表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/93

水族館デート

リア充感満載の話です。

暇だったら読んでいってください!


 体育祭前日、俺はデートをしている。

 息抜きの代わり?みたいな感じ。

 そんなわけで今水族館に来ている。

「体育祭前日なのに遊んでていいのかな……」

「体育祭前日だから、よ?あんまり張り詰めても怪我するだけだし」

 ふむ?こいつ、もしかして……

「お前心配してくれてんの?」

「そ、そうよ!だって、私にとって大切な人……だから……」

 照れくさそうに言うなよ。こっちまで照れるじゃん。

「そ、そうか。悪いな、心配かけて」

 最近、有り余っていた体力を思う存分に使って暴走していた。

「じゃ、今日は楽しむか。明日とその後の定期テストに向けて」

「そうね、悠眞は大丈夫なの?今回のテスト」

「久々に本気出してるから平気だと思う……」

「なんか不安ね……」

「まぁ気にすんな。今日は楽しもうぜ」

 そう言って俺らは歩き始めた。


「なぁ、美咲希って魚好きなのか?」

 歩き始めて数分、俺は隣にいる美咲希の異変に気づいた。なんか、おっさんが女子高生をみてはぁはぁしてるようなあれみたいな感じ。

「ど、どうしてそう思うの?」

「だってさっきから興奮してんじゃん」

「バレてたのね。そうよ、魚好きよ」

「じゃあ思う存分楽しめばいいじゃないか」

「でも、それだと悠眞が見たいもの見れなくなるかもだし……」

 やっぱり俺に気を使ってたのか。

「俺のことは気にすんな。ほら、行くぞ」

 そういって俺は美咲希の手を握り、片っ端から魚を見ることにした。


「悠眞見て見て!ジンベエザメよ!すごい!でかい!」

 美咲希さん語彙力大丈夫ですか?

「お前なぁ、はしゃぎすぎだろ」

 笑いながらそう言うと、

「だってだって!でかいんだもん!」

 口調まで変わってるぞ。

「そっか。楽しそうでなにより」

 そうして楽しんでいたら、突然後ろから声をかけられた。

「あれ?悠眞先輩じゃないですか。何してるんです?」

 声をかけてきたのは中学の時の後輩、高原美鈴たかはらみすずだ。

「なんだ、美鈴か。お前こそ何してんだ?」

「私ですかー?今女子6人と遊んでますよ。なんなら先輩きますか?今ならハーレムですよ?」

「あほか。俺はハーレムなんて求めてねーよ」

 するとそこに

「悠眞ごめんなさい、ちょっとはしゃいじゃったわ。で、そっちの可愛い人は誰かしら?」

 美咲希が来た。その表情には笑顔はない。

「あー、こいつは高原美鈴。中学の頃の体育祭で同じチームになって知り合ったやつだ」

 すると、今度は

「へー、先輩彼女できたんですね。おめでとうございます」

 その祝福の言葉には感情がこもっていなかった。

 美咲希が不機嫌になるのはわかるが、何でこいつまで不機嫌なんだ?

「じゃ、私そろそろ行きますね。また会いましょう先輩」

「おう、またどっかでな」

 さて、こっちにいる不機嫌な美咲希さんを宥めないとな。

「なんで不機嫌なんですか美咲希さん」

「……私って結構嫉妬するタイプなのよ」

 うわマジか。

「そっか。でもまぁ俺は他の女子を好きになったりしないよ」

「わかってるわよ……でも、不安になっちゃう」

「……それは悪かったな」

 そう言って俺は美咲希を引き寄せると、その勢いで抱きしめた。

「……人がいるのに大胆なのね」

「なにかしないとお前不安のまんまだろ?」

「ばか……」

 消えそうな声でそう言った。

 美咲希はころころ表情が変わって一緒にいて楽しい。


 その後、水族館を満喫した俺らは適当に夕日を見た。

「夕日って眩しいだけだよな。なんでリア充どもはこんなん見て楽しめるんだろ」

 すっかり上機嫌になった美咲希は

「そう?私は夕日好きよ。だって、眩しくて、世界を照らしているように見えるから。だから私も誰かを照させたらなって、笑顔に出来たらなって思える」

「そうなのか。そんな風に見ることも出来るんだな」

 俺はそう思えない。だが、美咲希の言ってる事は素晴らしいことだと思う。

「でもさ、夕日って沈むじゃん」

 こんな質問をするのは野暮だとわかってる。でも気になった。

「それは、自分の役目を終えて静かに眠っていくのよ。次の夜に役目を託すの。そしてまた出てくる。ほんの数分だけど、その数分の間に自分のすることをする」

「なかなか深い事考えてるんだな」

 こいつそんなこと考えてやがったのか。

「ま、私に出来ることなんて少ないんだけどね」

 あはは、と笑いながら言ったが

「美咲希にしか出来ないことって多いと思うぞ?だって、美咲希に会わなかったら今の人生歩んでないやつもいるわけでさ。少なくとも、俺はそうだよ」

「ありがとう、そう言ってもらえると助かるわ」

 微笑みながらそう言っていた。

「じゃ、そろそろ夕日が役目を終えるから帰るか」

「もうっ、バカにしないで」

 ぷんすか怒っているが、可愛いので放っておく。

 そして、帰路につこうと、体を反転させて歩きだそうとした瞬間、左手首を掴まれた。

 なんだ、と思い振り向いた時、俺の唇に柔らかなものが当てられる。

 そのものを理解するのに数秒かかった。

 それは、唇だ。

 美咲希の唇が、俺の唇と重ね合わせになっている。キスだ。

 やがて、美咲希が唇を離すと

「今日はありがとう。とっても楽しかったわ」

 ほんのりと頬を赤くして言ってくる。

「あ、ああ。俺も楽しかった」

「じゃあ、帰りましょうか」

 鼻歌を歌いながら、歩き始める美咲希。

「そうだな」

 そう言って俺も美咲希の後を追う。


 あの後、美咲希を家まで送り、結局家に着いたのは7時半過ぎだった。

「ただいま」

「おにい遅いぞ。明日体育祭でしょ?お風呂入ってご飯食べてさっさと寝て」

「はいはい、そう言えばお前体育祭いつだ?」

「んー?らいしゅー」

「そかそか。見に行ってやるよ」

「あざーす」

 軽いやりとりのあと、俺は風呂に入る。

 そして、晩ご飯を食べて、布団に潜る。

 今の時間は10時だ。少し早いが、今日色々あったので早く寝ようと思った。

 俺ももう子供じゃないのでイベント前に寝れないということは無い。が、目を瞑ると、思い出すのは美咲希の唇の感触。

 思い出す度に脳は覚醒していく。寝れないどうしよう。

 最終的に寝れたのは11時だった。


最近投稿ペースが落ちてます。ガルパのせいです。結局は自分が悪いのです。

新キャラの名前は、たかはらみすずです。

感想はいつでも待っています!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ