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体育祭

平和な回です。暇だったら読んでいってください!

 体育祭当日の朝。やっと新学期の生活に慣れた俺は早起きをした。

「あー、ねみー」

 そういって、階段を下る。

 そして、何も考えずにリビングのソファーに座ると、思い出すのは昨日の出来事だ。流石に16年間非リアにあれはとても刺激的だ。

 思い出すのも必然だ。

 そうしているうちに、インターホンが鳴る。

「おにー、美咲希さんだからドア開けてきてー」

 朝ごはんを作ってる途中の葉月がそう言ってくる。

「はいよ」

 そう言って立ち上がり、ドアを開ける。

 すると、美咲希と目が合った。

「どぞ」

「ども」

 なんか照れくさい。

「あれ、2人ともどうしたんですか?なんか顔赤いですよー?」

 にやにやしながら言ってくる。葉月のやつ、大体何があったか察してやがるな。

「まぁ、色々な。そんな大したことはないぞ」

「そうよ、大したことなんてないわ」

 そう言って誤魔化す。

 今日は体育祭なので、体操着登校が許されている。そして、美咲希と俺も体操着だ。

「なぁ美咲希、お前って何着ても似合うよな」

 今の美咲希は体操着にポニーテールだ。それだけなのにとても似合っている。何故だろう。

「朝からからかうのやめて」

 怒られました。

「いや本心な」

「朝からラブラブすんのやめろバカおにい」

 やっぱ怒られるの俺なんだな。

「はいすみません」

 これ以上なんか言ったらめんどくさいことになりそうだったので、適当に謝っておく。


 朝ごはんを食べ終わった俺らは、学校へ向かう。

「……今日暑すぎないか……」

 自転車をこぎながら言った俺の言葉に美咲希は

「そうね、最高気温は32℃らしいわよ」

「うげ、まじかよ…絶対倒れるやつ出てくるって」

 この辺だと、30℃を超えるのは珍しい。

「ほんとよ。あなた水分は十分持ってきたの?」

「ああ、凍らせたペットボトルの水5本持ってきた」

「ならいいわね。体調悪くなったらすぐ言ってね?」

「はいはい。無理はしませんよ」

 そう言って俺らは学校についた。


 その頃、大悟と凛花も一緒に学校へ向かっていた。

「大悟!今日体育祭だよ!楽しもうね!」

「お前いつでもテンション高いよな。熱中症でぶっ倒れるなよ?」

「へーきへーき!水大量に持ってきたから!」

「おお、そうか。じゃあ、凛花が燃え尽きる前に学校行こ」

「なんだよそれー!」

 夏休み最終日、俺は凛花にまだ気持ちは切り替えきれていないと言った。だが、実際は既に切り替わっている。

 自転車をこぎ始めて数分、信号待ちになった。

「ねー、大悟はさ、まだあたしの事好きじゃないの?」

 突然来た質問に俺は驚く。が

「そんな訳ないだろ。俺は凛花が好きだ。今では一番大切な存在。誰でも付き合えるほど俺は軽くないぞ」

「そ、そっか……」

 照れ顔可愛い。

 そうして学校に着いた。


「では、これより体育祭を始めます!プログラムNo.1、全生徒による体操!」

 俺が一番嫌いなプログラム、それは体操だ。面倒くさすぎる。だが、やらないと怪我の確率が上がってしまう。なんとも厄介なものだ。

 そして、体操が終わり、やっと体育祭らしい体育祭が始まった。

 まず、女子による大縄跳びだ。

「おい悠眞、凄いぞ」

 そう言ってきたのは大悟だ。

「ああ、確かにすごい。あれは美咲希にも小鳥遊にもないものだ…」

 感動していると、二つの殺意が感じられた。が、それは無視。

「なぁおい。あの先輩とんでもないぞ」

 次に言ったのは野球部の坊主。

「どこだ?」

「あそこで縄を回してる先輩だよ」

 確かにすごい。中にブラをしているのだろうが、それでも揺れている。

「すごい……俺この世で一番美しいものを見た気がする……」

 そんな馬鹿なことを言いながら、時間は過ぎていく。


 やがて、昼前の最後の競技、全員リレーとなった。

 学年、クラス別のリレーだ。

 俺は終盤に走る。

 俺の前を走るのは小鳥遊だ。

 そして、俺と一緒に走るのは…

 俺より速い陸上部2人。

 俺と同等の野球部1人、サッカー部2人。

 俺より遅い女子4人。

 俺含めて計10人。

 そして、小鳥遊は速いほうだ。

 バトンは、僅差で1位で回ってきた。

 2位は俺より速い陸上部だな。

 ふむ、まずい。クラスの勝利のためには差をつけさせないようにしなくてはならない。

 全力で走るしかないな。

 バトンを受け取った俺は、盗塁のように一気に加速する。ここからは持久戦だ。

 中間地点で俺は抜かされた。

(まずいな…予想以上に早く抜かされたな)

 そう思っているうちに、どんどん差は広がる。

 もっと速く。もっと速く。

 頭でそう思っていても、体は思うように動かない。

 というか、もっと動かなくなる。脳の命令と体が噛み合ってない感じ。

(くそっ!なんで動かないんだよ!!)

 心で叫んで、俺は気づく。

 俺の前を走ってるのは俺より速いやつだ。しかも陸上部。こいつの走り方を真似すれば差を縮められるんじゃないのか?

 残り数10mで、俺は全力で前のやつを見た。

 足の回転、腰の位置、蹴り出し方。

 全身を観察して、俺は真似をする。

 全身にある余分な力を抜く。

 次に、股関節を回すように動かす。これで足の回転は真似することが出来るだろう。

 そして、腰の位置を少し下げる。

 すると、さっきより少しだがスピードが上がった気がする。

 順位をひとつ落とし、俺は次の走者、大悟へとバトンを託す。

「後は任せたぞ!!」

「おう!」

 全力を出し切った俺は、グランドの内側にずれて倒れ込んだ。

「お前すげーな!あいつ1年の中で一番速いんだぞ?それと同じ速度で走るとかお前何者だよ!」

 なんか褒められました。


「おにいいつの間にあんなに足速くなったの?てか走ってる最中に速くなったよね?何したの?」

「ん?前にいた陸部の走り方真似た」

「え?悠眞そんなこと出来るの?」

 驚きの声を上げたのは小鳥遊だ。

「まぁな」

「でもあんな短時間でそんな事が?対応力すごいわね」

 次に言ったのは美咲希だ。

「お前、そこまでできるとは思わなかったぞ」

 ちょっと引いてるのは大悟。

「簡単だろ。相手をよく観察して自分と重ね合わせるんだよ。それでズレがあったらその部分を修正する。たったそれだけだろ」

「それが出来ねーんだよ」

 何言ってんだこいつみたいな目で見るな大悟。

「でもこれは劣化コピーだからな。元には追いつけねーよ」

 俺は自分のフォームを持たない。所詮はコピーものだ。すぐに覚えてすぐに忘れての繰り返し。正直自分のフォームを持ってるやつが羨ましいよ。

「なんか今日の弁当豪華だな。もしかしてお袋も作った?」

「おー流石おにい。正解。実は母さんも父さんもここの学校にいるよ」

「なんで一緒に食べねーんだよあの両親は」

「私の推測だけど、おにいがラブラブしてる所を遠目で見たいんじゃないかな?」


 そうして、俺らのクラスは1年の中で3位、全体6位という結果に終わった。

 ちなみに、1年のクラスは10。全体で30クラスなのでこの結果はいいと言えるだろう。

 こうして、慌ただしい体育祭が終わった。その後の定期テストのできはまぁまぁだった




久々に1日に2作書けましたww

結構グダグダしてますが、どうか暖かい目で見てください

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