彼女
今回少し冒険しました
しすぎましたね
最近美咲希を怒らせてばかりな気がする。
原因はよくわからない。
だからといって何もしないわけにはいけない。
俺は美咲希の笑顔が見たいのだ。
「どうしたもんかな……」
1人で悩んでいると、インターホンが鳴った。
ドアを開けると、美咲希がいた。
「悠眞が出るなんて珍しいわね」
優しい声でそう言ってくる。
「今日は怒ってないんだな」
「何その言い方。私が毎日怒ってるみたいじゃない」
毎日じゃないけどそうじゃん。
「じゃあがってどぞ」
「ども」
今日は葉月の体育祭から2週間経った10月上旬の土曜日だ。
体育祭というイベントが終わり、正直いって暇だ。定期テストではギリギリ赤点を間逃れた。
というか、テストのことはあまり思い出したく無い。
そして、俺が暇ということは、あいつも暇という事で、
『今日暇?笑』
と、予想通り大悟からメッセージが送られてきた。
『じゃない』
『えー笑少し野球できない?』
『悪いな。今日は無理っぽい。お前は小鳥遊とどっかいっとけww』
『うるせー笑』
こいつから野球の誘いを受けるのは良くあることで、5割はOKしている。
あとの5割はめんどくさかったり、外に出たくなかったり、本当に用事があるの三つに分けられる。
ちなみに、本気で用事がある時はそのうちの1.5割だ。
今日はその1.5割となっている。
『えー笑いーじゃん笑笑』
しつこいなこいつ。なら仕方ないか。
「美咲希、ちょっと来てくれ」
「?」
首をかしげて、きょとんとしていた美咲希だが、ちょこちょことこっちに寄ってきている。
その姿はなんとなく小動物を思わせて可愛い。
「なに?」
美咲希の言葉を無視して、
「じゃ、撮るぞ」
そう言って俺は小指と人差し指で携帯を挟み、その腕を伸ばして写真を撮る。
写真を確認すると、美咲希はちゃっかりピースしている。
ノリよすぎません?
そして、その写真を大悟に送る。
『リア充なう〜( ̄∀ ̄)』
『なんだ、そゆことか笑』
納得してくれたっぽいので放っておこう。
「今の誰に送ったの?」
「大悟。こいつしつこいから証拠の写真でもないとうるさいんだわ」
「なるほどね。じゃあ、私にも送ってくれる?」
「いいけど、何で?」
そう言いながら俺はLINEで美咲希のトークルームを開く。
そして、今の写真を送ると、恐らく美咲希もトークルームを開いていたんだろう、送った瞬間に既読がついた。
「ふふーん♪」
上機嫌に鼻歌を歌いながら携帯を操作している美咲希。
「何やってんだ?」
と、俺は美咲希の携帯を覗いた。
すると、今の写真を携帯のロック画面とホーム画面の両方に設定していた。
「おっとおにい、これはもうあれじゃないですか?」
そういって、俺の方を見てくる葉月。
こいつの言いたいことは恐らく、おにいさっさとお揃いにしろ、だ。
「はいはい、今設定しますよ」
そして俺はアニメのキャラから、今の写真へと設定を変えた。
他人に見られるととても恥ずかしいが、美咲希の機嫌が直ってよかった。
それから、2人で俺の部屋へ行き、ラノベを読んだ。
「美咲希、なんか飲み物いるか?ってあら、寝てますね」
しかも俺のベットで。もう少し警戒して欲しいもんだ。これで夜寝れなくなったらどうしてくれんだよ。
しかし、起こすのも悪いのでそのままにしておこう。
と思ったのだが、寝顔なんてそんなに撮れるものじゃないので、俺は携帯の無音カメラアプリを立ち上げた。
このアプリはiPhoneのカメラとほとんど変わらない。そのため、操作はすごく簡単だ。
そして難なく1枚撮った俺は、その写真を大切にとっておくことに決めた。
変態とかじゃないよ?
そして、俺もベットに倒れ込むと、そのまま眠ってしまった。
どれほど時間が経っただろうか、先程までは日が出ていたのだが、今はすっかり真っ暗だ。
この季節のこの地域は、大体18:30には日が沈む。だからそれ以降となる。そして、葉月が飯の時間だと言ってないので19:30よりは前だろう。
で、時間はどうでもよくて、今のこの状況はなんだ?
彼女が俺の隣で寝てます。なぜですか?
ああ、俺が隣で寝たんだったな。
あっさり解決したので、俺は携帯で時間を確認しようとしたが、いつものズボンの右ポケットに無い。
ありとあらゆるポケットを確認したが、やはり携帯は無かった。なぜ?携帯中毒者の俺が携帯を持っていない?有り得ない。
いや、そういえば美咲希いるし、本読んでたから寝る前に勉強机に置いたんだったな。
その携帯を取りに行こうと動いたら、運の悪い事に美咲希が起きた。
やっべ、俺何言われても反抗できねぇや。
そう諦めていたが、美咲希の反応が予想外だった。
「悠眞ぁ……」
甘えた感じの声で、抱きついてくる。
こいつ寝ぼけてんのか?
そして、俺は大変なことに気づく。
ベットで2人きりという状況がいけなかったのか、単に美咲希をそういう目で見てしまったのか、我が性剣がでかくなっている。
「まて美咲希。起きろ」
「起きてるよぉ?」
うわもうダメ。美咲希さん反則ですよ。
「くそっ……!」
なるべく股間が当たらないようにしながら、思いっきり抱きしめる。
「ふふ……積極的ね」
抱きしめたことによって、耳元に来た美咲希が小さい声でそういう。
「やっぱ起きてたか。演技とかビッチだなお前」
「処女よ。こんなことするのは悠眞だけなんだから」
もう知らんぞ美咲希。
「お前知らねーからな」
そう言って、俺は無理やり自分の唇を美咲希の唇に押し当てる。
唇が重なった瞬間、同時に舌を入れる。
そして、ゆっくりと美咲希の胸に手を当てる。
その瞬間に、美咲希がびくんと小さく震え、身体が強ばっている。が、抵抗はしてこない。
服越しだとなんかあれだったので、服の中に手を入れる。
ブラの中に手を入れ、胸を触る。
キスをしたまんまなので、美咲希は声が出せない。
控えめな胸を揉む度に、びくんと身体が震える美咲希。
その反応が面白くて、もっとやりたくなる衝動に駆られる。
そのまま一線を越えそうになった俺を止めてくれたのは葉月だった。
「おにい……その……ご飯、出来たよ」
頬を赤くしてその場を去っていった。
その出来事で我に返った俺は唇を離し、唾液を拭く。
ふむ、キスか。ヤミツキになりそうだな。
「ごめん美咲希、やりすぎた」
「……別に悠眞ならいいわよ」
頬を紅潮させながらそう言ってくる。
ほんと、俺にはもったいないぐらいの彼女だな。
どうでしたか?感想待ってます!




