない。

 なので、俺が飾りを作り、2人が壁にくっつけるという状況になっている。

 圧倒的に足りないとはいえ、飾るスピードよりもストックの方が多いため、ふたりが作ってひとりが飾るだと負担がかかってしまう。

「おにい終わったよ」

「じゃあこっち手伝ってくれ」

「ほいよ」

 ストックが無くなりそうになったので、飾りは大悟1人でいいだろうと判断した俺は、葉月を俺の雑用としてこっちに呼んだ。

 こういった場を仕切る役割は、何故か俺になっている。

 まぁこいつら従ってくれるし、扱いやすいからいいんだけど。

 そして、それから約3時間、飾り付けは続いた。


「おにい頼んだよー」

 俺と大悟は、ジュースやお菓子、その他もろもろの買い出しを頼まれていた。

「あーくっそ。腹減ったぁああ!!」

 誰もいない道で俺は叫んだ。

「まぁまぁ、後ちょっとだから」

 大悟は落ち着いた声音で言ってくる。

 こいつ朝から上機嫌だな。そう言えば昔からこーゆーの好きだったっけか。

「俺さー、こーゆーの好きなんだよね」

 明るい口調で言っている。やっぱりか。

「誰かの誕生日を盛大に祝うって、なんかいいよね。それで笑顔になれるんだから」

 確かに誕生日祝われて嫌な気分になる人なんてそんなにいないだろうな。

「だから、お前らにも笑顔になってほしいなって思うんだ」

「いきなりなんだその死亡フラグ的なやつは」

「俺、この誕生日会が終わったら家に帰ってゲームをするんだ…」

 もう放っておこう。

 そんな馬鹿みたいな会話をしていたら、スーパーに着いた。

「葉月から頼まれたのはジュース10本(1ℓのやつ)、お菓子5袋、さきいか。さきいか!?」

 一瞬なぜ必要なのかわからなかったが、あの親父も参加するんだろうと予想はついた。

 あの人祭りとか騒げる場所を好むからな。

「よし、大悟。お前お菓子選べ」

「おう」

 そう言って、俺らは別行動をとった。

 あれ、小鳥遊ここにいねーよな?

 あいつの事だから少しは警戒しておこう。

 と思った時、聞きなれた声が二つ、俺の耳に届く。

 美咲希と小鳥遊だ。

 まずいな、あの野郎こんなところで何してやがる。

 いや、待て。確か美咲希からは買い物に付き合ってほしいってメッセージが送られたような…

 距離を置くか?いや、相手の動きがわからなくて怖いな。程々の距離を保って相手の動きを見よう。

『おい、小鳥遊と美咲希がいた。気をつけろ』

 大悟にそう送って、俺は怪しまれない程度に尾行する。

『小鳥遊、今すぐにとは言わんが店を出てくれ、俺達が今買い物をしてるんだ』

 携帯のバイブに敏感な小鳥遊は、程なくして俺のメッセージを読んだ。

 すると、一瞬目を見開き、すぐに思考回路をフル回転させた。ように見えた。

(ばれるなばれるな…)

 心の中で強くそう思い続けた。

 すると、その思いが通じたのか、小鳥遊は自然な足取りで店を出ていった。もちろん美咲希も一緒に。

 これからどこへ行くのかわからないが、相手にバレるという危険性がなくなり、俺は胸をなで下ろした。

『出ていったぞ。もう平気だ』

 再び大悟にメッセージを送った。

『おー笑それは良かった』

 こいつ文のどこかに笑入れないと死ぬ病気なのか?

 そう言って本来の目的を達成するべく、ジュース売り場へ戻ろうとした時、

「あれ?先輩じゃないですか」

 美鈴にあってしまった。

 なんで今日はこんなにもついていないのだろうか。

「美鈴か。珍しいな。今日は1人か?」

「はい、そーですよ。そーゆー先輩こそ、カノジョさんはどうしたんですか?」

 なんか、彼女という単語に棘があったような気がする。

「ああ、今日は一緒じゃないぞ。ちょっと色々あってな」

 そう言うと、美鈴はふてぶてしく笑みを浮かべた。

「へぇ…じゃあ今日は先輩を独り占め出来るわけだ」

 ボソボソと言っていたので、俺は聞き取れなかった。

「は?なんて言った?」

 聞き返したと同時に、美鈴は俺の腕に抱きついてくる。

「ちょ、おま、やめろ!」

 振りほどこうとするが、必死にしがみついてきていて、出来ない。

 くそっ!こいつ今日はしぶといな…!

 ついでに言うと、胸が当たってる。ぷにっとしてる。

「えへへー♡先輩興奮しました?」

「してない」

 即答すると、美鈴は

「…私ってそんなに魅力ないですか?」

 としょんぼりしながら上目遣いで言ってくる。

 こんな所知り合いに見られたら相当やばいぞ。俺が。

 俺はのちにそう思ってしまったことを後悔する。

「そんなことは…ないぞ」

 正直いって女性としての魅力は葉月に勝るとも劣らない。いや、妹ということを考えるとこいつの方が上かもな。

「ほんとですかっ!嬉しいな〜」

 と、心底嬉しそうな声を上げる。

「…そろそろ離れてくれないか?」

「何でですか?」

「俺彼女いるし、こんな所知り合いに見られると厄介だし」

「今日だけいいじゃないですか」

「お前も俺と変な噂立つの困るだろ?」

「いえ全然」

「…はぁ。もうわかったよ。好きにしろ。ただ俺は買い物済ませたら帰るからな」

「はいっ!ありがとうございますっ!」

 それからジュースを買い終わるまで、人懐っこい猫みたいな感じで美鈴は俺から離れなかった。

 これをガッツリ見られた大悟には、理由を説明したら秒で理解してくれた。

 なんてわかるやつなんだ、涙が出てきそうだ。

 そして、時間ギリギリになるので、俺らはさっさと家に戻った。

次回を修羅場にする感じが漂ってますね。はい、恐らく修羅場です。どうなるかは自分にもわからないです。

美咲希さん殺人事件はやめて!

感想貰えるも嬉しいです!

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