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慌ただしい日常

久しぶりに結構早いペースで書きました!

暇だったら読んでいってください!

読む時は、暖かい目でお願いします…

 体育祭が無事に終わり、その後の定期テストも色々な意味で終わって、葉月の体育祭まであと少しと迫ったとき、俺は野球部の坊主から相談にのってくれと言われた。

「で、相談ってなんだ?」

「ああ、実はさ、3年生が引退してからこの前初めての試合があったんだよ。公式戦」

「ほぉ、結果は?」

「……負けたよ。俺のエラーが決勝点になった」

 よくある話だ。これで挫折する人も少なくない。

「でさ、チームのみんなは大丈夫、お前のせいじゃない。次頑張ろうって言ってくれたんだよ」

 いい仲間を持ったじゃないか。

「でも、その優しさが逆に痛い。また次エラーしたらどうしようって思って。努力ってなんだろうって、何のためにしてるんだろうって思ってさ、練習に身が入らないんだよ」

 ああ、こいつ俺と同じだな。

「そこでさ、悠眞。お前俺の代わりに野球部に入ってくれよ。それでさ、今のチーム救ってくれないか?」

「お前にとって野球ってそんなに軽いのか?」

「え?」

「お前はいつから野球をやってるんだ?」

「小学校2年生から」

「それで今まで必死になってやってきたんだろ?練習は嘘をつかない。お前のエラーで負けたのかもしれない。けど、それでうじうじ言ってて何になるんだよ。エラーをして、失点して、負けて。でもそれがあって人間は成長していくんだろ?次にエラーをしたらどうしようじゃない。次にエラーをしてもいいように練習しろ。お前が必死になって練習すればエラーしてもみんなはしょうがないなと思える。少なくとも俺はそう思う」

 努力をしたら自信がつく。自信がつけば上手くなれる。だが、その自信は踏みにじったり踏みにじられたりする。俺もたくさんの自信を踏みにじって、俺の培ってきた自信を踏みにじられた。だから努力は嫌いなんだ。

 それでも、こいつには頑張ってほしい。こいつからは俺にはない可能性を感じた。それをこんな所で潰してたまるか。

「……そっか。そうだよな。エラーをしてもいいように練習をする、か。そんな考え方もあるんだな」

「ああ、エラーをしないようにって思い詰めなくてもいい。もっと気楽に生きてていいんだよ」

「やっぱお前に相談してよかったよ。それでもさ、お前が努力をしない理由ってなんだ?」

「俺か?お前と似たようなもんだよ。それで挫折。それから努力が嫌いになった。いや、怖くなったんだ。だから逃げ出した」

 そう言うと、野球部の坊主は暗い顔をした。

「でもさ、こうして過去の経験を交えて人になにか言えるから、悪い思い出って言えないんだよな」

 あはは、と笑いながらそういった。

 俺は心からこいつの成長を楽しみにしている。


 野球部の坊主の相談にのったあと、俺はその事を大悟に話した。

「へー、なんか悠眞に似てるな」

 笑いながらそういう大悟。

「ま、似てたわな。努力の恐ろしさを知っても前を向こうって思えるのはすごいよ」

「そうだな」

 そうして、平和な1日が過ぎていった。


 葉月の体育祭の前日。

 大悟と凛花はデートをしていた。

「大悟から誘ってきたなんて珍しいなー。なんか企んでる?」

「何でそうなるんだよ」

 笑いながら言った。

「じょーだんだよじょーだん。で、どこに連れていってくれるの?」

「そーだな……デパート行こうぜ」

 時刻は10時。今からデパート行けば店は空いているだろう。

「映画でも見ようか」

「え、まじ!?あたしちょうど見たい映画あるんだよね!」

「じゃ、それ見ようぜ」

「でも、アニメだよ?」

「名前は?」

 アニメの名前を聞いた俺は、悠眞に感謝する。

「それなら俺知ってるぞ」

「ほんとに?無理してない?」

「うん、悠眞が勧めてくれたアニメだから」

 すると、凛花はよしゃー!と軽くガッツポーズをしている。


 映画を見終わった俺らは、興奮混じりに感想を言っていた。

「あの映画やばい!マジでやばい!」

「だよな!戦闘シーンとか特にやばかった!鳥肌たった!」

 そして、俺は携帯を取り出し、時間を見る。

 12:37と表示されていた。

「あそこのファストフード店で昼食べようぜ」

 俺の提案に、凛花は

「いいね!食べよ食べよ。お腹すきすぎて倒れそう」

 腹部を抑えながらそういう凛花。その腹部はぎゅう〜と可愛らしい音を鳴らしている。

「じゃ、並ぼっか」

 そういって、俺らはハンバーガーを食べた。


 デパートをぶらぶらしていたら、見知った人物に会った。

「あれ?大悟さんに凛花じゃないですか。もしかしなくてもデート?」

 にひひと笑いながら言ってくる人は、葉月だ。

「そうだよ。葉月ちゃん、明日の体育祭の準備?」

 事実なので、そう言う。

「ええ、まぁ。明日の弁当の買い出しです。お母さんも一緒に作ってくれるんで、楽しみです」

 そういって、笑いかけてくる。

 その笑顔は破壊力抜群で、俺に好きな人がいないと惚れてしまうレベルだ。

「葉月ちゃんかわいーね!何その笑顔、女神?」

 そういったのは凛花だ。

「いや、女神だなんてそんな。だったら凛花さんの仕草とか可愛らしいじゃないですか」

 女子の褒め合いが始まった。

 これ長引くんじゃないの?

「あたし達も一緒に見ていい?」

 そんなことを言う凛花。

「え、でもデートの途中ですよね?申し訳ないです」

「俺は構わないよ。買い物が多くなったら荷物持ち必要でしょ?」

 そういって力こぶを作る。

「じゃあお言葉に甘えて。よろしくお願いします!」


「葉月ちゃん、これ買いすぎじゃないかな?」

 帰り道、俺は荷物を持ちながらそういった。

「私ひとりじゃ持てない量なので、助かりました!ありがとうございます大悟さん!」

 荷物持ちなんてやらなきゃ良かったと軽く後悔をして、LINEを起動させる。

『悠眞、荷物持ち手伝って笑』

 メッセージを送って5秒後に既読、さらにその5秒後にメッセージが送られてきた。

『は?何言ってんのお前』

 ま、そーなるよな

『いいからこいよ笑』

『残念ながら、今俺は美咲希と2人でお留守番してるんです〜( ´∀`)フハハハハ』

 うぜぇなこいつ

『そんなこと言わないでさー、来て笑笑』

『いやだよwがんば』

『えー、来てよ笑』

 そのメッセージに既読がつくことは無かった。

 そして数分後、美咲希と手を繋いだ悠眞がやってきた。


ガルパもやらず、ラノベも読まず、することが無かったんです。

感想待ってます!

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